第百十四部 第七章 ぶっちゃけ
奥から、もう一匹のスリムなドラゴンが肩に変な人間を乗せてやって来た。
蝶のような羽根に異様な雰囲気。
ああ、こいつが妖魔か。
そんな気持ちにさせる奴だ。
「あれは、べリウム! 」
クアムが驚いている。
「何、それ? 」
「私とともにこちらの世界に来た奴だ。いつの間にあんなところに」
俺の問いにクアムが答えた。
「マジかよ」
うんざりした。
こんなのばかりだ。
「その男は誰なんだ? 」
レノー・エドガール・マティアス・ローチルドさんが聞いてきた。
「ああ、クアムの分体の一人です」
俺がしれっと答えたのだが、それがいけなかった。
「し、神代史の存在じゃ無いか」
「ど、どういう事だ? 」
「神代では最強の一角だったはず」
神族の長老達が騒いでる。
「え? 最強の一角なの? 」
俺が驚いてクアムをまじまじと見る。
「やかましいわ! 」
クアムが俺に怒鳴った。
「何故、クアムがここに? クアムは敵方じゃ無いのか? 」
神族の長老が驚愕している。
「いや、俺がいろいろやったもんで、これは帰れなくなったクアムで。別に動いているクアムもいますよ」
俺が笑顔で答えた。
「分体とか言う奴か……」
レノー・エドガール・マティアス・ローチルドさんが驚いて呟いた。
「とりあえず、あいつとは俺が話そう」
クアムが言って来た。
「ああ、そうなの? それは助かる」
俺が笑って答えた。
「いやいや、敵を増やすようなものでは無いか。何を考えているんだ? 」
ジョン・F・ロックフォードの親父さんが問題視した。
「いや、確かに捕虜に敵と話させるってどうなの? 」
スカーフェイスも突っ込んできた。
「え? クアムを捕虜にしてるの? 」
レノー・エドガール・マティアス・ローチルドさんが凄い顔している。
「いや、捕虜じゃ無くて居候ですが」
俺が笑った。
「ど、どういう事だ? 上位者じゃ無いか 」
「何で、<終末の子>にそんな事が……」
「どうなってるんだ? 」
神族の長老達が動揺している。
「いや、だって、兄貴の正体って<並び立つもの>じゃん」
ミツキが横から突っ込んできた。
「「「「「「「「「「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ? 」」」」」」」」」」」」」」
親父と母さんが言っちゃたって顔でミツキを見るし。
国王達は耳をふさいで聞かなかったことにするし。
神族の長老達は驚愕の表情のまま固まっていた。
むう、やばし。
「とりあえず、クアムと行ってきますね」
そう言って、俺達は現場に向かうことにした。
神族の長老達は固まったままだが。




