IF原初の神消滅√ ENDーNo.1
【これはもしもの世界の終わりである】
IF原初の神消滅√ :以下のいずれか2つ以上の条件を達成する
到達条件1:黒影留空がこの世界に未出現
到達条件2:謎の予言者が接触しない
到達条件3:魔王の招待を受ける&魔王の正体を知らない
◇◇◇
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真っ白に視界が染まった後、元の部屋の景色が目に映った。
「戻ってきた……のか?」
そんな息を吐く暇もなくドアを誰かがノックをして来た。
「誰?」
「休憩中に悪いけど俺は君に忠告するために来たんだ。入れてくれるかい?」
「忠告って……答えになってない。君は誰だ?」
すると声の主はため息をついてドア越しに名乗った。
「俺は紅蓮竜也。君と同じ日本人さ」
紅蓮竜也……魔王も言っていた奴だ。魔王はコイツが僕に世界滅亡をさせることを望んでるとも言ってたっけ。
どちらにせよコイツを入れるわけにはいかない。
なんとかして帰ってもらおう。
「悪いけどクラスメートでもない君を入れるつもりは無い。帰ってくれない?」
「……おかしいなぁ。これまでの世界線では気づいた可能性はなかったのに……。こうなったら無理にでもその力を奪うしかないな」
紅蓮竜也がぶつぶつ言った後、次の瞬間、部屋のドアが吹き飛ばされあ。
僕は咄嗟に机を盾にし、ドアに直撃することは免れた。
「紅蓮竜也、君の目的は何だ?」
「なーんだ、気づいていなかったんだ。てっきり気づいてたから入れようとしなかったと思ったんだけどなぁ。……まぁいいか」
だけどここは王城だ。扉を壊したんだから騎士やらなんやらが助けにくるかもしれない。
「どうやら助けを求めてるみたちだけど無駄だよ。俺が入ってきた時点で防音結界を張ってたからね。誰も気づかないよ」
そう言って紅蓮竜也は僕に近づいて……
そして僕は、意識がテレビの電源のように途切れた。
◇
「ようやく、一つ目の主人公の力が手に入ったよ」
そう言って紅蓮竜也は『宇美矢晴兎の存在結晶』を嬉しそうに見つめる。
「これであと9つ。あとそれだけの主人公の力を集めれば俺は……!」
その瞬間、世界が一瞬歪んだかと思うとそこに一人の少女、黒影留空がこの世界に現れた。
「この世界には来たばかりだけど、もう終わってるみたいね。……ふーん、収束の彼方を起源とした世界でもあっけないものね」
「誰だ貴様……いや、待てよ? そのオーラ、貴様も主人公だな?」
「ええそうよ。でも、紅蓮竜也ーーいえ、原初の神。貴方はここでお終いよ」
「正体を知ってなお関わるか……。終わりなのは貴様だ! ラストクリスタル!」
原初の神が繰り出した存在を結晶化させる『ラストクリスタル』。
しかし黒影留空には効果がないようだ。
「馬鹿な!?」
「じゃあ、私の番ね? リビルド・クリエイト」
黒影留空が発動した謎の能力『リビルド・クリエイト』、その効果を受けた原初の神は光の粒子となって黒影留空に吸い込まれていった。
「それじゃあ、これでこの世界も終わりね」
そう言って黒影留空は別の世界へと移動し、この世界は終わったのだった。
END-No.01:原初の神消滅√ ー完ー
「え? これで終わり?」「黒影留空何者なの?」「続きが気になる」
などなど、まだまだ完結ではありませんので少しでも興味を持っていただたら広告下の☆☆☆☆☆の評価やブックマークを押したり、感想などで応援していただると大変嬉しいです!




