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小料理屋アコ~心おだやかなおもてなし  作者: 村越 京三


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172/207

夕方の営業(常連客編、その36)

さてさて時計の針は18時を

少し回った所であります

店内はたわいのない話で

賑やかになっておりますが


山武【こんばんは~大将にアコさん】 

   と暖簾をくぐり店のドアを

   ガラガラと開けて入ってくる


アコ【武ちゃんいらっしゃい】


広志【いらっしゃい】


山武【こんばんは~ご無沙汰です

   やっと帰ってきました】


アコ【出張お疲れさまね】


山武【急な出張でしたからね

   着のみ着のままですよ】と

   言いながらカバンを下ろして     

   カウンター席に腰を下ろして

   座る


広志【どこに出張に?】


山武【福岡と熊本と鹿児島ですね】


アコ【九州を渡り歩いたわね】


山武【ウチの会社は本社が

   福岡なんで仕方ないですけど】


哲男【武さんお疲れ様です】


洋之【福岡って飛行機で

   行くんですよね】


和邦【新幹線で行けましたっけ】


山武【来年開業予定なんですよ】


広志【福岡までかい】


山武【いや小倉までなんですけどね】


哲男【小倉って】


山武【福岡より少し先の所に

   ありますよ】


広志【確か小倉あんパンが有名だよ】


アコ【そういえば美味しいのよ~

   小倉あんパン】


山武【そうなんですか!】


アコ【確か駅からかなり離れた場所に

   パクパクベーカリーという

   パン屋さんのお店のね】


広志【あれは未だに忘れられない

   あれほど美味いあんパンは

   食べた事ないわな】


山武【今度行ったら買ってきますよ】


広志【その時は是非とも頼みます】と

   頭を下げている


アコ【私の分も宜しくね~ 

   ところで今日は何にします?】


山武【今日は哲男さん達と同じで】


アコ【は~い、ありがとうございます! 

   お父さん】と合図を送る


広志【はいよ~】と調理に取りかかる


山武【そうしたら、ワコさんところで 

   飲み物預けてあるから

   行ってこなきゃと】


アコ【行ってらっしゃい】


山武【お願いします】と足をワコの

   店に向けて行った


数分後、ワコのお店から預けていた

飲み物を受け取り戻る山武、

それと入れ替わりに朝陽が

ワコのお店に入りお酒を注文する声が聞こえてくる…一方その頃の

お店の中ではバタバタしながらと

せわしく賑やかになっていた


朝陽【こんばんわ~】と暖簾をくぐり 

   店のドアをガラガラと開けて

   入ってくる


アコ【あら~尚美ちゃん

   いらっしゃい】


朝陽【夜は寒くなりましたね~】 

   そういってカバンを

   椅子に置いてカウンター席に

   腰を下ろして座っていく


広志【今日は日替わりが

   お勧めなんだけど】


朝陽【今日はトラブル続きで

   お昼をまともに

   食べられなかったので

   日替わりでお願いします】


広志【あいよ!】


アコ【はい、おしぼりとお茶ね】と

   おしぼりを渡したあとに

   湯飲みに入っている

   温かいお茶を朝陽の前に

   置いていく


朝陽【ありがとうございます】と

   受け取り手を拭いたりしている


山武【尚美ちゃんそういえば

   久しぶりだよね~】と

   ワコのお店に置いてある

   愛媛の日本酒で有名な

   石槌を冷やで一口飲んでいる


山武【くぅー身体に沁みるね~】と

   唸っている

   

朝陽【仕事とプライベートが

   色々忙しくて】と

   表情は疲れの様相もあるが

   充実している目をしていた


広志【視線が物語るとは

   この事だわな】とぼやきながら

   調理にとりかかる


アコ【そう言えば尚美ちゃん】


尚美【はい】


アコ【例の彼とは上手くいっている

   ようね】


広志【今日昼終わり前に食べに

   来たんだよ同僚も連れてな】  

   と調理を始めながら

   話しをしていく


哲男【どんな人なんすか?

   見てみたいっすよ~】  


アコ【まあ、普通の人ね】


朝陽【紹介したいのは

   やまやまなんですけど

   今仕事が忙しくて】


広志【まあ、いつかは紹介して

   くれるだろうさ】と

   調理しなければ話している


アコ【そうそう】


広志【みんなに挨拶する時を

   待つとするよ

   さてと、アコ~

   武ちゃんと尚美ちゃんの 

   上がったよ~】     

   と出来上がった料理を

   盛り付けている


アコ【はい!よっこらしょ】と

   おぼんを持ち上げて運ぶ


アコ【はい、おまちどおさま!

   めしあがれ】とそれぞれの

   テーブルに置いていく


山武【久しぶりに食べますよ】


朝陽【私も久しぶりです】と

   各々割り箸を取って


山武【いただきます】

朝陽【いただきます】


そして、食べ始めて

美味しい笑顔で夜が

始まろうとしています


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