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最終決戦編⑥

(さけ)びというモノは絶望とした者、地の底にいる者、ケガをした者から発せられる言葉にならない声

――――そして、一番大きく生々しい叫びは天から地へと落とされた者から発せられる声である― 


「ッッ!!!!!!!!あああああああああああああああああああぁぁぁあああッッ!!!!!」


―正に今の田中太郎が発している声だ―


〈左腕、右腕、あとは左足と右足・・・・・・、どうです?田中さま。ここらで私の足先をペロぺロと舐めてみませんか?〉


挿絵(By みてみん)


―ホワイトは左手に持った、田中太朗の右腕を足元にぽいっと捨て、黒いマントを逆立てさせその場で立ち尽くして苦しそうにしている田中太郎に自身の体を宙に浮かせ足を組みながら顎を上げながらそう言い放った―


―自信に満ち溢れている、そんな感じをホワイトは「演出」していた―


〈(なるほど、田中さまが言っていた通りですね、゛魔法の法則゛が働いていますね。〉


―ホワイトは体を宙に浮かせながら冷静に分析していた―


 ジィージィージィー


―ホワイトは自身の目で田中太郎の中身をレントゲンの機能で見た―


〈(頭は綺麗写っていますが、やはり体は見えないですね)〉


―ホワイトが見たのは、田中太朗の頭部、まるで心霊写真の様に頭部だけが浮いている姿だった―


〈(となると体は治せていないようですね、いや、治せないっていう線もあるか。・・・・・そもそもの話、田中さまの話は全てが本当なのでしょうか?・・・・〉


―ホワイトはふと疑問が頭によぎった―


〈(田中さまは確か゛全ての上級魔法が使えるチートスキル゛、そして、そのチートスキル保有者は10名以上いたという話。その話が「本当」だとして田中さまの゛異世界の話゛は田中さまがいた異世界は過酷そのものだったという話、だが、その話が「本当」だとしたら、疑問が生まれる)〉


ー〈田中さまの治癒能力は度を越してる〉ー


―ホワイトの疑問はそこだった―


〈(田中さまの治癒のスピードは発動までに0.1~0.5秒、少なくても1秒はかかっていない、治癒に限らず他の魔法も発動までの時間は速いがそれを(かんが)みても治癒魔法だけが異様に速い)〉


―ホワイトはおでこに指をあて思考を更に動かす―


〈(田中さまがよくだす「Lv(レベル)」という力?・・・いいえ、違う。レベル差というけれど田中さまの話によれば田中さま系統以外のその他のチート保有者も強い、いや、強すぎる。レベルの違いというより生物の違いといった方がいい程に強さに差がある、有名な格闘家がゴリラや熊の様な動物に当たり前に勝てないという事に近い・・・。じゃあ、過酷だったってのが嘘?いや~ちがうかなぁ~~?)〉


―ホワイトは目線を下に落とし戸惑っている田中太郎をみながらため息を吐いた―


〈(田中さまの話が「異世界が過酷だった」っていうのが嘘って言うのは多分ない・・・(はず)、魔王を倒すまでの話もしっくりきた。・・・でも、田中さまの話を聞いていると魔王倒すまでの道のりは壮大なドラクエみたいなRPGゲームの様に「この敵を倒したら、あの敵が来る、あの敵を倒したら、その敵が来る」という感じで最後にはラスボスの魔王がいる、いったら王道の様な話。魔王はこの世界の犯罪者の様に逃げもしないし隠れもしない、攻撃も分かりやすく大胆で豪快という純粋な攻撃という感じ、魔王だけじゃない、魔王の配下もその様な感じ、過酷と言ったら過酷、分かる、分かるんですけど、それは田中さまから聞いた田中さまのお仲間゛との゛出来事の話、そこに田中さまは「ついている」だけ)」


―ホワイトは田中太郎をじっと何かを思う様に見た―


〈(田中さま、知っていますか・・・・あなたのお仲間の話をする時のあなたの顔とあなたが見てきた過酷の「方」の異世界の話をする時の顔は声をかけずらい程に不気味な顔・・・・)〉


―ホワイトは田中太郎の顔を見ながら地面に足をつけた―


〈窃盗の話、兵士の話、戦地の話、人間の話、あなたが思い見てきた世界の話。・・・・そんな世界の話はしなくていいです、・・・・しなくていいんです。〉


―ホワイトはそういい終わると静かに構えた―


―その構えは空手に酷似していた―


―空手の種類は伝統派、顎を引き、足を前と後ろに広く広げ軽く腰を落とした―


―だが、違いがある―


―上下に跳ねないのである、伝統派空手の試合はお互いに緩急をつけながら上下に跳ねる、前や後ろに跳ねる、跳ねる理由は少しでも速く動くため、だがそれは、少ない理由である、本質的な理由はフェイント、後ろや前に跳ねながら拳を揺らし肩を動かし肘を動かす、そして、相手の意識が間違った方向にそれた時、本当の攻撃を一撃あてる―


―だが、ホワイトにはフェイントに必要ない―


―理由は簡単だ。ホワイトは途轍(とてつ)もなく速い―


ザシュッッッ!!!


「あぁぁぁぁぁあああ」


―ホワイトは田中太郎の右足を左手に持っていた―


〈そろそろ()めますか〉


挿絵(By みてみん)


―ホワイトは再び構えた―


―そして―


―ホワイトは前膝を前に傾け、田中太朗に突っ込む様子―


―ここで、初めて田中太郎は明らかな防御態勢をとった。目線を地面に伏せ、瞼がないので閉じられない目を閉じようと必死に努力をする、口を強く震えさせながら閉め、体を猫背に丸める―


―防御態勢というよりはすでに――――


ドッ・・・・


―ホワイトは寸前で辞めた―


―田中太郎のふるふると震えた顔から唾液がぼたぼたと落ちると同時にホワイトから音がした―


〈・・・ここで、ですか〉


―ホワイトの後ろ脚、脹脛(ふくらはぎ)が壊れた―


「ッッッ!!!・・・・・・・?」


―田中太郎は体を丸めながら攻撃が来ない事を不思議に思い、顔を震わせながら恐る恐る目線を前に向けた―


「・・・・・あああ!!!」


―田中太郎は唾液を垂らしながら笑顔を見せた―


〈フフ、本当に子どもですね〉


―ホワイトは首を斜めに傾け、まるで余裕という感じだった―


―田中太郎が動く―


「『浸食(アレス)』!!!」


―これまでにない大声を出す、怒声交じりの楽声(がくせい)だ―


―田中太郎のマントが逆立つ―


―それと同時に田中太郎の周りがじわじわと滲みながら黒くなる―


〈これは・・・〉


―田中太郎が見えなくなった―


―黒の中に消えた―


〈逃げ―――――〉


―ホワイトは宙に浮こうとした時―


〈いや!!、これは攻撃!!!〉


―黒の中に消えた、ではなかった。黒がどんどんと膨れ上がっていた―


「『浸食(アレス)』!!!!」


挿絵(By みてみん)



〈ッッ(来る!!)〉


―無数の黒い刃が方面に無差別に放たれる―


〈ッ!〉


―ホワイトは体内から溢れている水の様なモノをつなげ合わせ体全体を守る様に球状にした―


「あははははっは!!!!!!!ッッああああははははああ!!!」


―田中太郎の笑い声が周りの大木が倒れる音に交じって辺りに聞こえてくる―


「あはははははははははははははははは!!!!!」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


―煙と木の破片が辺りに充満していた―


バキッ、バキッ、バキッ、パキッ、


―枝を踏み折りながら片足で歩く黒い男は周りをみながらニヤニヤとしていた―


「!!!うッ!!!あははははははははは!!!!」


―田中太郎は地面に顔を向けると首を勢いよく上に動かし大笑いをかました―


―ここにいるのは田中太郎一人だけだった―


―田中太郎の目には大きな月が反射していた―


―田中太郎は月を眺めた―


「・・・・・・・・・」


―田中太郎から笑みが消えた―


―田中太郎の態度が変わる―


―先程の無邪気な態度から一遍していた―


―それはまるで、子供から青年になった時のような―


―田中太郎はこの日の月を目に焼きつけていた―


「?」


―田中太郎は月を数秒程眺めていると月の前に何か円柱状の様なモノが゛下゛からゆっくりと出てきた―


―それは少し上に行くと、下に落ちてきた―


―田中太郎の目はその円柱状のモノに釘付けだ―


「 」


―なにか、落ちるたびに速度が上がっている―


「  」


―円柱状だと思っていたが少しざらざらとした凸凹がある―


「  」


―・・・・・・木だ、大きな木だ―


「   」


―それは田中太郎の前10メートルに落ちてきた―


「   ?」


「・・・・・・・?」


―田中太郎はなんで地面から生えているモノが落ちてきたのかが分からずにいた―


―落ちてきた衝撃で砂埃が舞う―


〈はぁ~本当に田中さまは・・・〉


―砂埃の中から何かが歩いてきた―


「ッ!!!」


―田中太郎はそれが自身の目が良すぎる余りに直ぐに気づいた―


「ああッあああぁぁあああ!!!」


〈本当におバカですね〉


―乗り越えたと思った壁は思ったよりも高かったようだ―


〈こんな事言っていいんですかね~~~・・・・〉


―ホワイトは水の様な髪を触りながら少し困ったような雰囲気を見せた―


〈意外と弱かったですね・・・・ハハッ。。。。。〉


―ホワイトは少し微笑を含ませながら気まずそうにしていた―



。。。面白ければ、ブックマーク、評価をお願いします。

感想!!!アドバイスお願いします!!

この物語はフィクションです、実際のモノとは関係ありません( ^ω^)・・・




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