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星空の下の出来事
2つの選択肢が、私に提示されている。
ひとつは世界の幸せ。もうひとつは私の幸せ。そして、世界の不幸せ。
「それ」は私に後者を選べと叫ぶ。
別の『それ』は前者を選べと強く迫る。
散々迷いに迷って手を伸ばした。
「それ」は唖然としていた。
『それ』は呆然としていた。
目の前のあなたは、感謝のような微笑みを浮かべていた。
そして、彼は、ただ泣いていた。
私は泣いた。どうしようもない激しい感情は、涙と叫びを止めはしなかった。
美しい星空と、消えていく「あなた」の表情は、悲しいぐらいに綺麗だった。




