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小料理屋アコ~心おだやかなおもてなし  作者: 村越 京三


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152/207

夕方の営業(常連客編、その30)

さてさて、お店は飲み食いしながら

たわいのない話で盛り上がっています

時計の針は17時半を少しに回った

その頃…


哲男【こんばんは~大将に

   アコさ~ん】と

   暖簾をくぐり抜けて店のドアを   

   ガラガラガラと開けて

   大きな声で入っていく


和邦【こんばんは~】


洋之【こんばんは~】


アコ【いらっしゃい!!来たわね~

   今日もいつものでいいのね!

   お父さ~ん日替わり3つ

   お願い】


広志【はいよ…】と調理に取りかかる


哲男【アコさん、揚げ出し豆腐も

   お願いしますよ~】と

   言いながら

   いつもの指定席のテーブルに

   それぞれ座っていく


和邦【そうそう】


洋之【ONとOFFの食べ物

   なんですから】


広志【分かってるよ~】


哲男【お願いしま~す】


和邦【そういえば今日のお通しは

   何ですか?】

   

洋之【もう腹ペコで…】


アコ【はいはい】そう言いながら

   コップに水を入れてテーブル

   にそれぞれ置いていく


アコ【はいおしぼり】と渡している


哲男【ありがとうございます】

洋之【ありがとうございます】

和邦【ありがとうございます】と

   それぞれ受け取り

   手を拭いたりしている


アコ【少し待ってちょうだい】と

   小皿に盛り付けてから


アコ【はい、お通しね】とそれぞれの

   テーブル席に置いていく


哲男【今日はきんぴらとこれは…】


アコ【大根の葉っぱと油揚げを

   一緒に炒めた物よ】


洋之【初めて見ました】


和邦【大根の葉っぱって食べられる

   のですね】


アコ【お酒のつまみやお茶漬けにも

   良いわね】と話していると


鈴村【アコさ~ん、お通しおかわり~】  

   と泥酔しながらコップを

   持ち上げていると



アコ【あんたはそこまでにしなさい

   はい、こっち】とコップに

   なみなみと入った飲み物を

   渡している


八百【これはまさか…】


アコ【これ以上飲ませたら

   明日は店開けられないわね~】 

   と満面に笑みを鈴村に向けて

   話している


その表情を見て他のみんなは

恐怖心と謎の寒気が襲ってきている

そして、コップになみなみと入った

飲み物をグイっと飲み干してから

突っ伏して眠りについてしまった


アコ【後で奥さんに連絡してから

   タクシー呼びましょう】


丸井【ちなみにあの飲み物は…】と

   恐る恐る聞いていくと


アコ【飲む前から酔いが醒める

   水よ水】と応えている


哲男【あ~ほっとした~】


洋之【こっちまで冷や汗かきました】


和邦【本当に脅かさないでください】


広志【アコ~、みんなの分

   上がったよ】と

   出来上がった料理を

   盛り付けている


アコ【はい!よっこらしょ】と

   おぼんを持ち上げて運ぶ


アコ【はい、おまちどおさま!

   めしあがれ】とそれぞれの

   テーブルに置いていく


哲男【本当に今日もありがとう

   ございます】


洋之【ありがとうございます!

   いただきます】と割り箸を

   割って手を合わせて


哲男【いただきます】

洋之【いただきます】

和邦【いただきます】


哲男【今日の日替わりは】


アコ【今日はね

   “サンマの南蛮漬け”に

   “野菜たっぷり肉団子汁”に

   “おからの酢の物”ね…

   後は追加の揚げ出し豆腐】


アコ【早く食べちゃいなさい、

   冷めちゃうわよ】と諭される


各々一口ずつ食べ始めている


哲男【うまいっす、今年も

   サンマ食えました~】


洋之【秋到来ですね~】


和邦【本当にそうですよね~】


広志【まだ新しいのではないから

   明後日に新サンマ入荷する

   ってそこの寝ている大将から

   連絡きたから、それからが

   本番だな】と手を動かしながら 

   話している


アコ【しかし、見事なくらいに

   気持ち良い食べっぷりね~】と

   手を動かしながら

   3人の表情を見つめていると


哲男【えっ】

洋之【えっ】

和邦【えっ】とみんな顔を上げると

   それぞれご飯粒が付いています


それを見てみんな笑ってしまいました

そして各々てんやわんやしながら

たわいのない話をしながら

夜は更けていったのでした

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