ジョセフ・スワン編③
僕は歩みを進めた、ホワイトの元へ
サク、サク、サク、
僕の足は砂を踏んでいる様な音がした
「あ、そういえばここどこらへんだ?」
僕は歩きながら、舞っている砂煙の中で周りを見渡した
「う~~~ん、後ろは壁、下の感触は砂、そして、あれは~~~??」
僕は目を薄め僕から見て右を見た
「あ~~、さっきの体育館か」
僕は前を見た
「そして、前にある建物は僕が入ってた刑務所か・・・これだと、僕がマジの犯罪して捕まってたみたいな言い方だな・・・、よし言い直そう!」
僕は歩みをムンウォークをしながら後ろに戻した
サク、サク、サク
「ンッッンッッ!ゲフン、ゲフン・・・・そして、前にある建物が僕がーーー」
ガンッ!!!
左側方から僕に鉄の拳が飛んできた、拳だから~~~、そう!あの人が僕に打ってきたね!、
あ、人じゃないか、AIか・・・、
「なぁ~~、ホワイト~、最後まで言わせてくれよ~~、このままじゃ僕が犯ーー」
ガンッ!!!
ガンッ!!!
ガンッ!!!
ピキッ
「なるほどな・・・フルの防御でも耐えられないか・・・」
マジでどーなってるんだ?、魔法が通用しない゛機械゛って異世界でもありえなかった
「本当に君を作った人は凄いねぇ~」
バリンッ!!
・・・・・・・・ブシャ・・・
ホワイトは僕の頭をトマトの様に潰した
〈始末完ーー?、なんですか、コレは?〉
サラ、サラサラ、サラ
〈解析完了ーーーこれは砂です〉
パチパチパチパチ!パチパチパチ!!パチパチ!!
「いや~~、見事、見事!流石はロボット!!、人を握り殺すのも造作もない!!ーーー凄いなァ~」
僕はホワイトに拍手を向けそう言った・・・いや、僕たちか。
そして、徐々に砂煙が晴れていった
〈・・・複数に人影多数、実物確認、人数28、全員田中太郎の姿〉
「『砂人形』」
ー『砂人形』ー
ー砂人形と聞いて弱いと思う魔法使いは多いー
ーだが、それは下級、中級、魔法のレベルの話ー
ー上級魔法でその常識は一気に変わるー
ーまず、第一に人形の魔力の量が変わる、見習い~下位魔法使いレベルになるー
ーそして、砂人形は半分錬金魔法に近いその影響で異様に砂人形の見た目が人間そっくりになるー
だが、繊細な魔法な分、単純な魔法以外同時に使えない
パンッ!!
僕は両の手を叩いた
「そして、僕はホワイトについて気づいたことがある」
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~???内~
男はモニターで田中太郎の様子をソファに座りながら見ていた
「ほ~お、砂煙の中で瞬きを一度もせずに周りの状況把握、そして、私の三号に気づいたことがあると言った・・・、まさか、弱点がバレたか?、だとしたら勝負は一瞬で決まるーー」
男は半身半疑だった、なぜなら、弱点を見破ったという根拠がなかったからだ、
「田中太郎の顔は何か別の事に対するーーー、いや、待てよ」
男は手に握ってあるコルクをクルクルと手で回しながら考えた
「(待てよ、田中太郎は砂煙で瞬きしないような男だ、アレはおそらく能力ではなく゛経験゛から出来てるモノだろう・・・・、一体どんな修羅場をくぐったらあれ程、冷静になれるんだ・・・、そんなレベルの男だ、ーーだがーー)」
ニヤッ
コルクを指で軽く上にあげた
すると
パンッ!!
コルクは木っ端みじんになった。
ニヤッ!!
「久々の運任せだ、楽しませくれよ、田中太郎君」
男はそう言いモニターを見た
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~刑務所・運動場~
まず、整理をしよう
ここは、運動場、
僕は反対側にある、あんなに遠い体育館からここまで飛ばされたのか・・・恐ろしいな。
そして、ホワイトの身長は7m程・・・幅は横から見て1m50程か、そして見た目がかっこいい。
ザシッ!!!
ホワイトが横に動き出し僕の砂人形を斬るように手刀で二体壊した
「おいおい、話の途中だぜ?最後まで」
僕、いや、僕たちはホワイトに手を向けこう言った
「「「「「『防御空間』」」」」」
ホワイトの周りを円状の防御空間が包み込む
砂人形の26の層の防除空間に1の僕の防御空間
「単純な魔法しか使えなくてもこっちには28、いや、二体死んだから26か、まぁなんでもいいや」
バッ!
僕は周りも見てくれと言わんばかりに手を広げ顎を上げホワイトにこう言い放った
「ホワイト!お前の前にいるのは26人の下級魔法使いと1人の上級魔法使いだ!!、降参するなら今だぜ?・・・じゃないとお前修復不能?」
ガンッ!! ガンッ!! ガンッ!! ガンッ!!
バリン!!
ガンッ!!
バリバリバリ!!!
次々に防御空間が破られる
「『防御空間』」
僕に続き砂人形たちが同じ魔法を唱える
「僕の防御空間を最初に仕掛け、その後に26の防御魔法・・・これにより、僕のタメが作れる、・・・フッ、いや言っても分かんないと思うけど、防御魔法は下級魔法使いで平均100回打てる、中級魔法使いで平均400回、じゃあ、上級魔法使いは最低1000回、平均5000回、僕はその倍の一万回打てる・・・ビビりな性格のせいかな?、異世界でもこれだけは褒められたよ~」
僕はニヤッと笑い
「つまり、お前は既に捕獲されたイノシシだ、ずっと暴れときな、そして最後は力尽きてゲームオーバー」
べッ
僕は舌を出し親指を下に向けそう言った
「そして、ホワイトについて分かったことがあると言ったな、それを今から説明してやる、ちゃんと聞けよ?・・・お前は「ソレ」が出来るだろ?」
〈・・・・・〉
ホワイトは防御空間を攻撃する手を止めた、僕の話を聞く気があるようだ・・・・本当に凄いな。
「まず1つ、お前はロボットだが「人間と同じ目をしてる」」
サーモグラフィの様な機能もなく人間のようにフェイントにも引っ掛かる・・・なぜ、ホワイトをこう作ったのか謎だな・・・普通に考えてメリットが無さすぎる
「そして、2つ目、お前はAIの域を超え・・・もはや「人格」と言ってもいい程の「感情」がある、だから、僕の話も聞くし、体育館や空中でオウム返しの様に僕を煽った」
〈・・・・・・〉
「おいおい~、僕の目はごまかせないよ~~」
〈・・・・・・・〉
ホワイトは黙ったまんまだが、僕の目には図星を疲れて顔を赤くしている様に見える
「そして3つ目、最後だ、お前は人格を持ってるが、それでもお前は「機械」だ。僕は無生物、特に機械を触れば分解できる魔法がある・・・・なぁ~、聞いているんですよね?、本当に僕はホワイトを破壊出来ますよ・・・それでも良いんですか?」
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~???内~
男は顔を固まらせた
ニヤッ
笑顔に。
「ハハッ、運任せは私の勝ちだな、田中太郎君」
男は膝を組み、ソファにもたれかかった
「田中太郎君、君の能力は『魔法がつかえる』という常人離れの代名詞と言ってもいい位の位置にある・・・それ故の考えか、いや、傲慢か・・・・田中太郎君、君の「魔法」は私の「科学」には勝てんよ」
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~刑務所・運動場~
「おい!!!やめろ!!動くな!!!一体、何をしてるんだ!!」
ホワイトはいきなり白いガスを大量に防御空間の中に巻き
そして、白いガスは防御空間の中を白く包んだ
「おい、や・・・やめろ、やめくれ・・」
僕はつい口に出し言ってしまった・・・僕は何かを悟ったのだ・・・これは・・
これは
この感じは
「死」
その時、僕の目は眩しい光に満たされた・・・・それしか見えなかった
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この物語はフィクションです、実際のモノとは関係ありません( ^ω^)・・・




