036 七賢人会議(インターミッション01)
AMI歴12年6月 チャットルーム:七賢人会議
ギル「『MAGE01 SOUND ONLY』約束の時は近い・・」
タカラ「『MAGE02 SOUND ONLY』すべては我等の計画通りに・・・」
リディア「あっそれ知ってる!」
ナンシー「??文字だけのチャットで『SOUND ONLY』てどういう意味?」
ライラ「何の悪ふざけ」
タカラ「あれ?皆知らないの?日本が誇る名作なのに・・」
ジーン「日本の古いHENTAIアニメ」
ギル「HENTAIアニメじゃないから!!」
ジーン「ふざけてないで揃ってるんだから早く始めて」
ギル「はいそれではAMI12年6月期の七賢人会議をはじめます、ぱちぱちぱちー」
ジーン「パチパチパチ」
ナンシー「拍手を文字で再現する意味?」
リディア「まぁ深く考えないでノリよノリ」
タカラ「888」
ライラ「伝わらないローカルネットスラング使うの止めなさいな」
ギル「はい、ではいつもの定例報告の前に、今回は事前相談無しに変な中継動画公開に手を貸した誰かさんを追求したいと思います」
タカラ「だからアレは脅されて仕方なくだったんだと報告しただろう」
ナンシー「表の身分の身バレくらい甘んじて受けなさいよ、まとめサイトの管理人バレくらい何がそんなにいやなのよ」
ジーン「男らしくない」
リディア「まーまー、タカラを責めたって仕方ないんじゃない?」
ライラ「あの映像が本物だと確信出来る人間なんて極僅かでしょ、別にサイト運営に害が出るわけじゃ無いわ」
ギル「問題なのはそれを事後承諾で行った事だ、僕等が七人いる意味がないだろ」
ジーン「一人足りないけど」
タカラ「だからこっちでの立場だけじゃなくて、僕が七賢人の一人でムーンインパクトの関係者だってバラすと脅されたんだってば」
ギル「え?使命込みでバレてんの?なんで?馬鹿なの死ぬの?」
タカラ「僕がバラした訳じゃない、最初から知られてたんだ」
ジーン「あの半竜、前世の事全部覚えてるの?」
タカラ「銀の姫が新生の儀に参加したのって最後だったじゃん?僕等もう眠ってたし、冥竜神の使いが最後に銀の姫を納得させる為に色々聞かせたらしくて、あいつ一人だけ転生後もそれを記憶してるらしいんだよね」
ジーン「なんて口の軽い」
ナンシー「なんで転生に巻き込まれておいてその事を記憶してられるのよ?」
ライラ「彼女は特殊な出自だけどそれだけじゃ無理ね・・・記憶忘却にあらかじめ対抗措置を取ってたのかしら?精神操作系得意だったし、自分に何か術式かけて記憶を維持したのかも」
リディア「それで今回雷神の勇者まで取り込んだ動きに繋がってるのね、銀の陣営だけ人材偏り過ぎじゃない?七竜戦争の公平を期すためにあの半竜は始末した方が良いんじゃないからしら?」
タカラ「駄目だろ、それこそ七竜戦争への直接介入じゃないか」
ジーン「そもそも私達にそんな戦力無い」
ナンシー「貴女昔からあの女の事嫌いですものね」
ギル「何それ?私情を挟むなんて駄目すぎでしょ」
リディア「ちょっと変な言いがかりつけるの止めて下さらない?」
ジーン「共に男を掌の上で弄んで陰で暗躍するタイプ・・・」
タカラ「同類嫌悪って奴か」
ナンシー「と言うより顔も実行力も含めあっちの方が完全上位互換ですもの」
リディア「ふんっ!私はなるべく平等な条件で覇を競い合うべきだと思っただけよ」
ギル「別に平等に競わせるだけならこれだけの転生者を巻き込む必要も無いでしょ」
タカラ「どれだけ多くの人材を仲間に出来るかだって運命を操れる竜の力量の内だよ」
ジーン「それに人材の偏りを言うなら銀の姫は王子を抱えてる時点で反則級のチート持ち」
リディア「それもそうだけど・・・わかったわよ静観してればいいんでしょ」
ライラ「ふむ、この世界の魔力が足りないせいで、こっちの文明の利器を使って文字だけのやり取りしてるけど、このツール便利は便利だけど考えてみると怖いわね」
タカラ「怖い?」
ジーン「怖いって言うのは分かる、竜脈接続による心話会議と違ってこの文字だけのやり取りでは、その書かれた言葉の本当の気持ちが伝わらない」
ライラ「そう、いくらでも受け手に解釈の余地があり、誤解が生じる可能性が無限にある」
ギル「成程、逆に新鮮で面白がってたけど、この異世界で人の身に転じたせいで真世界の時より僕等にも『個性』がより強く出る傾向にある、このツールに頼る限りそのうち決定的なディスコミュニケーションが発生する可能性はあるかもね」
タカラ「それを含めて魔力が無いなりの発展を遂げたこの異世界文明ならではの可能性だよ」
リディア「まぁ文明自体は全く違った発展してるから新たな可能性と言えばそうなんだろうけど」
ライラ「維持する為に大量の環境破壊が前提だから、真世界に取り込む意味があるのかしらという疑念は沸くわよね」
ジーン「霊長が単種類のみだから文明の有り様が偏ってる、特に植物系の霊長が居ないから一方的な搾取対象になっている事が問題」
ナンシー「それはもう少しこの異世界に魔力が満ちれば解決するでしょ」
ギル「やがて万物に宿る精霊や各地に眠る神話の存在が蘇るってかい」
タカラ「竜脈で繋がり心話が使えるようになれば、せっかく獲得しつつあるこの強い『個性』も真世界の頃のように平準化されてしまうのだろうか?」
ライラ「そんな個性の行く末より、未だ賢人会議に不参加の最後の一人を行方を探る事が急務だわ」
タカラ「彼がいるのは内戦とゲリラ続きの土地柄だ、もし央華連邦側の人狩りで竜脈から外れた場所に監禁されてたら連絡の取り様が無いからな」
ギル「ここまで連絡が取れないんだ、もう十中八九監禁されてるでしょ」
ジーン「誰かが実際に三藏郷へ行くか、現地の人間と繋がりを付けて探すしか無い」
ライラ「竜の道を使えば行けない事は無いと思うけど・・・やっぱり危険よ」
リディア「央華連邦の方から探す方が現実的でしょ?タカラどうにかならないの」
タカラ「あそこはネットも国で統制されてるから繋がりを付けるの難しいんだよ」
ジーン「それなら銀の姫の妹を頼ってみれば?」
ギル「あぁ・・・今回の件で彼女は央華連邦の転生者と接触してるんだな」
タカラ「断固拒否する、アイツに借りを作るような真似をすべきじゃない」
リディア「タカラの言う通りよ、七竜戦争への歪んだ介入に繋がる恐れが出て来る」
ライラ「とは言え本来の戦争がはじまる前に原住民を虐殺している小白竜は問題よね」
ギル「霊格に劣り幽体も貧弱な原住民だけど、これだけの人数殺してたら相当の量の幽体が怨霊化してダンジョンに蓄積されてるよねぇ」
ジーン「最悪セフィラ=ダンジョンがクリフォトに墜ちる」
ライラ「でも誰かが竜の道を使って直接行くにしても、今の戦争が落ち着かないと危険よね」
ギル「そうだね、この件は後で本格的に対策を検討しようか。前置きで時間を取り過ぎだったけど、先に定例報告に移ろう」
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ギル「・・・うん、これで後は央華連邦に敗北を認めさせれば何とか間に合うだろう」
タカラ「未だダンジョンが発見出来ていないのは白銀楼市だけかぁ」
ライラ「人材が突出してる分バランスが取れてるじゃない」
リディア「何にせよ、未だ所在が不明な竜達もダンジョンを見張っていればいずれ判明するでしょ」
ギル「そうだね、皆引き続き監視を怠らないように」
ナンシー「わかった」
ジーン「うん」
タカラ「こっちはダンジョンを探し出す所からだね」
ライラ「じゃそろそろ解散かしら」
ギル「そうしようか、皆お疲れ様でした」
リディア「はい又来月ねー」
タカラ「今回は疲れたよ」
ジーン「あっそうだ最後に言っておく」
ナンシー「何よ?」
タカラ「?」
ジーン「私アメリアのダンジョンアタックチームに選出されたから、次ダンジョンが出現したら探索に行って来る」
ギル「はっ?」
ナンシー「え」
タカラ「駄目だろそれは」
リディア「アンタが混ざったら七竜戦争への介入になっちゃうでしょ!!」
ジーン「監視するだけだからへーきへーき」
※ジーンが退出しました
ライラ「ちょっ、言うだけ言って逃げたわよあの娘!」
ナンシー「これってどうなのよ・・」
リディア「自由過ぎない?」
タカラ「本当にこっちへ来てから随分と『個性』が強くなっているみたいだね」
ギル「こんな事を個性の一言で片づけられたらたまらないよ」
ちっとも賢そうに見えない七賢人の登場です、一名所在不明ですが。
こんなんが2章の最後でええんかいな。
タカラはHN:ドリアードTさんです念のため。
ジーンちゃんは3章のアメリア編で活躍する予定ですのでよろしくお願いします。
これにて2章まで終了でございます、ここまでお付き合い頂きましてありがとうございます。
3章はただいま鋭意執筆中ですので、終わりが見えたら投稿を再開いたします。
とりあえず投げっぱなしだった用語の解説や人物解説を間に挟む予定ですので、よろしければそちらも御覧になって下さい。




