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だるまさんは転ばない 〜蜜柑山 博のリトプス1施工日誌〜  作者: 蘭鍾馗


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【改良ダリアン暦103月26日】太田さんは上棟式がしたい その2

 ごめん、まだ上棟式にたどり着きません。次回ですね。

「もち米はないわー。」

 ですよねー。

「あとねー、杵と臼もないのー。知ってた?」

 そうだと思ってましたー。


 ◇


 食糧生産部に相談に行き、ソフィさんからほぼ予想通りの回答を得る。


「だから餅は無理だけど、何か代わりのものじゃ駄目なの?」

 何かあります?

「カルカン。」

 あー、いいと思います。

「食紅で紅白に染めちゃうか。」

 食紅あるんですか?

「それね。私も不思議だったんだけど、地球からの物資の中に入ってたのよ。」

 ほんとに?

「粉末酒もそうだったけど、何かお祝い事のためにって、誰かが気を利かせて入れてくれたみたいよ。」

 それ日本人ですね、どう考えても。

「そうね(笑)。じゃ、紅白のカルカン作って、レトルトパウチ用のパックで密封してみるわ。あれなら外で撒いても大丈夫でしょ。」

 ありがとうございます。

「でも、コロニーに持ち帰ってから、袋の外側はよーく洗わないと駄目よ。」

 わかりました。


「オオタさん、滅多にわがまま言わない人だから、たまにはわがまま聞いてあげたいしね。」



 ◇



「屋根に上がれるかって?」


 今度はモビリティ開発室に行って、中アルバートことアルベルト クラインさんにタイプ2の屋根に上がっても大丈夫か確認をとる。


「大丈夫だよ。屋根にものを積むことも想定して作ってあるからね。はしごも付いてるよ。ただ、落ちないように気を付けてね。」

 ありがとうございます。

「で、その『ジョウトウシキ』って何なの?」



   ~ ミッキー、上棟式の説明中 ~



「そうか、船の進水式みたいなもんだね。」

 あー、言われれば似てるかも。

「建造途中でやるところも進水式と似てるよね。」

 確かに。

「みんなで安全を祈願するんだね。」

 そうです。

「いいじゃないですか。ジョウトウシキ。」



 ◇



 あと必要なのは、神主さん。

 神主さんはいないけど、でも『神様』ならいるじゃないか!


「上棟式、かね。」

 はい。


 そう、アルフォンソ先生だ。



   ~ ミッキー、上棟式の説明中 ~



「話は分かった。喜んで協力させてもらうよ。」

 ありがとうございます。



 ◇



 さあ、準備は大体済んだ。

 太田さんに報告したら涙ぐんでた。大袈裟だなあ。


「だってさ、まさか本当に出来ると思ってなかったから。」


 って、出来ないと思ってて手伝わせたんかい(笑)。

 まあいいけど。



 さあ、とにかくこれで、準備はできた。

 本番は、あさってだ。




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