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突発的な籠城事件に巻き込まれた麻耶の交渉術

またしても事件に巻き込まれる麻耶。

18時間におよぶ人質籠城事件に発展してしまう。

麻耶の交渉術と制圧術がさく裂する。

第二十話(最終話) 進藤麻耶最大の危機

<日常の断絶>

六月も終盤に差し掛かったその日は、朝から梅雨特有の重苦しい雲が低く垂れ込め、ねっとりとした湿気が街を支配していた。

駅前の大通りに面した『幸栄不動産』は、地域でも有数の老舗であり、現在は大手の不動産グループに属する支店としての役割を担っている。そのため、店舗のトップに君臨するのは「売買店長」であり、店舗全体の数字や重い決裁はすべて彼が握っていた。

午前十一時を回った頃。賑やかな駅前の喧騒とは裏腹に、店内には皮肉なほど静かな時間が流れていた。 この日は朝から、店長をはじめとする売買仲介の営業マンたちは大型分譲地の契約業務で出払っており、賃貸担当のスタッフや受付も、管理物件の定期巡回や役所への書類提出へと出払っていた。駅前の一等地にある広い事務所に残っているのは、賃貸課長を務める進藤麻耶、ただ一人だった。


「……よし、これでよし、と」

麻耶はパソコンの画面から目を離し、小さく伸びをした。 今年で44歳。不動産業界の酸いも甘いも噛み分けてきたベテランであり、部下やグループ内からも「頼れる賃貸課長」として厚い信頼を寄せられている。

昨年の『賃貸不動産経営管理士』の試験に受かっており、法的な書類のチェックも以前より格段にスムーズに進むようになっていた。

先日の大手仲介業者による悪質な上乗せ契約の件も、麻耶の誠実な対応によって無事に正式契約へと至り、入居者からも深い感謝の言葉を告げられたばかりだった。

自分の仕事は、ただ部屋を貸すことではない。人々の「生活の基盤」と「安心」を守ることだ。その誇りが、44歳になった今の麻耶の胸には確かにあった。

その静寂が、突如として破られた。

散弾銃の発射音にも似た、凄まじい金属の打撃音が隣の建物から響いてきたのだ。

――ガン! ガン! ドン!!

地響きのような衝撃に、麻耶は思わず椅子から立ち上がった。駅前という立地ゆえ、幸栄不動産の入るビルのすぐ隣には、大手都市銀行の無人ATMコーナーが設置されている。

「な、何事……!?」

間髪入れず、耳を劈(つんざ)くようなけたたましい電子警報音が鳴り響いた。

『異常を検知しました! 警備会社へ通報しました!』

機械的なアナウンスとサイレンが混ざり合い、駅前が一瞬にして戦場のような喧騒に包まれる。麻耶がガラス窓へ駆け寄ろうとしたその時、ATMの入り口から、大型のハンマーを両手で握りしめた男が飛び出してくるのが見えた。

男は狂ったようにハンマーを振り回し、頑丈なATMの現金を強引に叩き割って奪おうとしたようだった。


しかし、現代の金融機関のセキュリティは生半可なものではない。強固な装甲に阻まれ、一円の現金も手にできないまま警報だけが鳴り渡り、男は完全にパニックに陥っていた。

遠くから、ウーウーと念じるような警察車両のサイレンの音が近づいてくる。駅前の交番からも警察官が猛スピードで走り込んできた。

逃げ場を失った男の濁った瞳が、すぐ隣にある『幸栄不動産』のガラス扉を捉えた。


「――っ!?」

麻耶が危急を察知し、入り口の鍵を閉めようと動いた瞬間には、すでに遅かった。

激しい勢いでドアが開けられ、真鍮のベルが悲鳴を上げて床に転がった。

「動くなァ!! 死にたいかオラァッ!!」

室内に飛び込んできた男の放つ、異常な熱気と殺気が麻耶の全身を硬直させた。男の手には、いつの間にかハンマーではなく、薄刃の鋭利な包丁が握られていた。


あまりにも突然の出来事。先日のクレーマー事件といい数々の修羅場をくぐってきた麻耶でさえ、現実の凶器と狂気を前にして、肉体を思考が追い越すほんの一瞬の隙が生じてしまった。44歳という年齢は、決して衰えを意味しないが、日頃のデスクワークの多さゆえの初動の遅れが悔やまれた。


男は弾かれたように麻耶の背後に回り込み、その細い首筋に冷たい包丁の刃を押し当てた。

「声を出すな! 警察を呼んだらブチ殺す!!」

男の荒い息遣いと、汗と油の混じった悪臭が鼻腔を突く。麻耶の心臓が早鐘を打った。だが、首筋に触れる金属の冷たさが、逆に彼女の脳を異常なほど冷徹に覚醒させていく。

(落ち着いて……。ここでパニックになったら本当に終わる。賃貸課長として、この店を守らなきゃ)

麻耶は両手をゆっくりと上げ、抵抗の意思がないことを示した。

これが、後にめじろ台の駅前を震撼させることとなる、18時間に及ぶ極限の籠城戦の始まりだった。


<絶望の包囲網>

「おい、そこを閉めろ! 鍵をかけろ!!」

男は麻耶を盾にしながら、駅前大通りに面した入り口の防犯シャッターのリモコンを押させた。完全に遮断された幸栄不動産の店内は、薄暗い密室へと変貌する。

外からは、すでに何十台もの警察車両が到着した気配が伝わってきた。駅前のロータリーは完全に封鎖されたのだろう。メガホンを使った警察官の声が、シャッター越しにこもって聞こえる。

『中の者に告げる! 建物は完全に包囲されている! 人質を解放し、速やかに武器を捨てて出てきなさい!』

「うるせえ! 黙れ! 寄るな!! 入ってきたらこの女の命はねえぞ!!」

男は狂乱した声を張り上げ、麻耶の首をさらに強く締め付けた。刃先が皮膚をかすめ、かすかな痛みが走る。

麻耶は視線を泳がせ、室内の状況を確認した。 実は、彼女のデスクのすぐ横には、普段の防犯用(そして少しの趣味を兼ねて)として、アクリル製の頑丈な防弾・防犯盾が立て掛けてあった。さらに、デスクの引き出しの奥には、いつでも手入れを欠かさないガスブローバックのエアガン(ハイキャパ5.1)がコッソリと隠されている。

(目の前にある……。あと、数十センチ手を伸ばせば届くのに……!)

しかし、男は麻耶の背後にぴったりと張り付き、包丁を突き立てている。不用意に動けば、道具に触れる前に喉元を掻き切られるのは明白だった。今は、その時ではない。


「……あの」

麻耶は、できる限り声を震わせ、弱々しい「人質」を演じながら話しかけた。

「言われた通りにします。だから、少しだけ包丁の力を緩めてくれませんか……息が、苦しくて」

男はビクリと身体を震わせたが、少しだけ刃先を引いた。

「余計なことを喋るな」

「喋りません……。ただ、あなたの顔、どこかで見覚えがあるんです。……もしかして、グリーンハイツ木村の、二〇二号室の……吉野、さん、ですか?」

男の身体が、今度は明らかに硬直した。

「な、なんで……俺の名前を……」

「私、ここの賃貸課長の進藤です。更新手続きの書類や、お電話で何度かお話ししましたよね」

犯人は、幸栄不動産が管理する木造アパートの入居者、吉野裕行(三十六歳)だった。 書類で見た彼の写真は、もっと肉付きが良く、真面目そうなサラリーマンの印象だった。しかし目の前にいる男は、頬がコケ、髪はボサボサに伸び、完全に生気を失った幽鬼のような姿に変貌していた。

「吉野さん。どうして、こんなことを……」

麻耶の言葉に、吉野は突然、ガタガタと激しく震え出し、床にへたり込むようにして麻耶を壁際に押し付けた。

「どうしてって……もう、終わりなんだよ! 全部、全部終わったんだ!!」

吉野の口から漏れ出たのは、現代社会の底に渦巻く、深い絶望の告白だった。

<18時間の対話>

夜が訪れ、そして深夜が過ぎても、膠着状態は続いた。 駅前という目立つ場所での事件ゆえ、外には報道陣や野次馬が殺到しているようだった。警察の専門の交渉班(ネゴシエーター)が、シャッター越しや臨時に繋いだ店舗の電話を通じて吉野に何度も説得を試みたが、吉野は激昂して電話線を力任せに引きちぎり、一切の交渉を拒絶した。

「あいつらは俺を騙そうとしてる! 出たらどうせ、一生刑務所だ! だったらここで死んでやる!」

極限の疲労と睡眠不足により、吉野の精神状態は完全に崩壊しかけていた。手元で小刻みに震える包丁が、いつ麻耶の肉体を切り裂いてもおかしくない危険な状態だった。

外の様子は分からないが、麻耶には確信があった。 これほど頑なに交渉を拒否し、人質の命が危険に晒されているとなれば、支店のトップである店長も外で生きた心地がしていないだろう。そして警察の特殊部隊(SIT)が突入の準備を進めているはずだ。閃光手榴弾(スタングレネード)が投げ込まれ、駅前に爆音が轟く。そうなれば、混戦の中で吉野が自暴自棄になり、麻耶を道連れにする可能性が極めて高い。

(突入される前に、私がこの男を止めなきゃいけない。44年の人生経験と、これまで培ったすべてのスキルを懸けて――)

麻耶は深く息を吸い、これまで数多のハードな顧客や、無理難題を言うクレーマーの心を解きほぐしてきた『賃貸課長としての対話術』を総動員することを決意した。

「吉野さん」

麻耶は、咎めるような調子を一切排除し、まるで近所の友人に語りかけるような、柔らかく穏やかなトーンで話しかけた。

「お腹、空きましたよね。そこに、昨日私が買ったお菓子があるんです。食べませんか?」

「いらねえ……。そんなもの、食えるか……」

「吉野さん、会社で辛いことがあったんですね。私、お仕事の話、聞いてみたいです。グリーンハイツに入居された時、すごく立派な大手のIT企業に勤められていたでしょう? カッコいいな、って思ったの覚えてます」

「カッコいい……? 冗談だろ……」

吉野の目から、不意に涙がこぼれ落ちた。

「あんなの、地獄だったんだ……。毎日終電まで残業して、上司からは罵倒されて、同期には裏切られて……。二年前、心が急にポキッと折れたんだよ。動けなくなって、病院に行ったら鬱病だって言われて……」


吉野は、堰を切ったように話し始めた。 休職期間が満了し、事実上のクビとなったこと。貯金を切り崩して生活していたが、ついに底をついたこと。家賃の滞納が三ヶ月を超え、幸栄不動産から督促状が届いた時、「もはやこれまでだ」と完全に頭が真っ白になってしまったこと。

「家賃を払わなきゃいけない、でもお金がない、仕事もない……。隣のATMなら、駅前だけどハンマーで叩けばお金が出てくるって、本気で思っちゃったんだ……。俺、もうまともじゃないんだよ、進藤さん……」


吉野は包丁を握ったまま、子供のように声を上げて泣きじゃくった。

麻耶は、首筋の刃の恐怖を忘れ、一人の人間としての深い共感を込めて言葉を紡いだ。

「辛かったですね。一人で、そこまで抱え込んでいたなんて、気づけなくてごめんなさい。……でもね、吉野さん。家賃の滞納なんて、命を捨てるほどの事じゃないんですよ」

「え……?」

「私たち不動産屋はね、鬼じゃないんです。特にうちの店舗は、店長は数字に厳しいけれど、賃貸は私が責任者です。お金が払えない事情があるなら、生活保護の手続きを一緒に進めたり、自治体の支援制度を紹介したり、いくらでもやりようはあったんです。あなたが真面目で、一生一生懸命生きようとしていたからこそ、誰にも頼れずにここまで追い詰められちゃったんですよね」

「進藤、さん……」

「今からでも、遅くないです。あなたは誰も傷つけていない。ATMの機械を壊したかもしれないけれど、人の命は奪っていないわ。ここで踏み止まれば、絶対にやり直せる」

麻耶の温かい言葉が、吉野の頑なな心を、霧が晴れるように徐々に溶かしていく。 張り詰めていた吉野の身体から、急激に力が抜けていくのが分かった。時計の針は、すでに翌朝の午前五時を回っていた。籠城開始から、実に18時間が経過しようとしていた。


<コンマ一秒の反撃>

吉野の意識が、極度の疲労と安堵感から、一瞬だけ完全に途切れた。 包丁を握る右手がだらりと下がり、彼の瞼が重く閉じかけ、呼吸が深い眠りのそれへと移行しようとした、その瞬間――。

店内の天井にある換気口から、かすかな金属音が響いた。

(――警察の突入が始まる!)

長年サバゲのフィールドで培った麻耶の直感が、コンマ数秒後に訪れるであろう「破滅」を察知した。警察が突入すれば、吉野は驚いて反射的に包丁を振り回す。そうなれば、悲劇的な結末しか待っていない。

「吉野さん、伏せて!!」

麻耶は叫ぶと同時に、吉野の身体を力任せに床へと突き飛ばした。

「う、わ!?」

吉野が体勢を崩した刹那、麻耶の肉体は完全に『オセロット』としての戦闘モードへとシフトしていた。44歳、脂の乗った身体が、頭の命令に完璧に同期する。

床を転がるようにして自らのデスクの影に滑り込む。 流れるような動きで右手を伸ばし、壁に立て掛けられていた透明なポリカーボネート製の防弾・防犯盾を鷲掴みにした。

それと同時に、左手でデスクの引き出しを爆発的な勢いで引き出す。奥に鎮座していたのは、漆黒の輝きを放つガスブローバック『ハイキャパ5.1』。マガジンには、あらかじめBB弾とガスが満タンに充填されている。

「な、何をするんだ――!」

起き上がろうとする吉野の手には、まだ包丁が握られている。

麻耶は一切の躊躇なく、エアガンのスライドを引いて初弾を薬室に送り込んだ。ガシャリ、と冷徹な金属音が室内に響く。

「動かないで!!」

麻耶は左手でエアガンを構え、右手で防弾盾を前方に突き出した。完璧なタクティカル・フォーム。その鋭い眼光は、完全に獲物を捉えた猛獣のそれだった。

直後、正面のガラス扉とシャッターが、警察の特殊部隊によって爆破され、凄まじい爆音とともに粉砕された。駅前の大通りに、凄まじい破壊音が響き渡る。

「警察だ! 動くな!」

「スタングレネード、投下!!」

激しい閃光と爆音が室内を支配する。だが、麻耶は事前に目を閉じ、耳を塞ぐように盾の裏に身を隠していたため、その影響を最小限に抑えていた。

爆音に完全にパニックになり、包丁を振り回して暴れようとする吉野。

「吉野さん、危ない!!」

麻耶は盾を構えたまま突進し、吉野の持つ包丁の手元に向けて、至近距離からエアガンの引き金を引いた。

――パパパン!!

鋭い破裂音とともに、プラスチック製のBB弾が吉野の右手に正確に命中する。至近距離での衝撃に吉野が思わず包丁を落とした瞬間、麻耶は防弾盾の面を吉野の胸元へと叩きつけ、彼の巨体を床へと完全に押し潰した。

「ぐはっ……!?」

「そこまでよ!!」

麻耶は吉野の右腕を完璧な関節技で極め、床に組み伏せた。サバゲのトレーニングで鍛え上げた体幹と、龍崎から叩き込まれた近接格闘術(CQC)の成果が、ここに結実した瞬間だった。

煙が立ち込める店内に、シールドを構えた特殊部隊員たちが一斉に突入してくる。

「動くな! ……えっ!?」

隊員たちが目にしたのは、人質であるはずの女性課長が、鋭い目つきで犯人を完全に制圧し、エアガンを構えて周囲を警戒しているという、あまりにも規格外の光景だった。

「……確保、しました」

麻耶は静かにエアガンを下げ、ふぅ、と長いため息をついた。 窓の外からは、夜明けの眩しい夏の太陽が、駅前の風景と粉砕されたガラスの破片をキラキラと照らし出していた。


<戦い終わりて、新たな夏へ>

事件から一週間後。

幸栄不動産の店舗は、突入によって破壊されたガラスやシャッターの修理が終わり、すっかり元通りの綺麗な姿を取り戻していた。 普段は売上数字に厳しく、めったに人を褒めない店長も、今回ばかりは「進藤課長、本当に大した手柄だ。グループの本部からもお褒めの言葉をもらったよ。我が支店の誇りだ」と、何度も麻耶の手を握って感謝を表していた。

近隣住民やオーナーたちからも「毅然とした態度で犯人を説得し、駅前の大惨事を防いだ勇敢な賃貸課長」として、麻耶への称賛の声が鳴り止まない状態が続いていた。

吉野裕行は、強盗未遂と建造物損壊、人質立て籠もりの容疑で逮捕されたが、麻耶を傷つける意思が途中から失われていたこと、そして麻耶自身の強い要望もあり、現在は警察の監視下で精神的な治療を受けながら、司法の手続きが進められているという。彼には今後、適切な行政の支援が受けられるよう、麻耶が窓口となってグループの法務部とも連携し、サポートを続けている。

「本当に、無事で良かったわ……」


夕暮れ時。久しぶりに『Ayuzoroy(アユゾロイ)』のドアを開けた麻耶を、メンバー全員が温かい拍手で迎えた。

「さすがは私たちのオセロットね。40代の星よ! 警察の突入前に自分で片付けちゃうなんて、格好良すぎるわ!」

葵が目を輝かせて麻耶の肩を抱く。

「ニュースを見た時は心臓が止まるかと思ったけれど……麻耶さんの『話術』が彼を救ったのね。同じ大人として、本当に尊敬するわ」

未来が、少し潤んだ目でワイングラスを掲げた。凛も無言で深く頷き、麻耶の手を強く握りしめた。


「お前たちに、こいつを渡しておく」

カウンターの奥から、龍崎が静かに一枚の書類をテーブルに置いた。 それは、秋に開催される『全国エアガンサバイバルゲーム選手権大会』の、Ragdollの正式なエントリー受理書だった。

そこには、進藤麻耶、一番合戦葵、渡辺未来、岩見凛の名前の下に、力強い筆跡で「五人目」のメンバーの名前が記されていた。

「これ……!」

麻耶が目を見張る。

「フッ、言っただろう。とびきり強い助っ人を呼んあるってな。これで五人制の条件はクリアだ」

龍崎が不敵に笑う。窓の外には、いよいよ本格的な夏の到来を告げる、大きな入道雲が郊外の茜色の空にそびえ立っていた。

日常の危機を乗り越え、絆をさらに深めた四人、そして新たな仲間。 駅前支店の賃貸課長として、そしてサバゲチームの要として、不誠実な現実と戦い続ける麻耶たちの前に、最も冷酷な敵が現れようとしていた。熱い、長くて最高の夏が、今ここに幕を開けるのだった。


当初の思惑よりだいぶ長いストーリーとなった賃貸不動産奮戦記もこの第二十話で第一シーズンは終わりとなります。

長い間、読んでいただき有難うございます。

伏線を張った部分は次なる小説で解き明かされますので、連載したら読んでみてください。

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