夕方の営業(常連客編、その31)
さてさて時計の針はもうすぐ17時に
なろうとしています。
外は季節が進んでいるせいか
日々暗くなるのが早くなっています
そんな中でも近くの公園で賑やかに
遊んでいる子供達を見ながらも
夕方の営業に備えていたその時…
哲男【こんばんは~大将に
アコさ~ん】と
暖簾をくぐり抜けて店のドアを
ガラガラガラと開けて
大きな声で入っていく
和邦【こんばんは~】
洋之【こんばんは~】
アコ【いらっしゃい!!来たわね~
今日もいつものでいいのね!
お父さ~ん日替わり3つ
お願い】
広志【はいよ…】と調理に取りかかる
哲男【アコさん、揚げ出し豆腐も
お願いしますよ~】と
言いながら
いつもの指定席のテーブルに
それぞれ座っていく
和邦【そうそう】
洋之【ONとOFFの食べ物
なんですから】
広志【分かってるよ~】
哲男【お願いしま~す】
和邦【そういえば今日のお通しは
何ですか?】
洋之【もう腹ペコで…】
アコ【はいはい】そう言いながら
コップに水を入れてテーブル
にそれぞれ置いていく
アコ【はいおしぼり】と渡している
哲男【ありがとうございます】
洋之【ありがとうございます】
和邦【ありがとうございます】と
それぞれ受け取り
手を拭いたりしている
アコ【少し待ってちょうだい】と
小皿に盛り付けてから
アコ【はい、お通しね】とそれぞれの
テーブル席に置いていく
哲男【今日の通しはインゲンの
ゴマ和えと切り干し大根…】
洋之【家で良く食べましたね~】
和邦【子供の頃は美味しく
感じなかったのに
大人になると美味しく
なるなんて不思議です】
アコ【大人になると味覚が変わって
いくものなのよ】と
話していると
広志【アコ~、みんなの分
上がったよ】と
出来上がった料理を
盛り付けている
アコ【はい!よっこらしょ】と
おぼんを持ち上げて運ぶ
アコ【はい、おまちどおさま!
めしあがれ】とそれぞれの
テーブルに置いていく
哲男【本当に今日もありがとう
ございます】
洋之【ありがとうございます!
いただきます】と割り箸を
割って手を合わせて
哲男【いただきます】
洋之【いただきます】
和邦【いただきます】
哲男【今日の日替わりは】
アコ【今日はね
“ナス味噌”に“ミックスフライ”
に“春雨サラダ”ね…
後は追加の揚げ出し豆腐】
アコ【早く食べちゃいなさい、
冷めちゃうわよ】と諭される
各々一口ずつ食べ始めている
哲男【うまいっす、今日は仕事で
トラブル発生して昼飯食べる
時間なかっんすよ~】
洋之【本当ですよ】
和邦【何とかなって良かったです】
広志【今日は大分手を抜かせて
もらったよ。明日が本番だから】
と手を動かしながら話している
哲男【サンマっすね~大将
どうするんすか~】とナス味噌
を一口食べながら話している
広志【色々やりたい事あるから
どうするかね~】
洋之【大将にも考える事
あるんですね~】と驚いている
広志【色々な食べ方あるからな~
好みや新しいさを併せないと】
和邦【楽しみで仕方ないです】
アコ【しかし、見事なくらいに
気持ち良い食べっぷりね~】と
手を動かしながら
3人の表情を見つめていると
哲男【えっ】
洋之【えっ】
和邦【えっ】とみんな顔を上げると
それぞれご飯粒が付いています
それを見てみんな笑ってしまいました
そして各々てんやわんやしながら
たわいのない話をしながら
夜は更けていったのでした




