最終決戦編⑧
〈なんで、あの攻撃で死んでないんだ?っていう顔ですね〉
―ホワイトは田中太郎の顔に指を指しながらそう言った―
「あ、あああああ・・・・」
―田中太郎は開いた口が塞がらなかった―
〈片足が壊れた私。片足しかないあなた。片足しかないのにも関わらず、唯一の武器である口の自由がワタシに驚きすぎて利かないとそういうこと事ですね。はぁ~もういいでしょ、今のあなたに何ができるっていうんです?。ワタシの態度は見て分かるでしょ?もう負けを認めてください〉
―ホワイトの壊れた片足から液体がしたたり落ちる―
〈流石にしつこいです〉
―ホワイトの雰囲気が変わる―
〈そろそろ殺すしますよ?〉
―ホワイトから放たれる鋭利な殺気に田中太郎は冷や汗を流しながら息を乱していた―
「ハァ、はぁ、ハァ、はぁ、はぁ、はぁ」
〈あれ?そういえば、そもそもなんで目が突然生えてきたんです?〉
―ホワイトの質問に田中太郎は答えない―
〈あ、耳はないんでしたね。〉
―ホワイトは思い出したようにそう言う―
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」
―田中太郎は不自然に後ずさる―
〈片足しかない状態でそうされちゃうとワタシがいじめてるみたいじゃないですか〉
ー田中太郎は後ろにどんどんと後ずさる―
〈後ずさる前に、体を早く治した方がいいんじゃないですか?〉
―後ずさりする田中太郎ををぎこちないゆっくりとした歩きで追いかけるホワイト―
〈しないんですか?、じゃあ、ワタシに攻撃をしてみてくださいよ。カウンターをあわせないので〉
「ハァ、はぁ、はぁ、はぁはぁ」
―後ずさりからホワイトから距離をとろうとする田中太郎、攻撃をする様子は微塵もない―
〈しないですか?しないんですか?しないんですか?〉
―田中太郎にゆっくりと距離を詰めようと歩き出すホワイト、それに対し田中太郎は―
「ア嗚呼ああああ!!!!」
―ホワイトから完全に目線をそらし後ずさりからホワイトに背中をむけ逃げる田中太郎―
〈しない、じゃなくて、出来ないが正しいですよねぇ〉
―そんな田中太郎を後ろからゆっくりと歩きながら追いかけるホワイト―
〈あなたは別に体を復元したわけではないんですから〉
―ホワイトは田中太郎を追いかけながら目で田中太郎を透過する―
〈ほら、頭だけしか映っていない。〉
―ホワイトは田中太郎と一定の距離を保っている―
〈その変な黒い鎧も動いている片足も全部が魔法で出来ているんですよね。そして〉
―ホワイトは歩みを止め、腰を落とし構えた―
〈魔法で出来ていると同時にその体自体が魔力を蓄える器。最初は半身半疑だったんですが、片足を持った時に確信に変わりました。男のくせして女性みたいに小さくてかわいい足なのにも驚きましたが、それよりも更に驚くことがありました〉
〈ワタシの推定では2キロあるかないか位の重さ、成人に近い人間の足の重さではありません。〉
―ホワイトは壊れた片足を地面につける―
〈あなたは魔法を使うたびに重さがなくなっている、それは、魔力量が減っているという事。そうですね~、ワタシの推測だと、次、攻撃を撃った時、あなたの重さはなくなる〉
―ホワイトの射線上に田中太郎は重なる―
〈つまり、あなたの存在は消える〉
―ホワイトは足に力を入れる―
〈でも、あなたはそれをしない。生きたいから、生存本能があるから。じゃあ、あなたはどうするか?。簡単ですね。ワタシから逃げ街に降り人を殺してそこから魔力を得る、それを繰り返す、永遠に。田中さまだったらしないでしょう、でも、あなたは雑食の猛獣と変わらない。善悪の区別も分からずに善良な市民を襲う。〉
―ホワイトの踏み込みで地面が割れる―
〈そんな事をワタシがさせるわけないでしょう。あなたはワタシからは逃げられない〉
―ホワイトの神速が田中太郎を襲う―
「ああああああああああ!!!!!」
―田中太郎は後ろから迫る豪嵐が自身の元に迫ってると分かり恐怖の叫びをあげていた―
―だから、田中太郎は足に力を入れた―
―そして、上空へと飛んだ―
〈なっ!?〉
―ホワイトは急ブレーキをかけるように止まった―
―砂埃がホワイトの足元に舞う―
〈(避けた!?、あの速度を!?いや、来ると分かっていたから避けれたんだ。という事は「読まれていた」という事!!)〉
―ホワイトは目線を宙に向ける―
〈まずい!!〉
―ホワイトのAIとしての特性上、考えてしまう。思考を優先してしまう。その際、ほんの一瞬、動きが止まる。それを田中太郎は本能的に読んでいたのだ―
―田中太郎に攻撃の間ができる―
「ぐぐぅっぅぅうううううう!!!!!!」
ビカッ!!
―田中太郎が宙にびたっと張り付いたように止まると、それと、呼応するように月の光を消すように大きな雲が月の光を遮った、だが、月の光とは違う光がホワイトに視界を奪った―
〈な!!〉
―ホワイトは閃光弾の様に光った何かに目線をそらしてしまった―
ビキィ!ビキィ!!!
―何かが裂ける様な音がホワイトの耳まで聞こえた―
―ホワイトは目が慣れ始めた時にその音の正体に気づいた―
〈ッッ!!、なにをしているんです!!!!〉
―その異様な光は田中太郎の口から放たれていた―
〈今すぐ止めなさい!!!〉
―ホワイトの低い声で必死な怒声が樹海中に響いた―
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「クックックッ、『浸食』を口の中から放つと、そういう事か、クックックッ」
―アリエーテは今起こっている、田中太郎とホワイトの戦闘を遠い所から腕を組みながら笑みを見せながら眺めていた―
「ククッ、おいおいおい!!。死ぬほど痛い筈だろ!?、なんで、それが出来るんだよ!!アハハハハハハ!!イカれてやがる!」
―その様子はどこか嬉しそうであった―
「~~~ッ!!!、0を1にしやがった!!!。クッハハハ!!!これは良い!!素晴らしい!!!」
―アリエーテは鼻に指をあてた―
「でも、ここからが本番だ~、田中太朗。ここでミスをすると死ぬぜ」
―アリエーテは顔を天に向け天に響く様な大声で笑った―
「『浸食』、どこの誰かは知らないけどこの魔法を作った者は全部が嫌いだったらしいな~、魔法効果に自分自身も゛入れてやがる゛。いや?、それを対価にしてんのか?この魔法を作った奴は一体どんな奴なんだ!!?」
―アリエーテは不気味な探求心をあらわにした、アリエーテは薄ら笑いを浮かべながら更に語り始める―
「クックッ、今はそんな事はどーでもいいか。ここで相手を殺さないと田中太郎は魔力不足で死ぬ、避けられても死ぬ、どーする!?どーする!?どーするんだよこっからよ!!!!」
―アリエーテの周りの地面がぐしゃぐしゃに割れ、空気もガラスの様に割れた―
「~~~~!!、興奮してきた~」
―アリエーテは甘い吐息を吐きながら顔を赤らめた―
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〈今すぐ止めなさい!!〉
―ホワイトは上空に浮かんでいる田中太郎に大声でそう言ったがどこか不安を感じている様な声だった―
〈まずい!!!〉
―ホワイトは漆黒の中、闇から放たれる光に田中太郎の姿を捉えていた―
〈(まずい!!!、このままじゃ田中さまが死んでしまう!!)〉
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この物語はフィクションです、実際のモノとは関係ありません( ^ω^)・・・




