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ギルドの買い取り

 アウリは杖をついているのだが、傍らにいるユーナがそれを忘れるほど軽やかにすすんでいく。

 片手には風呂敷包みのようなものを抱えているのに、全く苦労する様子はない。


 アウリの細腕は、自分の体重を杖一つで軽々と支えていた。それはアウリの身体に今ついている筋肉だけでは不可能な動きに見える。

 間違いなくレベルアップによって向上したステータスの恩恵だった。


「うーん」

「どうしました師匠? 便所行きたいんですか? もうすぐ冒険者ギルドですから耐えてください」

「いや違うね大丈夫だよお気遣いなく」


 便意を感じてうんうん言っているわけじゃない。

 それにしても、アウリはユーナを冒険者ギルドへ連れていきたいらしかった。


「なんで冒険者ギルド?」

「あー、そういえば事後承諾ですけど、スモールヒールポーションの売り先は冒険者ギルドでいいですよね?」

「うん?」

「えっと、普通なら科学者ギルドを販売相手にすることが多いですけど」

「あーそれはないね」

「ですよね。それに、商業ギルドも同じ理由で無理ですし。副市長がギルド長なので」

「だよね~」

「というわけで、冒険者ギルドで」


 ユーナには他にどんな選択肢があるのかわからない。

 けれど、アウリがそうした方がいいと考えたなら、きっとそれが正しい道なのだろう。

 この世界の勝手をまだ何もわかっていないユーナとしては、弟子が自分の判断できびきび動いてくれてとても嬉しい。


「レイミの宿から移るにしても、お金がいリますよね? 売れたら全部お渡しするので、足しにしてください」

「罪悪感がすごい」

「なんでですか? ……頼みますからあんまり弟子を信用しすぎるの、やめてください。おれだって魔が差すことはあるんですから、甘やかさないでくださいよ」


 アウリはヘイディがユーナへの弟子入りを希望してきたと知って、自分の判断でスモールヒールポーションを作ったらしい。

 全てはユーナに金を持たせて余所の宿に移らせるためである。


「なんだか悪いな……ヘイディのことも、未だに何がいけないのかよくわかっていなくて申し訳ない」

「わかってほしいですけど、わからないなら仕方ないので、おれの言うこと聞いて下さいよ。本気で宿を移ってください。ドラコ様、師匠に不利益なことになったらいけないので、是非そうしてください。ヘイディみたいなのの側に、師匠を置いておいちゃダメです」

「ユーナは優しいからな。つけ込もうとする者が現れるのはわかっていた。そうするべきだろう」

「そうは言っても、ルルの花亭にはお世話になったんだよ? お風呂がある宿が他にあるのなら、即座に移動する決意も固まるけど」

「ユーナがこう言っているぞ、弟子」

「わかりました。探します」


 ドラ子がユーナ以外の誰かとしゃべっている姿はユーナ的には新鮮だ。

 ユーナの側にいる時、彼はほとんどユーナ以外の人間と口を利かないのである。

 その姿はゲームでもよく見たミニフレの姿だ。完全なる指示待ち人間である。AIならそれでもいいのだけれど。


 反抗期のことといい、ドラ子は確実に成長しているといえるだろう。

 ユーナは彼の成長を心の奥で密かに祝った。


「それじゃ、冒険者ギルドに入ります……ドラコ様がいるから、がらが悪いのに絡まれたりしても平気ですよね?」

「ユーナには指一本触れさせはしない」

「アウリのことは私が庇うから大丈夫だよ」


 ドラ子はミニフレなので、ユーナだけを守ろうとする。AIにはNPCを守るというコマンドはないのだ。

 彼に何を言っても仕方ない気がしてユーナは苦笑しつつ間接的にアウリを守ると伝えた。

 アウリは引きつった顔で苦笑した。


「……師匠は無理しないでくださいね。行きましょう」


 ここに入るのは確か三度目である。

 入って左側の壁一面に張られたいくつもの紙のメモを見て、今のユーナはその紙にかかる値段を思った。数十万円くらいの価値のある壁だった。

 それだけの金をかけてメモを貼るということは、あそこに張られた恐らく依頼であろうものたちは、一朝一夕で片付くようなものではないのだろう。


「師匠、こっちで買い取りです」


 アウリは衝立の奥へと入っていった。

 回り込んだ奥まった間仕切りの部屋には、椅子と机が並べられていた。

 机の上には買い取り価格の表が用意されている。


 薬草の買い取り価格が1エイン銅貨と書かれているのを見てユーナは総毛だった。

 これまで買い物してきた感覚からして、1エイン銅貨の価値は多く見積もっても100円くらいである。


 ゲームの中では薬草は1ルピスで買い取ってもらえたのに、こんなのは暴利である。

 でも外でいくらでも摘んでこられる薬草少しで10万円というのも無茶な話なのだろうか?

 このデフレぶりも仕方ないのかもしれない。


「でも外だってモンスターが出るのになー、命がけなのにな-」

「薬草でも摘んできたんですか?」


 ユーナが見ていた価格表の項目を見て判断したのか、やってきた小太りのおじさんが早速声をかけてきた。

 

「薬草を高価で買い取ってほしかったら、どちらかというと科学者ギルドの方がいいと思いますよ。あそこは大量に薬草を必要としていますから」


 おじさんはにこにこしながら言っている。別に、ユーナたちを追い払おうとしているわけではなく、親切心であるらしい。

 アウリがまず進み出て、おじさんの勘違いを訂正した。


「おれたちが売りに来たのは薬草じゃないです」

「ふむ……ドラコ様が気を変えてモンスターの素材を剥ぎ取ってきてくれたってわけじゃなさそうですね。随分と身軽だ」


 おじさんはドラ子の姿を見て、ちょっとがっかりしたようだった。

 とはいえ、対応自体は丁寧である。


「私はモンスターの解体などできないのでな」

「ポーターやコックが必要でしたらいつでもご用意するんですがねえ。私も冒険者をやれるほどの力はありませんが、ポーター程度ならこなせるんですよ。講習なども受けていますので、この辺り一帯のモンスターの解体でしたらさせていただけますし」

「よくわからん者を連れての遠征など御免被ると何度も言っている」

「私がここで働いてもう二十年は経ちますよ? ドラコ様は毎年いらっしゃるし、娘も妻もお目通りさせていただいているのに、まだよくわからなんですか」

「ユーナ以外の者のことは知らん」


 ヒヤヒヤしながらやり取りを見ていたユーナだが、おじさんは寛大に笑っている。

 彼はドラ子と長い付き合いらしく、それだけあってドラ子の失礼さにも慣れているらしかった。


「ドラコ様は面白い方ですよねえ。私の名前も覚えていなさそうだ。私はオスモと申します。あなたはユーナさん、君はアウリくんだったよね。どうぞよろしく」

「あ、どうも……よく私たちの名前をご存じで」

「ドラコ様が護衛をされている方ですから。冒険者ギルドでは誰でも知っていますよ。そしてアウリくんについては、先日依頼も入っていたからね」

「あっ……その節は、ご迷惑をかけてしまって、ごめんなさい」

「君が無事でよかったよ」


 素直に頭を下げたアウリを見て、オスモはにこやかに頷いた。

 いい人そうで、ユーナは安心して肩の力を抜いた。

 生き馬の目を抜くような駆け引きが行われたらどうしようと思っていたのだけれど、その心配はなさそうだった。


「それで、ドラコ様まで連れて売りにきてくれたものというのはこれかい?」

「そうです」

「……これはなんだい? 水じゃないんだろう?」


 アウリが取り出したスモールヒールポーションは、空いた酒瓶に詰められていた。

 オスモが困り顔をするのも仕方がないだろう。


 売るならちゃんとした容器に入れてくるべきだったのでは? と思いながらも、それをどこで用意すればいいのかユーナは思いつかなかった。

 この世界に100円均一などといった便利なお店は存在しない。

 同じ規格の器を大量に用意するなら、むしろどこかの業者に発注して作ってもらうしかないだろう。


「これは、スモールヒールポーションです。おれが作りました」

「君がかい? いやあその、失礼を承知で聞かせてもらうけれど、君は科学者ギルドの人間ではないんだよね?」

「ギルド員だとしたら、冒険者ギルドには売りに来ていないですよね」

「その……スモールヒールポーションを作れるのであれば、科学者ギルドでかなりの地位にいられるはずだけれど」

「単刀直入に言って、オスモさんはおれが作ったと信じられないんですよね?」

「そ、そんなことはないんだけれどね」


 淡々と指摘したアウリに、オスモは冷や汗をかきながらドラ子をチラチラと見やっていた。

 この流れは、ドラ子を連れてきていなかった場合、アウリの持ってきた酒瓶の中身がスモールヒールポーションであることすら信じてもらえなかったのかもしれない。


「あのう、この瓶の中身については、ドラコ様よりお墨付きがいただけますでしょうか? その、間違いなくスモールヒールポーションだと?」

「はあ? 疑っているのか?」

「いやその、見ただけではそれが何なのか、我々にはわかりかねますので……」

「間違いなくスモールヒールポーションだろう。見てわからないのか?」

「はい。無知で申し訳ありません」


 腰の低いおじさんである。

 そういえば、ユーナもドラ子と同様、見るだけでそれがスモールヒールポーションであることがわかった。

 けれど、普通は色のついた酒瓶の中に入っている液体が何なのかなんてわからないだろう。

 ワインかもしれないし、ブドウジュースかもしれない。

 オスモの反応はすこぶる常識的である。ドラ子が睨むようなことじゃない。


 ユーナがわかるのは、かつてユーナの職業(ジョブ)科学者(サイエンティスト)だったからだろう。

 職業のささやきは、そうと気づき始めるとだいぶうるさい。


「確かにスモールヒールポーションであるのならば、科学者ギルドの方が高値で買い取ってもらえると思いますが、どうしてうちに持ってきていただけたんですか?」

「科学者ギルドとトラブルを抱えているんです」


 アウリは静かに答えた。

 そこでユーナが、と主語を入れなかったアウリの優しさはユーナの胸に染み渡った。


「なるほど、それで。……だとするなら、商業ギルドもいけませんか?」

「はい。あそこは繋がっていますから」

「ならば、うちとしても買い取りに後ろめたさを感じずに済みます。うちに売りに来ていただいて、本当にありがとうございます」


 オスモが頭を深く下げたのを見て、慌てたのはユーナだった。


「あの! 実際に売るかどうかは値段によりますよ?」

「できる限りご希望の金額で買い取らせていただきたいと思っています。誰より回復薬を必要としているのは冒険者なのに、いつだって後回しにされてしまいますから」

「あの、科学者ギルドに売るより低い値段になるのは確定なんですよね?」

「そうですね。あそこは貴族相手にオークションを開催しますからね。目玉が飛び出るような価格で売りに出されるので、出品者の利益も大きいんですよ。でも、うちでは冒険者相手の商売ですから、その分ガクッと値段が下がることはおわかりいただかなくてはなりません」

「それは、そうですよね」


 ギルドは仲買人のようなもので、最終的に誰に売るかによって製造者に渡る利益が増減するのは仕方のないことだろう。

 それを聞いてなお、科学者ギルド並の値段で買い取れとはユーナも言うつもりはない。

 そもそも、科学者ギルドの価格設定には大いに疑問を抱いているのだ。


「それに、そのスモールヒールポーションを彼が作ったということでしたら、今後も継続的に作れるということではないですか? あまり高値をご希望されますと、始めの一回は買えても、その後の継続的な取引は難しくなります」

「そうなりますよねえ」

「その上で、お聞きしたいことがあります」


 オスモは、少し躊躇った末に、アウリに向き直った。

 中心にしゃべっているのはユーナだったが、この中で冒険者ギルド的に立場が高いのはドラ子だ。

 それでも、最終的に制作者であるアウリに判断を委ねることにしたらしい。ユーナはオスモの態度に非常に好感を持った。

 子どもだからってアウリがナメられるのは、師匠としては承服できかねる事態である。

 弟子が一人前に扱われてユーナとしても鼻が高い。


「買い取り価格表にないのを見ていただければわかるように、うちで買い取ることは想定されていない品なのです。なので、希望の買い取り価格をまずお聞かせ願えれば幸いです」

「それじゃ、師匠が決めてください」

「あれっ私?」


 アウリは委ねられた決定権をさっさとユーナに投げ返した。

 素っ頓狂な声を出したユーナに、アウリは溜め息を吐いた。


「おれが決めてどうするんですか。そういうことは師匠が判断しなくちゃですよ」

「そうなのか……」

「できるかぎり努力させていただきますが、多少の手心を加えていただけると幸いです。ギルド長は若く見えますがシビアな方なので、説得するのも大変なんですよ」


 オスモは人のいい笑顔で言う。

 あまり高く値段を設定すると、オスモの上司がストップをかけるかもしれないということだ。


 しかし、ユーナとしては相場がわからない。

 前にアウリが1000ルピスとか言っていたけれど、そんなのは絶対に間違っている。科学者ギルドへの不信感が増すばかりな金額である。


 そうして考えていたユーナが思い出したのは、ゲーム内でのスモールヒールポーションの価格だった。

 初心者ご用達しの一番安いポーション。

 店での販売価格は100ルピス。

 プレイヤーが売る時には、その半分の50ルピスが相場である。


 馬鹿正直にプレイヤー価格で売るつもりは、ユーナにもない。


「じゃ――ちょっと乗っけてしまって申し訳ないとは思いますけど」

「なんなりとおっしゃってください」

「100ルピスでお願いします」

「――――はい?」

「あ、やっぱり高いですか? すみません調子乗りました。それじゃ50ルピスで」

「ちょ、ちょっと待って師匠!? なんで更に安くするんだ!?」

「えっだって、オスモさんすごく驚いた顔してるから」


 50ルピスが相場なのにぼったくろうとしていると思ったのではないだろうか?

 ギルドの相場があるなら初めからそう言ってほしいものである、と思いながら訂正したユーナに、アウリは叫んだ。


「安すぎて驚いてるんですよ!? 待ってください、値段は訂正します! ちょっと師匠と話をさせてください!!」

「あ、ああ。十分に師匠と話すといいですよ。何か彼女は勘違いをしているようですからね」


 アウリとオスモが合意に達したところでアウリが鬼の形相をして迫ってくる。


「師匠! 前にも言いましたよね!? 最低でも1000ルピスが相場だって!」

「それはあこぎな詐欺まがいの商売をしてる科学者ギルドの話だよね?」

「詐欺じゃないって言ってるじゃないですか! 適正です!!」

「適正じゃないよ! たとえどんなに高くしてもスモールヒールポーションは100ルピスまでだからね!?」

「いえ、お弟子さんの言っているとおり、私どもも最低でも1000ルピスはお支払い致します!」


 正しい商いをしたいと願うユーナと科学者ギルドによって洗脳されているアウリの戦いに、新たな参加者が現れた。


「なんでオスモさんがそっち側なんですか!? あなたは私の味方をしてしかるべきでしょ!? 安くほしいでしょ!」

「いくらなんでも暴利です! 私がまるで騙したようではないですか!」

「私が50ルピスで売りたいって言ってるだけなのに!」

「師匠!? さりげなく販売価格を下げないでください!!」

「私はエンドユーザーが100ルピスで買えるような値段でスモールヒールポーションを売~り~た~い~~~~!」

「駄々っ子ですか!?」


 アウリが目を剥いている。呆れられようとも、ユーナにだって譲れないラインというものがある。


「ドラ子は私の味方だよね!?」

「ユーナの味方でありたいのは山々なのですが、ユーナに利益をもたらしたいという気持ちもあるのですよね……」

「ドラ子だけは私の味方でいてよー!!」

「当然、私は貴女の味方ではあるのですよ」

「私たちのいたところでは、100ルピスで売られていたじゃん? 私たちが手放す時には50ルピスだったじゃん!」

「……ですが、量はもっと少なかったはずです」

「えっ、そうだった?」

「はい。これくらいの大きさの小瓶で売られていましたよ」


 ドラ子が手で示したのは、調味料でも入っていそうな小さな瓶だった。


「それじゃ……アウリが用意した酒瓶に入ってる分だと、何杯分くらい?」

「五杯分ほどではないでしょうか?」

「……それじゃ、250ルピスでもいいよ」

「せめて500ルピスは支払わせてください!!!」


 オスモの絶叫をもって、アウリの酒瓶一つで500ルピスで話がついた。

 五杯分の量のスモールヒールポーションが店売りされていたとしたら、500ルピスぐらいするだろうから、それぐらいなら仕方ないとユーナも折れた形だ。

 自分たちが店側だというつもりでいれば、それでも一応おかしくはないとユーナは自分を納得させた。


「この程度の金額でしたら即金でお支払いできますので、少々お待ちください」

「あっ、オスモさん待ってください。これが本当にスモールヒールポーションか確かめなくて良いんですか? 見ただけじゃわからないんでしょ?」

「いえいえ、確かめずとも信用させていただきますので」

「でもこちらとしても、きちんと確かめていただいた方が助かるんですよ。後で変な問題が起きても嫌ですし。ほら、オスモさん手にささくれがあるじゃないですか。それに塗ってみましょう。ね!」

「スモールヒールポーションは貴重ですので、たとえ一滴でも無駄に使うのは、ちょっと」

「それじゃ使った分を半額にさせていただきま――」

「是非試させていただきますから500ルピスは譲りませんよ!!!」


 オスモはユーナの仕掛けた罠から叫びながら抜け出すと、ささくれだった指を突き出してきた。

 ユーナが唇を尖らせている横で、アウリが黙って酒瓶を逆さにした後、その栓を抜いた。

 栓は丸めた布だったらしく、その布にしみこんだ液体をオスモの福々しくもひび割れた指に塗る。


 すると、そのひび割れはみるみる内に引いていった。


「間違いなく……かなりの高品質のポーションのようですね」

「いや、スモールヒールポーションです」

「師匠ってその辺りの呼び方に厳しいですよね」

「あたりまえだよ。全然別物なんだからね」

「それでは中身については問題なく確かめさせていただいたので、お金を用意してきます。……私がいない間に瓶の中身を増やしたりしないでくださいよ。誰か見ていてくれ」


 その手があったか、とユーナが気づくと同時に見張りが増員された。監視の目は厳しく、こそっと薬草を買い取ってこの場でアウリに作らせるだなんてことはできなさそうである。

 オスモはせかせかと動き回り、すぐに金を用意した。

 ユーナが数えもせずに受領しようとしたのをオスモとアウリが引き留め、ユーナとアウリとドラ子、三人がかりでその金額を確かめた。


「ルピス金貨500枚、確かにいただきました」

「はい、間違いがなくて何よりです。間違えて落としたふりをしたりされたら、お泊まりの宿までお届けしますからね。無駄ですからね」


 その手があったか! とユーナが気づいた時には道は塞がれてしまっていた。

 オスモはきっと優秀なギルド員なのだろう。


「今後とも、是非とも冒険者ギルドをごひいきくださいますよう、お願い致します」


 疲れた顔のオスモに見送られ、ユーナたちはほくほく顔でギルドを出ることができた。

指摘ありがとうございます。誤字修正しました。

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