はじめての友達が女でカーストトップの奴ら
どうしてこうなった……
目の前には黒髪美少女の宇賀神。後ろには金髪美少女の東城。
どちらもカーストトップの天上人。最下位の俺とは触れ合う機会なんてあるはずもなかった。
それにもかかわらず休み時間に俺の席の前後でこちらを見ながら陣取っているのはなぜだろう。
朝のあれは本気だったんだろうか。ほんとに謎。二人の意図がわからず黙っていると、当の本人たちは俺を挟むように会話をし始めた。
「いつから2人は仲良くなったの?」
「え~とね……いや……しゃべったことなかったからしゃべりたかった?みたいな?」
「あやしいなぁ~?雨宮君はどう思う?」
前から思ってたが、東城って金髪だしDQNと仲いいから気づかなかったけど君呼びだったり仲裁に入ったり、こいつっていい奴なのか……?陰キャ特有のちょろい考えをしていた時、突然話をフラれた。
「え!?いや……俺もなんだかよくわからない……ただ……」
「ただ?」
「住む世界が違うなって思うよ。上と下っていうかさ。俺はぼっちだけど二人は人気者なわけだし」
突然、語気を強めて宇賀神が入ってきた。
「そんなことないと思う。上も下もないよ。雰囲気だとか、話す内容だとか趣味だとか……あうあわないってあると思うし……私たち案外馬が合うかもよ?」
「確かに~。じゃなしてみなきゃわからないしね。それにぼっちじゃないよ。もう友達でしょ?」
「そうそう。ぼっち卒業おめでとう!」
やたらぐいぐい来る二人に圧倒されながらも、ガチ陽キャってこういうもんだろうか?陽キャは陽キャでも良い奴悪い奴がいるんだろうか?俺は二人に対して持っていたイメージが180度変わってしまった。
「うんうん。ところで趣味ってなんかあるの?まずはお互いのことを知らなきゃ」
陰キャ特有の趣味はある。だがいきなり陽キャ相手にオタク趣味をかますわけにもいかず、受けが良さそうかつ好きなものについて話すことにした。
「趣味っていうか……犬が好きだよ。犬飼ってるし、なめまわす……じゃなくて撫でまわすのが好きかな」
「え!?犬飼ってるんだ!私も飼ってる!かわいいよねぇ~。真琴も飼ってるんだよ。ね?」
宇賀神はフラれると、どもりながら答えた。
「えー……っとそうだね。飼ってるね……」
「まじ!?犬種何?いつから飼ってる?今何歳?何色?」
陰キャ特有の趣味には早口で饒舌を地で行ってしまった。直ぐに気づいてあやまった。
「興奮してごめん……犬めっちゃ好きなんだよね……犬飼ってる人とあんましゃべったことないし……」
東城は面食らっていたがすぐに答えた。
「いやー。そんなに犬好きだったとはね。でも犬好きで飼ってるって共通点あったのはすごいね!犬見せあおうよ!ね?真琴も犬大大大好きだしさ」
宇賀神は顔色が悪くなりながらも答えた。
「そうだね……また今度ね……」
そうこうしているうちにチャイムが鳴り、犬談義は幕を閉じるのであった。




