前へ目次 次へ 18/21 くり返す10月21日 陽介は何度もくり返した。同じ十月二十一日を少しずつ変えながら、何度も、何度も。 法則の抜け道を見出すたびに、法則の方が変わっていく。それでも諦めず、陽介は走り続けた。 公園に行き、カラオケに行き、海に行き、山に行き、都会に行き、県外に行き、思いつくところ全てに足を運んだ。 陽介は細い糸を手繰るように、一筋の光に手を伸ばす。挫(くじ)けそうになりながら、何度も何度も、ただまっすぐに、希望に向かって走り続けた。 涼と交わした、『また明日』の約束を果たすために。