夕方の営業(常連客編、その36)
さてさて時計の針は18時を
少し回った所であります
店内はたわいのない話で
賑やかになっておりますが
山武【こんばんは~大将にアコさん】
と暖簾をくぐり店のドアを
ガラガラと開けて入ってくる
アコ【武ちゃんいらっしゃい】
広志【いらっしゃい】
山武【こんばんは~ご無沙汰です
やっと帰ってきました】
アコ【出張お疲れさまね】
山武【急な出張でしたからね
着のみ着のままですよ】と
言いながらカバンを下ろして
カウンター席に腰を下ろして
座る
広志【どこに出張に?】
山武【福岡と熊本と鹿児島ですね】
アコ【九州を渡り歩いたわね】
山武【ウチの会社は本社が
福岡なんで仕方ないですけど】
哲男【武さんお疲れ様です】
洋之【福岡って飛行機で
行くんですよね】
和邦【新幹線で行けましたっけ】
山武【来年開業予定なんですよ】
広志【福岡までかい】
山武【いや小倉までなんですけどね】
哲男【小倉って】
山武【福岡より少し先の所に
ありますよ】
広志【確か小倉あんパンが有名だよ】
アコ【そういえば美味しいのよ~
小倉あんパン】
山武【そうなんですか!】
アコ【確か駅からかなり離れた場所に
パクパクベーカリーという
パン屋さんのお店のね】
広志【あれは未だに忘れられない
あれほど美味いあんパンは
食べた事ないわな】
山武【今度行ったら買ってきますよ】
広志【その時は是非とも頼みます】と
頭を下げている
アコ【私の分も宜しくね~
ところで今日は何にします?】
山武【今日は哲男さん達と同じで】
アコ【は~い、ありがとうございます!
お父さん】と合図を送る
広志【はいよ~】と調理に取りかかる
山武【そうしたら、ワコさんところで
飲み物預けてあるから
行ってこなきゃと】
アコ【行ってらっしゃい】
山武【お願いします】と足をワコの
店に向けて行った
数分後、ワコのお店から預けていた
飲み物を受け取り戻る山武、
それと入れ替わりに朝陽が
ワコのお店に入りお酒を注文する声が聞こえてくる…一方その頃の
お店の中ではバタバタしながらと
せわしく賑やかになっていた
朝陽【こんばんわ~】と暖簾をくぐり
店のドアをガラガラと開けて
入ってくる
アコ【あら~尚美ちゃん
いらっしゃい】
朝陽【夜は寒くなりましたね~】
そういってカバンを
椅子に置いてカウンター席に
腰を下ろして座っていく
広志【今日は日替わりが
お勧めなんだけど】
朝陽【今日はトラブル続きで
お昼をまともに
食べられなかったので
日替わりでお願いします】
広志【あいよ!】
アコ【はい、おしぼりとお茶ね】と
おしぼりを渡したあとに
湯飲みに入っている
温かいお茶を朝陽の前に
置いていく
朝陽【ありがとうございます】と
受け取り手を拭いたりしている
山武【尚美ちゃんそういえば
久しぶりだよね~】と
ワコのお店に置いてある
愛媛の日本酒で有名な
石槌を冷やで一口飲んでいる
山武【くぅー身体に沁みるね~】と
唸っている
朝陽【仕事とプライベートが
色々忙しくて】と
表情は疲れの様相もあるが
充実している目をしていた
広志【視線が物語るとは
この事だわな】とぼやきながら
調理にとりかかる
アコ【そう言えば尚美ちゃん】
尚美【はい】
アコ【例の彼とは上手くいっている
ようね】
広志【今日昼終わり前に食べに
来たんだよ同僚も連れてな】
と調理を始めながら
話しをしていく
哲男【どんな人なんすか?
見てみたいっすよ~】
アコ【まあ、普通の人ね】
朝陽【紹介したいのは
やまやまなんですけど
今仕事が忙しくて】
広志【まあ、いつかは紹介して
くれるだろうさ】と
調理しなければ話している
アコ【そうそう】
広志【みんなに挨拶する時を
待つとするよ
さてと、アコ~
武ちゃんと尚美ちゃんの
上がったよ~】
と出来上がった料理を
盛り付けている
アコ【はい!よっこらしょ】と
おぼんを持ち上げて運ぶ
アコ【はい、おまちどおさま!
めしあがれ】とそれぞれの
テーブルに置いていく
山武【久しぶりに食べますよ】
朝陽【私も久しぶりです】と
各々割り箸を取って
山武【いただきます】
朝陽【いただきます】
そして、食べ始めて
美味しい笑顔で夜が
始まろうとしています




