第百十四部 第十章 昔と変わってない
「あんた! その無茶苦茶なやり方っ! あんたが<並び立つもの>だよねっ! 」
焼けて煤けたスリムなドラゴンに庇われながら、べリウムが俺を指差した。
「ええっ? <並び立つもの>って誰よりも笑って、誰よりも怒って、誰よりも泣いて、それでいて義侠心溢れてるような奴じゃ無いの? 」
俺が驚いてべリウムに聞いた。
「そうだよっ! そうやって立派な事言うけど、無茶苦茶する糞野郎なんだよっ! 」
べリウムが叫んだ。
なんてこった。
俺とはかけ離れたとんでもない陽キャのまぶしい世界の人間かと思えば、俺のようにトラブルメーカーと言う事か。
「ちょ、何で、涙を流してんだっ! 」
俺がうるうると泣いてるので、べリウムがドン引き。
「いや、だって、話を聞いてたら全然、俺じゃ無いんだもの……どうしょうかと思ってたら、俺に似てるなんてほっこり……」
「ほっこりじゃねぇよ! 」
べリウムさんがブチ切れてる。
「ふふふふふふ、良かったな。お前は変わってないよ」
親父が優しく笑った。
「いや、昔より酷いと思うぞ」
クアムが横から突っ込んできた。
「そんな事より、あの変な火球の爆撃攻撃を止めろ! 際限なくこっちに攻撃してるだろうがぁぁ! 」
べリウムさんが顔真っ赤。
言われてみれば、何度も何度も爆龍王ゴウオウとスリムなドラゴンが空高く飛んでいる。
「すげぇな、リヴァイア! 」
俺が空高く爆発で飛びあがる爆龍王ゴウオウを見て感動した。
「ええ、義兄弟の為に、攻撃力を地道に一生懸命に上げていたそうですよ」
アオイが微笑んだ。
「ああ、義兄弟は頑張ってみたいだぞ」
アポリトすら感心している。
「良い義兄弟が出来て良かったな」
俺がうるうると泣いている。
「まあ、中国の東北地方とか壊滅みたいだけどな」
「全部燃えてるよね」
スカーフェイスとカルロス一世の無表情の呟きが辛い。
「何とかしろよ! 何かとかしろよ! これじゃ封鎖区域も全部壊滅じゃないかっ! 」
べリウムが叫んでる間に、負けじと燐女さんの強襲艦が大量に上空に現れて、連続のビーム攻撃が大地を揺さぶる。
軍曹ですら逃げ惑っているのが現実だ。
「人間はおろかだな」
親父がきりりと呟いた。
「科学の発展が自然の怒りを買ったわけだ」
国王も頷く。
「人は自然には無力なのですね」
宰相が力なく首を振った。
「自然じゃねーだろ! 自然じゃねーだろ! 何でやり直した世界のがあいつの性格が酷いんだよっ! おかしいだろうがぁぁぁぁ! 」
べリウムの叫びが爆発音の中で響き渡った。




