表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

闇の森

「暗い森……ずっと闇が続いてる…」


城から旅立ち、数日をかけて、ライトは闇の森に辿り着きました。

禁忌とされる森は暗い樹々が続いていて、光はありません。奥を覗き込めば闇が続いています。絶える事のない闇が続いています。此処に入ったらもう戻れない、そんな怖さがあります。ライトは躊躇いましたが、宝石になってしまった大好きなお兄ちゃんの事を思い出して、勇気を振り絞り一歩、踏み出しました。一歩、一歩、そうして幼い姫は闇の森の中へ入って行きました。

闇の森は闇です。奥に進めば進む程に闇が広がります。動物一匹も居ない森の中をライトは慎重に進んでいきます。


「……お化けが出そうだな」


絵本で見る怖いお化けが出そう。ライトはそう思いました。ライトは剣を握ります。戦う覚悟はある。けれど、もしも本当にお化けが出たら、怖い。そう思いながらライトが森を歩いている時でした。

向かいから、黒く輝く宝石が飛び出して来たのです。黒く輝く宝石は獣の形をしていて、ライトに向かって宝石の手を振り翳しました。宝石の手を、ライトは剣で塞ぎます。ライトは剣で塞ぎ、反撃します。宝石の手を弾き返し、宝石に斬り掛かります。黒く輝く宝石は再びライトに手を振り翳しました。ライトの剣が弾かれます。ライトがあっと叫ぶ前に、黒く輝く宝石がライトを攻撃しようと。

すると、王妃から授かった宝石がライトの旅袋から飛び出してきて、赤い宝石が輝き、赤い精霊が飛び出しました。赤い精霊はライトを守ります。赤い光が盾となり、黒く輝く宝石の攻撃を防ぎました。

次に輝くのは青い宝石でした。怯む黒く輝く宝石に、青い宝石から現れた青い精霊が魔法の刃を放ちます。魔法の刃で黒く輝く宝石は砕け散りました。

ライトがあっと驚いていると、次に輝くのは黄色の宝石でした。黒く輝く宝石との戦いで出来た掠り傷を黄色の宝石から現れた黄色の精霊が癒やします。

3体の精霊は役目を終えると宝石の中へ戻っていきました。そして、ライトの周りを揺蕩います。ライトを闇から、お化けから守るようにライトの傍らを揺蕩います。それを見たライトは、王妃の愛に感謝しました。


「……お母さん。ありがとう。私、お兄ちゃんを必ず助けるよ」


ライトは弾き飛ばされた剣を拾い、宝石に祈りを捧げ、闇の森を歩いて行きました。

それからも時折、黒く輝く宝石がライトに襲いかかりましたが、ライトは剣と宝石を使い、立ち向かいます。



そして何体かの黒く輝く宝石の相手をした頃に、ライトは森の奥に辿り着きます。ライトは不思議な扉を見付けました。不思議な白黒の扉の傍らには二人の女性の石像が立っています。片方は黒い髪の女性、片方は白い髪の女性。二人の女性の掌には鏡がありました。黒い女性は薄ら赤い鏡、白い女性は薄ら青い鏡。ライトは自分を守る赤い宝石と、青い宝石に触れます。赤い宝石と青い宝石は輝きます。輝きは対応する鏡に吸い込まれます。輝きが吸い込まれた時、扉は音を立てて開かれます。扉が開いた時、向こうにはさらなる闇が広がっていました。ライトは息を呑んで。


「……お兄ちゃん、必ず助けるからね」


ライトは、扉の向こう、闇の中を進んでいきました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ