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復讐するため今日も生きていく  作者: ゆづにゃん
第六章 国ホープでのたわいもない日常
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第56話ユウキVSリン

「先言っとくが手加減なしだぞ」

そう言って剣を投げ捨てる。

「手加減なしじゃないのかの?」

「お前素手だろ、ならこっちも同じ条件にしないと公平じゃない、だが魔法はありだぞ」

「当然じゃろうが、じゃないとただの殴り合いになるぞ」

「俺はそれでもいいけどなその方が俺の勝率が高いし......カノン始めてくれ」

「わかりました、始めっ!!」

カノンの声が響くと同時に地面を蹴った、体技スキルLV4『乱打』、リンに向けて拳撃を放つ。

なかなかな拳撃を放てたと思ったのだが、しゃがんだり首を傾げたり横にクルリと回転され躱される、なんとも余裕そうだ。

体技スキルLV1『正拳突き』を放つとぴょんとジャンプして俺の拳にリンは乗った。

そして顔面に蹴りを叩き込んできた。

とっさに左手で受けるが意識ごと吹き飛びそうなほどの一撃。

(この華奢な体にどうしてこんな力があるんだ?)

リンは腕から降りた瞬間に体技スキルLV2『回し蹴り』を放つがリンはとっさにその場にしゃがみ、回し蹴りをやり過ごした。

そして無防備な足に逆に蹴りを叩き込まれる。

(ちっ!)

体勢を崩し地面に倒れこむ。

それをチャンスと捉えたのか一気に俺の顔面に拳を放つ。

ギリギリで体をずらし拳を避け、そのまま体を横に回転させすぐに立ち上がり体勢を立て直す。

そして一気に間合いを詰め殴りつける。

さっきと同じなら避けられていただろう、が今回は少し違う。

リンが避けようと足を横に踏み出すが。

(なっ!?いつの間に!?)

足元の地面に底が見えない穴が空いていた。

さきほど倒れた時に瘴気魔法でリンの行動を予測して開けておいたのだ。

「くっ!?」

咄嗟に腕を構え俺の拳を受ける。

だが俺はすぐに自己流アッパーカットを放ち空中にリンをぶん投げた。

(これで身動き取れないだろ)

木魔法LV8

木造大蛇(パイソン)

地面に手を置くとそこから木の大蛇が飛び出した。

大蛇は空中のリンを噛み砕こうと口を大きく開けた、だが。

(一応上級魔法なんだが.....やっぱり腐っても魔王か....)

手刀で大蛇を真っ二つにした。


「リンちゃんが押してますね」

「やっちゃえリン姉ちゃん!!」

「お互い強いですね、さっきの私達とは比べ物にならないですね」

「これからどうなるんでしょうね」

見ものですよ、そう言ってはにかんだ。


「少し本気でやるかの!!」

「がっ!?」

(早っ!?)

リンは瞬時に俺の懐に入ると蹴りを腹に叩き込む。

あまりの威力に空になげとばさる、だがそれで終わらず腹にかかと落としを決められた。

「ガハッ!?」

地面に叩きつけられ口から少し吐血する。

「消えろ!」

そして次の瞬間地面が消えた。

リンが地面に瘴気魔法を使ったのだろう。

「流石」

俺が穴に少し落ちた瞬間、岩が大量に降ってきた。

土属性魔法の上級魔法だろうか。

(これ...死んだか?)

完全に生き埋めになった。


「審判!これは致死判定かの?」

「どうなるんでしょう?.....ってかリンちゃん!!ご主人様が死んだらどうするんですか!」

「む、確かに少しやり過ぎたかの?」

そう言って反省をしている顔をして、だが、と付け加えると。

「この程度で死ぬたまでもあるまい......なんじゃこれ?」

自分の足元には紫色の煙が漂っていた。

(これは....毒か?この程度の毒、わしには無意味じゃ)

手が微妙に痺れる。

まてよなんで毒がここに?ユウキがやったとしか.....と言うことは。

(やばい、何かいやな予感が.......)

毒から離れようとした瞬間足元で爆発が起こった。


「ゲホッ、ゲホッ、流石にきついな」

爆発した地面から出てきたが流石に爆発を少しくらった。

「やはりあの程度ではやられぬかユウキよ」

「ユウキじゃないキリアだ」

「どちらもお前じゃろ?」

「そうだが....まあいい、それよりさっさと決めようか、木造大蛇!」

大蛇が地面から飛び出しリンに一目散に食らいつこうと牙を向ける。

(また手刀で終わるわ)

手刀を振りかぶり大蛇に当たる瞬間。

「別れろ!」

「なっ!?」

その言葉と同時に大蛇は6っつの小蛇に分けれリンの手刀をすかした、そして一気にリンの周りから食らいついた。


土煙が上がりリンの姿が見えなくなる。

(やったのか?......)

そんな期待をリンは余裕で裏切った。

土煙から出てきたリンはいつものゴスロリの黒服ではなく、魔王らしい風貌をした姿で現れた。

今までは感じなかった圧倒的な威圧と力の差をかんじとる。

(.....手を抜いてたってことか...流石魔王様だ)

その魔王様がビビるほどの闇の魔王に俺はケンカを売ったのか。

自分の後先の考えなさにため息が出る。

「この姿になるほど追い込まれると思ってなかったぞ」

「それがお前の本気の姿か?」

「ん〜、5割程度じゃの」

「ははは」

俺の口から乾いた声が漏れ出た。

「さて、やるか!!」

「いや、俺の負けだ、今の状態のお前と戦えば確実に俺は死ぬ」

「だからどうしたんじゃ?決闘じゃぞ」

その言葉にはぁーとため息をつき。

「致死判定で勝敗が決まるんだぞ、お前がその姿になった時点で致死判定だ」

「あっそうか......じゃあ戻していいな」

フッ、と力を抜くような姿勢をすると服と姿がいつも通りに戻った。

「流石だぜ姉ちゃん!!」

ミキはそう言ってリンに走って近づいていく。

エミリーとカノンも俺に近づいてくる。

「お疲れ様でしたご主人様」

にこやかにそう言って微笑むカノンの後ろではエミリーが固い顔をしていた。

「あの、リンさんは.....魔王..なんですか?」

「どうしてそう思うんだ?」

「先程リンさんが姿を変えた時に魔王のオーラが見えたので」

流石魔王の天敵とも呼ばれているエルフ族だ。

エルフ族は正義の執行者と言われ魔王は最悪の象徴とされている。

まあ、敵対関係と言うのが一番わかりやすいだろう。

エルフは魔王を殺し力を得、魔王はエルフを殺して........なんの得があるのだろう?ただ邪魔だから殺しているだけかもしれない。

ただ、これだけは言える、エルフと魔王は犬猿の仲ということだ。

(それにしても魔王のオーラってなんだ?)

エルフにだけ見えるものなのだろうか、本当にこの世界の出来事は意味不明な事が多い。

とりあえず逆に聞き返してみる事にする。

「リンが魔王ならどうするんだ?」

「.........」

少しの沈黙の後答えを出した。

「もし、誰かを傷つけている魔王ならば、私が倒します」

その答えに俺はほくそ笑む。

(ああ、やっぱり似ている)

そう感じざるおえない。

特に、私が殺します、を、私が倒します、と言葉を濁すところが特に俺似だ。

「リン、お前は悪い魔王か?」

「なんじゃ、やぶからぼうに」

「エミリーが知りたいんだとよ」

エルフだから、俺がそう付け加えると意地の悪い顔をして。

「エミリーが決めれば良い事じゃ、わしがどんな悪辣な魔王に見えるのかをの」

リンはそう言うと口角を釣り上げる。

「わかりました、私がしっかりと監視させていただきます」

「そうしろ、そうしろ」

俺は適当にエミリーに言葉を返し、リンの頭をおもむろに撫でた。

「いきなりなんじゃ!?」

「お前が勝ったからな、少し上から目線だがご褒美にな」

「........ご褒美なら頭を撫でる事じゃなくて別のことがいいんじゃが」

(カノンもエミリーも頭をなでると喜ぶんだが、リンは違ったか)

「何がいいんだ?」

俺の疑問にリンは満面の笑みで

「夜中にコソコソとエミリーと一緒にしている事をはいてもらおうか?」

してやったりと笑った。

それってホットケーキやケーキをこっそり食べてることか.....まさかバレるとは.....

「って言うか、待て!その言い方には語弊が........」

「ご主人様?」

後ろからヌッと目を血走らせたカノンが現れた。

強烈な殺意の波動を感じる、先程のリンと同程度の。

「少しお話しましょうか、ねえ、エミリーちゃんも」

俺は素直にカノンに引きずられていく、隣りのエミリーはと言うと

「助けてくださいリンさん!!」

先程の敵対宣言は何処へやら、天敵の魔王様に助けを求めていた。


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