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資料4 未解決失踪事件記事

     ……………


週刊誌のある未解決事件記事『連続失踪事件れんぞくしっそうじけんと宗教団体未解決事件に(あや)しい人影』(2022年11月1日刊行(かんこう))より一部抜粋(ばっすい)


 ……というように、以上五つの未解決失踪事件は一見、時期以外の場所、人物、経緯などは全く異なるように見える。だが、警察の捜査(そうさ)により五人の被害者にはある共通点が浮かび上がった。

 『SNS上での過激(かげき)な文言』

 五人の被害者の通信記録、残されたSNSアカウントの履歴(りれき)を警察が参照したところ、全員SNS上での発言で名誉棄損(めいよきそん)威力業務妨害いりょくぎょうむぼうがいなどでの裁判歴や起訴(きそ)中の人物であったことが分かったのだ。


 警察はこの結果から犯人像をSNS上でのつながりある人物としたが、その事実が発覚した後、捜査は難航(なんこう)しそのまま現在に至る。


 だが、記者は独自の捜査である奇妙な事実を掴んだ。


 各被害者のSNSアカウントは依然(いぜん)としてネット上に存在しており、五人のうち四人のアカウントの過去の投稿の一部が現在も参照できる状態になっていたのだ。また、被害者全員の遺族に取材交渉したところ、数名から本人のSNSアカウントを直接調べることに同意を取り付け、結果として全ての人物のSNS履歴を削除されたもの以外ほぼ完全に調査することができた。


 その結果、浮かび上がった共通点とはある宗教団体幹部個人に対する強力な批判である。


 その宗教団体幹部について個人名は伏せるが仮にイニシャルをMとする。彼は日本のある宗教法人を事件発生時期より1年ほど前、2019年に買い上げており現在はその団体の経営を行っていることが分かっている。

 また、M氏はそれ以前にも太平洋諸島・東南アジアに拠点を持つ宗教団体『不知火(しらぬい)の園』との関りがある事も確認できた。

 捜査線上に浮かびあがる謎の宗教団体、記者にはこの驚くべき事実が警察の捜査にかかっていないことへの疑念が覚えてならない。願わくばこの記事が事件解決の一助となればと思うばかりである。


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