バルテニー、4
最初聞いたときは正直驚いた……、だけどよくよく考えてみると、確かに……。
まだ、見た感じは何とかならなくもないが、この状態がいつまでもつか……。
スライルさんに休息が必要なのはみんな知っているはずだ。
それなのにそれをよしとしないのは単純にクードルさんが言うところの太陽たる人物が他にいないから。
それなら多少天気が悪くなってもまたいつか来る晴れの日に期待したくなる、その気持ちはわかる。
しかし、それではだめだ。
スライルさんが倒れたらこの国は立ち行かなくなる。
太陽がなくなってしまったら生物は死に絶える。
そうなったらこの国は滅ぶしかない。
だからこそ私たちは太陽が消えそうなら消える前に何とかしなければならない。
この中で一番の年長者である私がこういうとき頑張らなくてはならないのではないだろうか?
曲がりなりにも世間では大商人と呼ばれるほどの男。
経済面ではそれなりの成功した経験がある。
人生経験も豊富だ。
私にもこの国を育てる覚悟というものもある。
ここはひとつ私も棒として……。
「ちょっと待ってください。」
ここは頑張りどころだ。
「私はナートルちゃ……さんに賛成です。スライルさんはこの国にとって大切な、必要不可欠な存在です。だからこそ、彼を失う、彼が再起不能になってしまうことは何よりの損失です。せっかく新しい国をつくり世界を一つにまとめた。当時では考えられない天国を、楽園をつくったというのにここでスライルさんを失えば、再び地獄になるだけだ!太陽はしゃんと輝いてこその太陽なんです!」
私がここで折れてはダメだ。
この国のため、引いてはスライルさんのために!
「バルテニーさんのおっしゃることもわかります、あっ、太陽がどうとか言うところ以外はですが……、」
皮肉交じりにブロームさんが話し出す。
「それはどうですかね?スライルさんに休息を与えるとは言ってもどこでどうすればいいんですか?今彼が落ち着ける場所ってどこなんですか?」
そんなの……。
「それは……、それは私にもあなたにもわかりません。自由な時間になれば何か新しいものが見つかるかもしれないじゃないですか!」
「何ですかそれ?そんな曖昧な可能性を信じてスライルさんを解任するのですか?」
そんなこと言われたってスライルさんのことなんだからわかるわけがない!
「その質問は我々が考えることじゃない。」
「そうやって逃げようとする。私にはただスライルさんを解任したがっているようにしか見えませんね。」
その言葉にムッとしたのだろう……、
「そんなわけないだろうが!」
と自分でも驚くほどの声が出た……。
「大声出してすみません。ですが私が思ったのはやはりスライルさんを思えばこそです。何より私がこうして力が入ってしまった根拠として、いまこうしてスライルさんの話を目の前でしているのにいっこうに入ってこようとしない!これは休ませるべきサインじゃないんですか?」
皆が一斉にスライルさんを見る。
「え?え~とすみません。何の話ですか?」
何かトラウマみたいな苦い記憶を思い出してしまったような……、苦しみに似た悲痛な表情で静かにそれでいて重い声で答える。
なんだか様子がおかしい……。
最近少し変だったが、今日はいつも以上だ……。
ここはいったん終わろう。
「一度この話は持ち帰りましょう。再び議題に上がるようならすればいいし、そうじゃなければそのままです。いいですか。」
「何かが変わるとは思えませんけどそうしましょう。このままじゃあ平行線ですもんね。」
ブロームさんの一言でいつも通りに戻った。
さて、この国を育てていく上で、スライルさんのお役に立つために、
私はこれからどうすればいいか……、
ようやく私の5人会議は始まった。




