一話目
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物語に終わりがあるように、隠し事もいつかはバレる。
それは普段の何気ない日だった。私はいつものように学校で皆と楽しく話していた。けど、その日はいつもと違い、私は朝から嫌な感じを体で受け取っていた。
それが直感的に分かったのは、昼休み後の体育の前。私が体育で外に行くために靴箱へ向かい靴箱を開けると、差出人不明の手紙が入っていた。その手紙は、差出人不明なのに丁寧にシーリングスタンプが貼ってあった。
けれど、私はこの後すぐに授業だからと思い、その手紙を一旦脱いだ上履きの上に置いて体育の授業のため外に向かった。
私は体育を終えて、クラスのみんなと話しながら靴箱に戻る。そこで皆にバレないように上履きの上に置いた手紙をとって咄嗟に体操服のポケットに入れる。クラスの皆には入れたところが見られなかったから良かった。
そのあと私は皆と一緒に更衣室に移動して体操服から制服に着替える。そのときにも体操服に入れた手紙をバレないようにスカートのポケットに入れる。
そして、私は皆と戻らずにお花摘みに向かう。私はトイレの個室に入ってポケットから手紙を取り出し、蓋の上に座って手紙を開く。中に入っていた紙はピンク色で、ボールペンで書かれた丸みを帯びた文字が書かれていた。
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音坂優月さん、貴方に伝えたいことがあります。今日の放課後の午後4時に高等部校舎の屋上に来てください。
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こんな感じで、簡単に要点だけまとめて書かれていた。私は、私のことをさん付けで呼ぶ人を思い浮かべたけれど、複数人いて誰が送ったかは検討がつかなかった。
クラスメイトの可能性だってあるし、違うかもしれない。同学年かもしれないし、先輩または後輩。はたまた中等部の子かもしれない。あまりにも候補が多くて私は考えることをやめた。
そのあとは残りの授業を普通に受けて、放課後になる。私は放課後になると高等部校舎の屋上に向かう。私は階段をのぼり屋上に出れる扉を開けて屋上に出る。
屋上に出ると風がビュウビュウと吹いて私のミディアムで、銀色の中に黒が混じった髪が靡く。私は自分の髪を抑えて、私のことを呼び出した人を探す。
けれど、屋上には人っ子一人もいない。私は不思議に思って自分の左腕につけている時計を見て時間を確認する。見てみると、時間はまだ4時にもなっていない3時55分だった。私が一人で納得していると、後ろから扉のあく音がする。
私はギィィィ・・・となる扉の方を見ながら、私を呼んだ人物であろう人が出てくるのを待つ。扉が開いて出てきたのは私でも見蕩れるほどの人物。
この学校のマドンナと言われる人で、私の同学年でもある女の子。彼女は白色の腰まである髪を風に靡かせて出てきた。彼女は琴吹癒音。世界的に有名な財閥の娘で、私の学校では高嶺の花であるそんな子。けれど、コミュ力もちゃんとあり、彼女の周りにも友達がよく居るのを見たことがある。
私達はクラスが変わったから関わりが減ったけれど・・・・・・。
「癒音ちゃんが私のことを呼んだの?」
私は首を傾げながら聞く。
「そうね。私が貴方のことを呼んだわ。優月“ちゃん”。いえ・・・・・・音坂優月“くん”」
「・・・・・・」
私は声や顔には出してないけど驚く。
(私が偽ってることは一部の人しか知らないはずなのに・・・。この学校なら私の親友とあの子、そして先生達だけのはずなのに・・・・・・どこで知ったの・・・?)
「どうして私のことを呼んだの?」
「それは優月“くん”が1番分かってるじゃないかしら?」
彼女はやけに“くん”を強調して私に聞いてくる。
(やっぱり気付かれてる・・・?私が私じゃないことに・・・)
「なんのことかな?」
「はぁ・・・・・・。言われないと分からないみたいね」
「だからなんのこと?」
私は内心焦る。今まで誰にもバレずに上手くやってきたから余計に。
(もし・・・・・・もし、あのことなら私は・・・私は・・・)
「貴方、いつまでそれを続けるつもり?」
「それって・・・・・・なんのこと?私は私だよ?」
私は首を傾げつつも分からないフリを続ける。
「嘘を言わないで。優月くん、貴方のそれは女装でしょう?」
「ッ!?」
私は今度は驚きの表情を出してしまう。彼女は私のことを見て小さく頷いた。
「ち、違うよ!私はちゃんと・・・!」
「だったらどうして私服の時と違うのかしら?」
「な、なにを・・・」
「私は去年優月くんと話してて不思議に思ったの。だから悪いけど・・・少し優月くんのことを確かめさせてもらったわ」
「えっ・・・・・・」
私は冷や汗をかいて、より一層焦る。彼女はそんな私のことはお構い無しに話を続ける。
「優月くんは休みの日に外に出る時の私服は男の物が多いじゃない?だからよ。それが女装だと分かったのは」
「な、何言って・・・・・・」
「吃ってる時点で認めてるものよ。貴方に何があったかはまだ知らないわ。けれど・・・貴方がそうやっているのを見てると私は悲しいの」
彼女はそう言って私のことを哀愁の漂う目で見てくる。私はその目を見て、彼女のことを拒絶しようとする。
「同情なんかしないでよ!私のことは放っておいて!貴方には関係なでしょ!!」
私は彼女に向かってそう叫ぶ。そして、私は彼女の横を走り抜けて屋上から出ていく。
取り残された癒音は優月が走って帰って行った方向を向いて、一言呟く。
「そうじゃないのよ・・・・・・。私はただ、貴方のことを救いたいだけなの・・・」
彼女のその言葉は誰にも聞かれることはなく、風に吹かれて消えていった。
私は家に帰って学校カバンをソファに投げて自室のベッドに倒れ込む。
「分かってる・・・分かってるよ・・・!こうしてたらダメだって。でも・・・でも・・・!救われたいよ・・・・・・でも・・・私にそんな資格なんてない・・・よ・・・・・・」
優月の瞳から一粒の涙がこぼれ落ちる。それはまるで、彼女・・・いや、彼の気持ちを代弁してるかのようであった。




