第36話 王宮
第36話 王宮
ハルス王都の門までやって来た一行は
様子見しながらゆっくりと近づく。
すると、一人の門番がこちらに気付いたのか
もう一人に合図して一行へ歩き出す。
「気づかれたか!?」
上藤が皆に合図を送る。
一行に緊張が走る。
そうこうしている間に門番は一行に近づく。
「上藤様御一行ですね。」
門番は一行の予想とは違う声かけをした。
「そ、そうだが。」
思わず答えてしまう上藤。
「そうでしたか。あの方からお話は
聞いております。こちらへお越しください。」
門番は一行を案内するようだ。
「怪しすぎないか?」
宗也が鷹斗に小さな声で話す。
「そういえば検問なくなってたよな。
王宮の中に何か仕掛けてるかもしれない。」
鷹斗も宗也と同音量で返す。
「何が分からないけどとりあえず
警戒するしかないわね。」
玲衣奈も話に加わる。
「到着しました。こちらがハルス王宮です。」
10分ほど歩いた頃、門番が到着を知らせる。
「それでは後は中の者に。」
門番は王宮の入り口にいる者に指示し、
門へと帰った。
「それでは、皆さんハルス王宮へようこそ。」
任された者が入り口を開ける。
ギギギギ…。
物々しく門の様なそれが開かれる。
そこには、豪華絢爛かつ荘厳な雰囲気を
放つ広すぎるくう空間が広がっている。
「な、なんだこれ!?!?」
あまりの光景に驚く宗也たち。
「ひさびさに来るがやはり目を見張るものが
あるなこれは。」
上藤も驚いているようだ。
「それでは私の案内はここまでです。
失礼します。」
そう言うと入り口の方へ戻った。
「これ見たことない。キラキラしてる。」
「これ本物の金か?」「高そう〜。」
「やばすぎっす!」
宗也たちは王宮の装飾や骨董品に
目を奪われている。
「案内役が帰った…と言うことはこれから
一体何が?」
上藤だけは警戒していた。
その時、
ピコン!
突然一行の前に大きな映像が出る。
「裏切り者一行共、よくここまで着いたな。
褒めてやろう。」
そこに写っていたのはゾルディックだ。
「ゾルディック!」
上藤が声を上げる。
その声に反応して、
「あいつがゾルディック?」
「ゾルディック!」「ついに見つけた!」
宗也たちは各々の声を上げる。
「ここまで来た貴様らには特別な催しに参加
させてやる!題して"ハルスコロシアム"!」
ゾルディックは威厳たっぷりに話す。
「ハルスコロシアム?」
「一体何を言ってる?」
「さっさと出てこい!!」
「今すぐぶっ飛ばしてやる!!!」
宗也たちはさっきまでのが嘘のように
殺気立っている。
「貴様らの目の前の扉までいけ。
そうしたら続きを説明する。」
ゾルディックに促され、仕方なく扉へ向かう
一行。
ギギギギ!
扉は音を立てながら開く。
「ワーワー!」「イェーイェー!」
そこには大量の観客の映像とコロシアムと
言わんばかりの台があった。
「待っていたぞオーバー、グラスマン!」
奥にはゾルディックの映像がある。
「さぁ、始めようか!」
ゾルディックの声が響く。
第36話 完




