第10話冒険者登録
すいません、投稿が遅くなりました。
本当に申し訳ありません。
ギルドに戻って来ると、ついさっきとは違い冒険者が消えていて、とても物静かで人が数人ほどしかいなかった。
ほとんどの冒険者は、クエストに行ったのだろう。
(さっさと冒険者登録してもらうか)
ギルドの右斜めにあるカウンターに向かう。
「いらっしゃいませ、クエストの受付ですか?それとも冒険者登録ですか?」
屈託のなさそうな笑顔でお姉さんが聞いてきた。こういうやつに限って中身は黒かったりするのだ、まあただの俺の考えに過ぎないけど。
「冒険者登録をお願いできますか?」
「はい、分かりました。少しだけ待っていて下さい」
そう言ってギルドの奥に入って行く。
少しするとお姉さんが赤色のカードと針を持ってきた。
「では、ここに血を少し垂らして下さい」
そう言って針を渡して来る。
俺は、お姉さんに言われるがまま針を手に突き刺す、チクっとした痛みを感じると、血が一滴ポツリとたれた。
するとカードは淡い光を放ち、文字が刻まれていった。
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名前 キリア(ユウキ) 13歳
ギルドランク:E
クエスト回数:0
モンスター討伐数:42体
ユニークモンスター討伐数:0体
ステータス総合ランク:C上位
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(これやばくないか?)
普通13歳の子供が42体もモンスターを倒すなんてありえないことだ。
お姉さんの反応を心配するが、お姉さんの反応は、俺が考えていたものの斜め横をいった。
「..............」
脅威の無言だった、無言のままカードを見つめている。
さすがに何か言われると思っていたのだが、しばらくの間無言だった。
はっ、と我に返ったお姉さんはオロオロとし始める。
「えーと.......あの、ステータスを見せて貰っても良いですか?最初からステータス総合ランクがCの上の人初めて見たので」
お姉さんがおかしいと思ったのは、モンスター討伐数ではなく、ステータス総合ランクの方だったようだ。
「すいませんが、ステータスを見せる事は、できません」
そりゃそうだ、もしこんなステータスを見せれば異常な化け物として見られるだろう。
「そうですか」
少ししょんぼりしている様に見える。
とりあえず話題を変えようと思う。
「すいませんけど、説明をお願いしてもいいですか?」
それを聞いてお姉さんが
「す、すいません忘れていました」
そう言って恥ずかしそうに笑った。
「では気を取り直して、説明させていただきます」
そう言ってお姉さんは、説明を初めた。
「まず、このカードですがこれは、ギルドカードと言って身分の証明などに使えます。クエストを受ける時も必須です。
そしてギルドカードには、ギルドランクと言うものがあります。これは、クエストをクリアすると上がっていきます。ギルドランクは、SSS、SS、S、A、B、C、D、Eこのようなランク分けになっています。
ちなみにSSSランクの方はこの世界で4人のみです。
あとは、ステータス総合ランクですが
自分のステータスが強い程ランクが上がって行きます、ランクはギルドランクと少しだけ違います、同じランクでも上位、中位、下位と強さが分かれています。最後にクエストの難しさですが、☆のマークが多い程難しくなっています。これで説明は終わりですが、質問はありますか?」
「いえ、ありません」
「そうですか、では、今日からあなたは冒険者です。死んでしまわないよう頑張って下さい」
そう言ってお姉さんは、ギルドカードを俺に渡して来る。
俺は、それを笑顔で受けとり「頑張ります」と言った。
(さて、冒険者登録も出来たしクエストを受けてみるか)
クエストボードの前まで来てみると、そこにはクエスト用紙がいっぱい貼ってある、それを一通り見ていく。
(ゴブリンの討伐クエストか、ゴブリンは何度も倒しているしな、ん.......これは?)
目に留まったのは、下のほうに隠れていたクエスト用紙だった。
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ブルベアの森の盗賊団の討伐
☆×5
報酬金貨1枚
盗賊団の情報
ブルベアの森を根城にしている盗賊で数は14人、全員が麻痺、毒などの状態異常を使ってくる。根城には、無数のトラップが仕掛けられている。
このクエストのクリアは、パーティでの挑戦が望ましい。
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(これを、やってみるか)
そう考えクエスト用紙をボードから外しカウンターにいる
さっきのお姉さんのところに持って行った。
「クエストの受付をお願いします」
「早速クエストを受けるんですね。 受けるクエストは..........盗賊の討伐!!☆×5のクエストですよ!?普通ギルドランクEの人では、死んでしまいます!Cランク冒険者くらいにならないと無理ですよ!
最初は、ゴブリン討伐とかにしておきましょう?」
(Cランク冒険者ならさっき殺ったしな、あいつらでも行けるなら俺でも余裕だろ)
「いえ、大丈夫です」
それにお姉さんは、少しの間俺の目をジー、と見つめて。
「はぁー、仕方ないですね、分かりましたクエストを受託します、けど死なないで下さいね?」
そう言ってお姉さんは、しぶしぶ受託してくれた。
ギルドから出て、早速ブルベアの森に向かう事にする。
大都の正門から出て、馬車はないかとあたりを見渡すと、そこには大都まで乗せてってくれたおじさんがいた。
おじさんは、俺に気付くと声を掛けてくれる。
「買い物は、終わったのか?」
「はい、終わりました。また、馬車に乗せて貰ってもいいですか?」
そう聞いてみるとおじさんは、ニコッと笑い。
「おう、乗ってけ」
豪快にそう言う。
「ありがとうございます。ブルベアの森までお願いします」
「おう、分かった」
そう言っておじさんは、馬車を走らせた。




