異世界マジシャンのスケルツォ
「あ、う、えううん……」
妙な声を上げながら気だるい体を起こし、痛む頭を抑えて、柔らかいけど硬い感触から体を起こす。
「ああぁ……」
大きなあくびを一つして、背伸びをする。どうやら俺は寝ていたようだ。体がやけにこわばっている。さらに、どことなく体中が痛む。
俺は眠い目を左手で擦りながら右手で自分の体を確かめる。……まいったな、痛さの原因がわかった。どうやら俺は制服のまま寝てしまったようだ。
「そりゃあ痛いよなぁ……」
俺はボタンを外し、制服を脱いで上はYシャツになる。
「あん?」
ここで俺はあることに気付いた。どうやら、俺は宿で借りている自分の部屋で寝ていたようだ。知らない天井ではない。しかし、俺の部屋だが……やけに花が多い。なんでこんなに花が多いんだ?いや、今はいいか。
さっきまでの自分の行動を振り返り、それがこの世界に来たばかりのころと同じことだったことに気が付いて苦笑しながら、俺はベッドから起きた。
「へ?」
いきなり、俺の身体のバランスは崩れ、床にへたり込む。
「体に……力が入らない……? っ!?」
俺は急に激しい頭痛がして、地面に蹲った。痛い、滅茶苦茶痛い。片頭痛持ちの人はこんな痛みなのだろうか。
俺は喘ぎ喘ぎベッドに戻ると、そのまま楽な姿勢で寝転がる。そうしていると、頭痛が少しずつ治まってくるのを感じた。
「腹……減ったなぁ……」
俺は空腹感を感じてそう呟いた。
「失礼します……」
すると、聞き覚えがある、女の子の可憐な声がドアの向こうから聞こえた。
「はい、どうぞ」
俺はとりあえず、そう返した。『テレキネシス』で鍵を開けようと思ってたらすでに開いていた。ちょっと不用心すぎるだろう、俺。
「はい、失礼します……ってえええっ!?」
ドアの向こうでその人が返事をしたと思ったら、何故か大声を上げて驚き、ドアを勢いよく開ける。
「ユウスケさん! 気が付いたんですね!」
入ってきた声の主はリリアだった。サラサラなボブカットの銀髪を揺らし、緑色の瞳を持つ目の中に涙を溜めて俺の事を満面の笑みで見ていた。
「良かった……っ! 本当に良かったです……っ!」
そして、いきなり床にへたり込んで涙を流し始めた。
「え、えっと……まぁ、あれだ。うーん……とりあえず泣き止んでくれ」
状況が分からない、寝起き、微妙に体調が悪い、そして女の子がどうも自分の事で泣いている。そんな状況で俺は、こうした今一つな声しかかける事しか出来なかった。
「ユウスケ! 目が覚めたの!?」
何故か、もう一人増えた。綺麗な金髪をポニーテールにしたエリスだ。
「おーけいおーけい。よしよし落ち着け、うんうん。……何があったか説明してくれ」
俺は頭を抱えて軽く横に振りながら混乱する頭を整理して、二人に今の状況を問いかけた。
「あんたがあの巨大なオオムカデを倒してから、格好つけて礼をしたと思ったらいきなり倒れたのよ!」
「駆け寄って診てみたら、それが魔力切れだったので急いでここに運んで、ぽ、ポーションを飲ませて安静にさせたんです! 今はあれから四日経ったお昼です!」
二人は交互に説明してくれた。なるほどな。俺が最後の力をふりしぼって礼をした後に魔力切れで倒れて、急いでここに運び込んでポーションを飲ませて寝かしたと。で、その後四日間ぶっ通しで寝ていたわけだな。……魔力切れはマジでヤバいようだ。つまり、四日間生死の境を彷徨った、と言う事だろう。そういえば、ポーションの説明のあたりでリリアが顔を真っ赤にしていたけど何があったんだろうな?
「あー、そりゃあ迷惑かけたなぁ。この様子からして、この街はおおむね無事だったのか?」
「ええ。途中のパニックで義勇兵は死んだ人もいるけど……街自体は無事よ」
「そうか……」
事の顛末を聞いて、俺はため息を吐いた。街は守れたから良かったんだろうが、やっぱり死者は出たか。……義勇兵として参加したからには死ぬのは覚悟の上だったんだろうが、それでも何か悲しいものを感じるな。死生観については冷たい方だが、だからといって何も感じないわけではない。
「とりあえず、腹が減ったから昼食を食べさせてくれると嬉しいんだけどなぁ」
俺は自己主張する腹を押さえながら二人に頼んでみる。
「分かりました。ちょっと待ってて下さいね」
「久しぶりの食事だろうから流動食みたいなのになるわよ」
そう言って二人は出て行った。
「……ジョーカー、ちょっと相談したいことがある」
『は~いはい、なんでっしゃろ?』
二人が出て行ったところで俺がジョーカーを呼び出すと、謎の方言を使いながらジョーカーが出てきた。
「その……ありがとな」
俺は、力を貸してくれたジョーカーにお礼を言った。
こいつは普段はふざけているが、重要な時には助けてくれた。リリアとエリスを見つけたのも、指揮棒を買うことが出来たのも、こうして二人が生きているのも、こいつのおかげだ。正直、感謝してもしきれないほどだ。普段のおふざけのせいで重要なところが見えていなかったのだ。大百足との戦いのときに助けるのを断ったのも、あのままやったらどうせ勝てなかったから。俺の精神が未熟だったから。その辺りをしっかり読み取ってくれて、こいつはいいタイミングで、三人が生きていて、なおかつ俺が大切なことに気付ける最高のタイミングで助けてくれた。
『礼には及びませんとも。契約者を助けるのが精霊の務めって奴ですからね。こちらも面白いものを見させて頂きましたし、お相子でしょう』
……こいつは本当にジョーカーか? いつものニヤニヤ笑いは無く、顔には優しげな笑みが浮かんでいる。俺は、こいつを見直した。ふざけてなければ、こんなにいい奴なんだな。
今ふと思ったが、こいつが全ての属性を扱える理由が分かった気がする。
『トランプのジョーカー』は他の四つのどれにも属さない。故に『無』属性。その一方で、ジョーカーは『オールマイティーカード』でもあるから、他の四つも使えるのだ。こっちの世界の精霊に地球のカードゲームの考え方を持ちこむのもどうかと思うが、それで納得は出来る。仮に見当違いだったとしても、この考え方は近いものだろうと感じる。どうせ既にこいつは常識外なんだ。これくらいの非常識は加わっても大して変わらないだろう。
そうなると、俺とジョーカーはそっくりなのかもしれない。無属性メインで、他も扱える。考えてみれば、この世界に来てからの俺ときたらなんて滑稽だったことか。まさしく『道化師』だ。
『と、言うとでも思いましたか?』
「へ?」
俺はジョーカーの言葉に思わず間抜けな声が出る。その顔にはいつものニヤニヤ笑い。
『失礼ですが、ご主人様の目は節穴でございますか? な~んちゃって! 私がそんなこと言うわけないでしょぉ?』
ジョーカーは毒舌執事のモノマネをした後に、また俺をからかってくる。そして、その口からはいつもの不快な笑い声。
「おーけいおーけい……。むしろさっきのが本音で今のは照れ隠しだ。そう、新種のツンデレだツンデレ……」
『やーい! ばーかばーか!』
「ふ・ざ・け・る・なぁー!」
訂正! 俺はそんなにツンデレが好きじゃなかった! こいつがいなければ最悪の結果に終わっていたのは確かだ! そこは感謝してもいいだろう! だが、
「その悪ふざけを止めろおおおっ!」
『キャキャキャキャ! 激おこプンプン丸だ!』
俺とジョーカーは思い切り騒いでいた。こいつめ、ついにギャル語まで使いやがった。周りには俺の声しか聞こえていないだろうが、問題ないだろう。この世界では精霊に話しかけることは普通だ。ただ……俺たちみたいな会話をする奴は果しているだろうか?
「……その分だと元気そうね」
いつのまにか入り口にはエリスがいた。俺の事を白~い目で見ている。エリスは食器を持っていた。
「あれ? リリアは?」
俺はエリスに問いかける。
「まだお粥を作ってる最中よ」
なるほど、こちらの世界に米があるからには流動食としてお粥が選ばれるのは自然かもしれないな。
「ねぇ……ちょっと面白い話してあげよっか?」
エリスは食器をテーブルに置くと、ニヤニヤと笑ってこちらを見てそう問いかけてきた。ジョーカーと同じように、いたずらを考えている目だ。
「さっきさ、リリアがポーションの話をした時に言葉が詰まったでしょ? あれには理由があるのよ」
何それ超気になる。ぜひとも教えてほしい。
「あたしは、情けないことにユウスケがあのオオムカデに止めを刺すちょっと前に起きたんだけどね。その後ユウスケが倒れた時に、リリアったらそりゃあ必死になってユウスケをここまで運んだのよね。まぁあたしも手伝ったけど」
エリスはそう言って、俺が倒れた後の事を話し出した。
■
「ユウスケさん! ユウスケさん!」
ユウスケの部屋にあたしとリリア、そして意識がないユウスケが集まっていた。ユウスケはどうやら魔力切れで倒れてしまったらしいわね。確かに、最後のあれは凄かった。確か風と地属性しか使えないはずだったのに、空を飛んで、不思議な道具と杖で四つの属性を操って止めを刺していた。最後に投げ込んだ二枚のカードはどの属性にも当てはまらなかったけど、とても威力が高かったわね。
「くっ………」
あたしは、その横で悔しさと情けなさに歯噛みをしていた。事の顛末はある程度聞いたけど、あたしは情けないものだった。気絶してから、リリアに安全な場所に運ばれて終わる直前に目が覚めた。その間は、ユウスケに守られ、そのユウスケはリリアに守られ、結局ユウスケがあのオオムカデに止めを刺した。結局、あたしは何もやっていない。それどころか、足手まといだった。
ここまではあたしとリリアで運んだ。鍵は申し訳ないけど、無理矢理開けさせてもった。不法侵入をしても火事場泥棒をしなければ罪に問われないし、今は非常事態。勘弁してもらうことにするわ。中の物を勝手に持ち出さなければ拘束魔術も発動しないしね。
あのオオムカデの変異種の討伐をユウスケがやってくれたから、義勇兵たちに士気は現在最高潮。だから、多分今は殲滅戦をやっているのではないかしら。あれが正真正銘のボスだったようで、魔物たちも統率を失っていたしね。
「リリア、とりあえずポーションよ。あたしたちが持っている一番いい奴を使いましょ」
あたしはそう言って、ハイポーションを取り出す。自然治癒力が普通のポーションに比べて大きく上がり、魔力の回復も多少は早める効果がある。色は透き通った緑色。
「ユウスケさん、飲んでください!」
リリアが、ハイポーションが入っている瓶を傾けてユウスケに飲ませようとする。ただ、気絶しているから上手く飲み込めないのも当然。そのすべては口から零れ、枕を濡らす。
リリアはこれではダメかと悟ったのか、自分のポーチからもう一本ハイポーションを取り出して、そのふたを開ける。すると、リリアがそのハイポーションを『飲んで』、
「へっ!?」
ユウスケに『口移し』をした。これでもまだ零れるけど、半分くらいは上手く飲み込めたのが分かる。
あたしは思わず驚きの声をあげてしまう。リリアは男恐怖症。男であるユウスケには触れることすら出来ないはず。だけど、今は触れるよりもはるかにハードルが高い『口移し』までやった。非常事態だから、というのは重々承知だけど、その行動にはあたしも驚いてしまう。
「ふ、ふうう……」
リリアはユウスケがハイポーションを飲み込んだのを感じたのか、安心したように床にへたり込んだ。そして、冷静になってみてさっきの行動に気付いたのか、
「は、はうう……き、ききき、キ……ス……」
顔を真っ赤にして俯いてしまった。うーん、リリアって男に触れてなかったせいか、こういうところがすっごい初なのよねぇ。
「はいはい、じゃああたしたちはユウスケが、無事に目が覚めるのを待ちましょ」
あたしは、そんなリリアをあやしながら窓越しに東を見た。音は大分静まっているから、多分あらかた終わったのね。
「あたしは、もっと修行が必要かもね」
あたしはそう呟いて、濡れてしまった枕をゆっくりユウスケの頭の下から抜き取った。
■
「エリスさん! その話はやめてください!」
話の途中でリリアが鍋を掴んで戻ってきた。素手で掴んでいるけど大丈夫かと思ったら、よく見れば手と鍋は触れていない。風を操ってミトン代わりにしているのだろうか。あの魔術は後で教えてほしいな。それにしても、顔が真っ赤だ。
「えー、ここからがいいところだったのに」
「ダ・メ・で・す!」
エリスがいたずらっぽい笑みを浮かべながら言った言葉をリリアが一刀両断する。リリアは机の上に置いてあった手ぬぐいの上に鍋を置くと、顔が赤いままこちらを振り向いて、
「ど、どこまで聞きましたか?」
涙目で問いかけてきた。
「えーと、普通に飲ませようとしたら零れちゃったところまでだな。その後結局どうやって飲ませて貰ったのかは聞いてない」
俺はありのままを正直に話す。聞いたのは、ここまで運んだことと、火事場泥棒対策魔術についてと、ハイポーションが零れたところまでだ。魔術師たちがかけてまわった火事場泥棒対策の魔術の存在は知らなかった。何でも、地属性の上級魔術らしい。あとで調べてみようかな。
「は、はうう……ぎ、ギリギリでした……」
リリアは安心したようにへなへなと椅子に座りこむ。その間に、器へとエリスがお粥を移してくれた。
「ほら、味付けは塩だけだけど我慢して。しばらくはこんな流動食ね」
そう言ってお粥が入った器とスプーンを渡してくれる。
「さんきゅ。はふ、はふ……うん、美味しい美味しい」
俺は熱いお粥ではあったが、構わず口に運んでいく。腹が減っているから仕方がない。
食べている間に、俺が気絶している間に起こったことを教えてもらった。
まずこの大量の花。これは、俺の戦いを見たり知ったりした人が、こうして生きているのは俺のおかげだ、と言ってお礼とお見舞いに花を送ってくれたらしい。他にも色々お礼の品が届いているらしいから、後で見てみて一喜一憂するのも一興だろうな。
また、俺が使った様々な道具や魔術に関して噂が(尾ひれと背びれをつけて)広まった結果、研究者たちも押し寄せてきたそうだ。他にも俺とパーティーを組みたいと言う人や専属の護衛に、という貴族もいたそうだ。
さらに、俺の戦いには証言者や目撃者が沢山いるため、その結果今俺がギルドに行ってギルドカードを提出すればAランクまでの試験を受ける資格があるほどのポイントが貰えるそうだ。飛び級制度もあるらしいから、いきなりAの試験を受けて合格、というのもありらしい。
「なんというか……目立ってるな」
俺はそう言って深いため息を吐く。ジャリスさんの忠告を無視した結果がこれだ。実に分かりやすい。命の危機ではその限りではない、とは言っていたものの、これは目立ちすぎだ。悪目立ちと言っていいだろう。覚悟はあの時に決めたはずだが、すっぱりは割り切れない。
「ほとんどがジョーカーのおかげで、俺は大して頑張ったわけじゃあないんだけどな」
あの結果は、ジョーカーのおかげだ。九割がたジョーカーの活躍と言っても過言ではない。俺はあくまでそれを使っただけだ。正直、誰でも良かったはずだ。
「ジョーカー……ってユウスケさんが契約している精霊さんでしょうか?」
リリアが不思議そうな顔をしながら問いかけてきた。
「そんな感じだ。どうやら凄い精霊だったようで、俺はたまたまそんな精霊と契約しただけの一般人だ」
からかってくるし、貶してくるし、嘘ついてくるし、契約しているのにお願いを聞いてくれない。とは言わない。ジョーカーは俺の命の恩人(?)だ。さっきはあんな馬鹿騒ぎしたが、感謝を忘れてはいけない。
「そう……まぁ、あんたも思うところはあるでしょうが、とりあえず今はゆっくりしてなさい。面倒な奴らはあたしたちがAランク権限を使って追っ払うから」
エリスは何かを言いたそうだったが、それを抑えて、優しい目でそう言ってくれた。
「面倒かけて済まないな。お言葉に甘えさせてもらうよ」
こっちに来てから、ジャリスさんを筆頭にジョーカー、リリア、エリス、エレンさんとお世話になりっぱなしだ。まぁ、俺は所詮高校生。こちらでは成人の年齢ではあるが、日本の甘い環境で育ってきた俺はまだまだ未熟者だ。お世話になるのも悪いことではないだろう。
「じゃ、あたしたちは御暇させてもらうわね」
「ゆっくり休んでくださいね」
「おう、ありがとな」
二人は優しい笑顔で、空の鍋と食器を持って出て行った。
(俺は……大切なものを守る力を身につけられたんだろうか?)
俺は右手を閉じたり開いたりしながら、考えに耽る。
いつのまにか、この世界に大切なものが出来ていた。今すぐにでも日本に帰りたいはずなのに、こちらにもいい思い出が出来ていた。こうなると、帰る際に未練が残ってしまう。
(いや、それは決して悪いことではないよな)
どうせ卒業するんだから学校でいい思い出を作っちゃいけない、と言うのは違うだろう。それと同じ考えだ。
(俺は、この世界にもう大分なじんでいる。このままこちらで生活するのも手だろうな)
客観的に見ればそうだ。日本に帰れる手段も想像すらつかないし、あるのかも分からない。仮に帰ったとしても、時間が違っていたり変なパラドックス的なことも懸念される。行方不明者がいきなり帰ってきても受け入れられはしないだろう。さらに、帰る手段も危険かもしれないのだ。ならば、いっそこの世界で過ごすのもありだろう。面倒事はありそうだが、この世界で生きていくための力もあるし、いい友達も出来た。むしろ、この世界で過ごす方が確実とすら言えるだろう。
(いや、そんなわけがない)
俺がこの世界に来てからまだ二カ月すら経っていない。そんな状況で諦めるのはあまりにも早計だ。この程度で諦めてどうするんだ。だって決めたじゃないか。『絶対に日本に帰る』と。ならば、この程度で諦めるわけにはいかない。父さんに、母さんに、友達に、先生に、色々な人に、もう一度会うんだ。行方不明になっている間にこの世界にいたんだぜ、とか言って笑われるのも一興だろう。そして、行方不明帰還記念とでも言って手品と、多少危険だが歌を披露して、吹奏楽部にお祝いの曲を演奏してもらうのもいいかもしれないな。
笑いたければ笑え。俺は、絶対に日本に帰る。傍から見れば、ふざけているようにも、滑稽にも見えるだろう。まさに『スケルツォ』だ。
だが、それがどうした?むしろ『スケルツォ』だったら楽しそうでいいじゃないか。まだまだ『スケルツォ』は始まったばかりだからな。大百足との戦いのときに第二楽章だとか序曲オーバーチュアだとかフィナーレだとかは言っていたが、実際はまだ『スケルツォ』は続くだろう。あれは所詮、一フレーズにしか過ぎない。
俺の『スケルツォ』は、まだまだ続く。
日本に帰るまで、俺が納得するまで、
『スケルツォ』は終わらない。
『異世界マジシャンのスケルツォ』 序曲・FINE
これにて最終回です。ご愛読ありがとうございました。
一応(短いですが)次の作品も書き溜めてありますので、詳しくは活動報告をば。




