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道順組立AB

「超ムカつくんですけど」

「だろ?すげー、ムカつくだろ?」


お客様目線では絶対に分からない事。

夜間再配だと班全体を見れるおかげで、班の格差……配達地域の難易度の差があまりに有り過ぎる。

仕事でイライラする原因は、何もお客様からの正義感溢れる無知なご指摘だけとは限らない。


『この区で1区なのか?』

『え?普通じゃないんですか?まだ、13:00ですよ(作者)』

『俺が前にいたところなら、もう8割は終わってるくらい長いぞ……』


班内の権力争いに負けて、班から追放された時。……十中八九、やべぇ班に配属されやすい。他班を知るためには、夜勤業務や日曜業務をやると良いだろう。

ホントに差が良く分かる……。

仕事を辞めたいと感じたら、他班の様子を確認するのは良いと思う。もし、超簡単な班に配属されて仕事ができないとしたら、転職は辞めた方がいいぞ。ただ、この仕事を続けられないとは思うけど。



「俺帰って来た時、またエロ動画見てるおっさんいたんだけど。矢木さんもムカつきません?」

「あの人はいつもな……。ただ、近いところも近いところで……クレームが多いし、配達員が悪いんだけど、ミスにとんでもなく五月蠅い。当たり前なんだが、ノイローゼになって辞めた奴もいるしな」


簡単な配達地域でミスをしてしまうと、その指摘は非常に大きい。誤配、紛失、交通事故。これらが異常なくらいに敏感。そもそも、局が近すぎるとクレームも来やすいし


「当日は郵便局に取りに来るなって不在票に書いてあっても、ジジババは普通に郵便局に来て、『配達員を局に呼び戻せ』って言ってくるからな。マジで。遠いところだと、滅多にない。作者も1回だけしか喰らった事ない」

「…………それは局から近くてもウザいっすね」


それがどーした、テメェ等社畜だろうがって思うお客様が大勢いるから、こっちもそう思う。

ちなみにの話ではあるが、郵便局に取りに来る際は身分証明ができるものを持参して来てください。マイナンバーや運転免許証で……。



◇       ◇


再配で最もキツイとされる曜日は、”土曜日”だとされる。

このキツさもあって、今は”土曜日配達の休止”が選ばれたのかもしれない。

当たり前で誰も疑問に思わない事だが、



「ほとんどの方は、土曜、日曜と連休ですからね。再配の依頼が一番集中します」

「あの~。今日、俺の書留68本なんですけど」

「困ったよな~。俺も72本だ」

「いくら俺達が揃ってても、4人合わせて、256本はキツイな」


この班だけで今日の総数は429本。7区で計算すると、一区平均、60本という数。班と区の設定をホントに間違えてやがる。


「みんな休みですから、再配の依頼を頼みますもんね」

「土曜日はこれだから嫌なんだよ!通常郵便の”道順組立”もあるのに、午前の再配達の量が多すぎなんだよ!間に合うか、ボケェ!」


土曜日の書留の本数の多さ。

原因として、金曜日に会社側が急いで出す。土曜日に再配達を依頼するお客様達。この2点が重なって、土曜日が一番キツイとされていた(当時)。月末なども重なると、かなりのエグさになる。逆に企業ばかりの地域は、休業日になりやすいから楽だったりもするとか。

こーいうのもどーしようもない、地域の格差がある。


現在は土曜日が休みとなっており、曜日別のキツさは大体こんな感じだろうか。



月曜日:大区分作業と日曜日に書留を終わらせてれば、比較的、楽。

火曜日:大区分作業が終わってれば、書留もそこまでないため。比較的、楽。

水曜日:書留次第で楽。

木曜日:うーん。まぁ、普通。書留の本数次第。

金曜日:うーーーん。まぁ、普通。書留の本数次第。

土曜日:キツイ。残業不可避。だが、以前の土曜日と比べると大分楽。

日曜日:ある意味楽。大区分作業で残業代払ってくれるのは、神!上司いないし、ヒャッハーしてる。



作者の体感なので、アテにはしないで欲しい。


「次でやりますが、通常業務と日曜配達の業務って大きく違って、”道順組立”だけは大幅に楽ができますからね」


今回は”土曜日”という日をメインとするお話である。


「土曜日は再配も多いですが、在宅率の高さが平日と比べて、3・4倍はありますね」

「再配が多い地域ってのは決まってるもんだ」


再配達になる荷物・書留の曜日は、平日に集中しやすく、逆に土曜日や日曜日に、不在通知を投函するケースというのは少ない。

平日なら5割の数で、書留が配達完了になれば良い方とされる地域でも。土曜日だと、7・8割は配達完了になる事がある。


「住宅地だと、9割も珍しくないですね」

「なるべく、土曜日はインターフォン前で粘れよ」


まずは子供がいる家庭は、家に誰かしらいる。

長いこと勤めていたら、家族構成もある程度把握しておこう。


「土曜日はすぐに再配依頼が来るからよ。夜間再配やると、うぜぇの分かるだろ~?」

「そりゃあ、身に染みますよ……」


以前にチラリと書いたが。

当日に不在をきった郵便物が、夜間再配に掛かった場合。その郵便物が現地にいる配達員がまだ持っているとしたら、課長がその人に電話をかけてくる。

この時、遠い地域の配達員にとって、気を付けて欲しい事は。


”帰局中にしないで欲しい”


まず、帰局中に課長の電話には出ない。遅れて郵便局に戻るのだから、夜勤者も出発が遅れる。

夜勤をした事がない人達には分からないもどかしさだと思うが、


「スタートダッシュが遅れるのは、何事もキツイ!」

「17:00~19:00は、必ず、持ってる自分がいけよ!」


土曜日はそのキツさも相まって。再配依頼の数が多い。

曜日別の再配の本数の特徴として、


土曜日は、1回目の再配達が多く、2回目の再配達が少ない。(比率は8:2か9:1)

木曜日・金曜日は、1回目の再配達は普通で、2回目の再配達も普通。(7:3か6:4)


この比率が生まれる原因として、2回目の再配達のシステムが。19:00までの締め切りがある事と、土曜日が比較的、配達完了になるケースが多いからだ。

とはいえ、月曜日~金曜日の不在になった物が、土曜日の再配に掛かりやすいため、その数は曜日別に見ると、やはり多い。

午前に集中するか、夜間に集中するかの2択。


「木曜日、金曜日は19:30までに戻ってくる。土曜日は19:40に戻ってくるのが良いと思います。木・金・土は、比較的、人海戦術で突破なんですけども」


2回目の再配達は、郵便課達が全ての再配の郵便物を用意しないと出発できない。

で、郵便課の人達にもそれを用意するため、集配課にして欲しい事とは、さっさと不在を切った書留や通常郵便とかを返して欲しい事。専用のPCで見れば、現在どの配達員が持っているかが分かるけれど、返納してくれないと郵便課も数が合わないから用意ができない。

土曜日はホントに忙しい。通常業務でも、当時……18:30で配達が終わるのなら良い方ではないか?お客様のトラブルなどもよく受けるため、19:00を過ぎる事も珍しくない。


「準備ができた班から交付をしてくれますけど、準備できなかったら最後になっちゃいますからね」

「遅い配達員がこの時、かなり怒られていた要因は。本人の力量にも問題があるけど、他が迷惑するんだよ」

「地域格差が有り過ぎるのにか」


通常配達が遅い人間を班に抱えていると、再配達でイライラするのはお客様ではなく、課長と郵便課、夜勤の皆様である。時間ねぇのに、電話も出ねぇ、帰局前にも寄ってこない、配達も全然終わってねぇ。帰ってきたらトロトロしてるわ、問題起こすわ。


『クソ野郎があぁっ!!そこで死んじまえ、〇〇(配達員の名前)!!』


現在は日勤の課長の方が拘束時間が長いからキツく見えるが、昔は夜勤の課長の方がぶっちぎりキツかったはず。配達の全地域のトラブル、謝罪を夜中に一人で引き受けて、0:00頃に帰るのが一般的だった。泊まるとかもあったし。


「ともかく、土曜日はヤバイ!今日も書留の総数も2682本だからな!」

「ちなみにその総数は、班の数と区の数で、均一になっているわけではない。今日は全体が多いから怒らないけど、1700中、353本が、1区だけに集中してたりする日もある」


◇       ◇



当時の土曜日の忙しさは、ホントあれな話であるが。絶対に出勤しねぇという人もいる。連休したいというのもあるんだけど、頑なに出たがらない人が多くいた。

通常物数、書留の総数、再配達の数、クレームが多い曜日である理由に、お客様が休みなことと特定局も休みであるため、配達局に電話や相談が行きやすい。しょうもない事でもホントに来る。


「あんた達、いい加減にしてよ!!馬鹿なの、あんた達!?」

「すみません」


そのしょうもない事。お客様にとっては一大事の事であるため、そこは配達員との考えの違いでしかない。お客様対応しやがれテメェ等と、14:00に木下は昼食をしているところに


「ふざけてんじゃねぇぞ、クソ爺ーーー!!」


ドゴオオォッッ


「俺まだ50代ーーー!?」


13時から勤務をしているコールセンターの隅田川ちゃんが、毎度のこと誤配で面倒を起こしやがる木下にドロップキックをかましては


「……あ、間違えた。木下さんじゃないみたいね。いつもの事だと思ってた」

「人の事を蹴っておいてそれかい!?俺はそんな誤配はしねぇから!!」


人違いならぬ、配達員違い。

会社で怒られる奴というのは、”仕事ができない”人間よりも”仕事を間違える”人間である。そーいう特徴が郵便局のような仕事では顕著に表れる。結果として、”仕事ができない”という烙印を押される。間違えを直すというのは、なかなか時間がかかる。

木下はそーいう誤配をしねぇって言い切る誤配に、”道順組立”における、郵便物の……役目というか、基準というか、”判断力”を試されるようなものがある。

これは読者に対しては上手く伝えられない。

”配達”の業務をちょっと触らないと、気付かない事である。


「ちょっと!あんたねぇ、またここに誤配したでしょ!”住所がそもそも違う”んだから配達なんかしないでよ!」

「ご、ごめんなさい……」

「そうだ!誤配なんかするんじゃないぞ!!」

「黙ってろ、クソ爺!!ヘラヘラした顔して言ってんじゃねぇぞ!!」

「だははははは、バレてら。だははははは」



家に『氏名が合っていても、全然住所が違った郵便物が投函されているケースの誤配』についての話である。

なぜそもそも、そんな誤配が起こってしまうのか。

少し前に、郵便物のくっつきが原因で誤配するケースもある。このケースに関しては、ここまで怒られる事はなく、お客様も気付かないケースもある。それに言い方が悪いが、そーいう料金で発送されているという点もある。差出人もそれを重々承知している。でも、間違えていいわけじゃない。

しかし今回。明らかに住所が違うというのに、間違えてしまうというケースについての話だ。



”道順組立”の段階で対処するに当たって、ハッキリ言うと。

難しいというのが一言ある。

これは精密に組立をする矢木でも、”道順組立”の最中では難しい。

なぜなら、郵便物を見る業務である、”大区分”、”道順組立”、”配達”の中で、最も郵便物を見ていない業務が、”道順組立”の業務中だからだ。

矢木曰く


「郵便配達に慣れてる人間ってのは、原簿を一々じっくりと見てねぇし。記憶を頼りにしちまうんだ。だから、”道順組立”の最中は、並べる事と居住確認の意識はあっても、郵便物そのものに対しては最低限の部分しか見ない。住所よりも名前を見るし、集合住宅も部屋番号で見てる感じだ」


挿絵(By みてみん)


郵便物を道順に並べる動作に、目の動きに確認、手の動き。郵便物を持つ手もそうだし、区分口から配達原簿や転送シールの取り出し、それに戻しも含めると。じっくりと郵便物の1つ1つに住所氏名を眺める余裕がない。

そーいう誤配が多い配達員の場合。

まずは、その誤配が。”定形外”か”定形”なのかを知ろう。

”定形外”の場合には追加が3点ほどある。



ドゴオオォォッ


「ちゃんと正確に”大区分”をしろーー!」

「矢木も俺を蹴り飛ばすのかーーい!」


そもそも住所の違う郵便物が定形外の場合。十中八九、その配達員が”大区分”をしている。その時点で間違えているという事だから、……言い方が悪いが、しっかりしろ。なぜなら、住所がない・違う場合に、”区分口に郵便物を入れている”という大きなミスである。

そして、”大区分”を間違える人に、”道順組立”を正確にこなせるのか!という強い注文。新人だったら言い訳が聞きますが、2年目、3年目以降の方はそんなの言い訳です。

そして、その手のミスについての対処について。木下はもう虐めないでという表情で伝える。


挿絵(By みてみん)


「対策するなら、”区分口”を整理しろ!しっかり、”区分口”の上に住所を書け!テプラで!!」


1.区分口の名前をしっかり表示する。

作者の個人的な郵便配達の業務改善をあげるのなら、区分口を新調して欲しいなって思ってます。郵便課のところも含めてそれは思ってます。表示をしっかりとすれば、やっぱり”誤区分”という、”大区分”をミスるという事が大きく減ります。


「郵便物をしっかり見ていても、テキトーな判断をするな!事故郵便だと少しでも思ったなら、事故の区分口に突っ込んでおけ!」


2.初めから事故郵便になる郵便物は、初めから事故の区分口に入れておく。”道順組立”の最中で確認するのは難しいので、業務が終わってからゆっくりと確認した方がいい。これはさねもやっていること。

住所を見て判断ができないなら、事故の区分口に入れるか。空いた区分口に入れておくのが賢明な判断。”道順組立”中に住所をしっかり見るというのは難しいし、苗字名前をじっくりと確認するのはもっと難しい。


「それとこの手の誤配は、”定形外”や”定形”に関わらず、DMダイレクトメールだ!その中には、昔の住所のデータを使って送ってる奴だから、相当な”あて所”処理になる事もある。そーいうところも覚えておけば、気付ける!」


3.”DM”から判断する。道順組立をしていると、”2パス”や”手区分”に関わらず、9割方で事故処理や転送処理になるDMがある。こーいうのを誤って組んでしまうから、誤配に繋がってしまう。

郵便物をただ見る。住所をただ覚えるだけでは防げない。郵便物がどーいったモノなのかも把握するのは、新人を卒業したらしっかりと覚えよう。


「あとはまぁ……そーだな。”大区分”・”配達”の時の方が大事になるけど、”視界”をしっかりと確保する事だな。前も言っているけど」



4.郵便物をしっかり見る……ではなく、”文字が読める”ように見る。

”道順組立”中では無理な話であるが、”大区分”や”配達中”では、郵便物を投函する際に、口でも心の中でもいいから、住所の読み上げや受取人の氏名を読み上げる事は有効的である。

分からない郵便物に対して、しっかりと読み上げる事で気付ける事は、”住所”以外に”郵便番号”の間違いなどから別の地域の郵便物だと気付ける。

それとこの対策にお金が掛かってしまう解決方法の一つであるが、コンタクトレンズや眼鏡を買い替えてみるのは良いと思います。視界を保つには”目”が重要になってくるので、コンタクトレンズの購入などを考えてみるのも良いです。日常生活を改善できたりもします。


「しっかりと見るも間違いじゃないんだけど。俺やみんなも、思い込みに繋がるから。その考えは温い!!」

「誤配常連のテメェが言うと、説得力あんな!」

「マジで講義を開いたらどうですか!?」


5.常に”思い込み”をしないこと。

これは”配達”中の時、肝に銘じて欲しい。思い込みはホントに恐ろしく、これが現れるという事は本人の慢心や焦燥してるような状況を表してる。

日曜日配達になると、この”思い込み”による誤配が頻発しやすく、お客様を大激怒させてしまう。


新人が日曜日の配達を初めて行う時、……まー、凄い数で問題を起こしてますね(笑)。



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