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ゆるふわ怪奇譚  作者: 灰猫と雲
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其の四「老婆」

全てのホラーが怖いなんて思うなよっ!

神八代 祝人はその昔グレていた。14歳の頃である。いわゆる厨二病を拗らせ、髪を茶色くし暴走族に所属していた。そのくせバイクに乗るのが怖くて集会場所には学生服のまま自転車に乗って行っていた。なので警察が来て蜘蛛の子を散らすように仲間達が逃げている中、むしろ悠々と自転車を走らせその場を離れるようにしていた。これだと警官に呼び止められても

「塾の帰りです」

と言うと大体が「気をつけて帰りなさい」と言われるだけだった。


久しぶりに学生時代の友人から連絡が来た神八代 祝人は当時のことを思い出していた。

はっ!とある出来事を思い出し、すぐにパソコンの電源を入れた。そして自分のページに進みカタカタとキーボードを叩きだす。

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『老婆』

中学2年の頃。

俺は週末になると仲の良い友人Yと2人でKという友人の家に泊まりに行っていた。

喉が渇いたので3人でジュースを買いに行こうと深夜に友人宅から外に出た。

ジュースを買うには近くにコンビニがないため友人宅前にあるガードをくぐり小さな商店の前に設置してある自販機まで行かなければならない。

といっても徒歩3分ほどだ。当時グレていた俺たちには丁度良い深夜の散歩だった。


友人宅を出てすぐにあるガードの中に入る瞬間、

「わっ」

と小さな声が響いた。

友人達にも聞こえたらしくあたりをキョロキョロしている。

後ろを見ると友人の家の隣りの婆さんが赤ちゃんを抱いた格好で玄関を開けていた。

きっとその婆さんが夜泣きをした子どもをあやした声だとわかると少しホッとした。

気を取り直して徒歩3分の場所にある自販機でジュースを買い、さぁ帰るかというとき友人Kが

「ちょっと川の方から帰らないか?」

と言った。

バカなことを言うな、と俺は思った。

ガードをくくれば徒歩3分、Kの言うそのルートだと線路がある関係で友人宅まで30分もかかるでないか。

そう反論すると友人はこう答えた。

K「さっき赤ちゃんあやした婆さんいたよな?…ウチの隣りの家に、赤ちゃんいないんだ」

俺「じゃああの婆さんボ、、、」

K「あ!ボケててるってのも違う。だってあの家には、婆さんもいないんだ」

Y「なぁ、俺、夜の川が見たい」

俺たちは30分かけて友人宅に帰った。

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神八代 祝人は投稿のボタンを押した。

結局あの夜の老婆の詳細はわからない。神八代 祝人はその数年後から数多の不思議体験をし、それなりに知識は増えたが、その今をもってしてもあの時の老婆は説明がつかない。

体験した不思議体験にオチがつくことなどほとんどない。

そしてオチがついた話は大体がロクなことがない。

神八代 祝人はそれを身を以て知っている。

このKもYも当時のことを覚えていて、まだ私の頭の中にもハッキリとあの老婆の声が残っています。やっぱり怖くはないんだけれど、あれはなんだったのだろう?と不思議に思います。もし赤ん坊を抱いたまま私たちを追いかけて来たら、それはゾッとするホラーなんでしょうけど、現実にはそんなことほとんどありません。

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