表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/44

第二十九章~トーナメント決勝/天穿ノ剣戟②~

白みぎゃ子


「私、見習いでも天使なのよ。


 簡単に勝てるなんて思わないでね。」




星詠 ユウリ


「お~、怖(笑)


 可愛い顔して、天使とか言う割に、シッカリと戦意あるのん、


 結構悪くないけど、あんまりビビらせんといてや~。」




そう言いながら星詠は、パパッと両手を特定の動きで動かし、


術式を展開した。




さそり座の毒戟どくげき


 降参言うまでキミは、徐々に毒が体に回るんやで。


 さすがの天使様も、毒には勝てへんのとちゃう?」




白みぎゃ子


「クッ、こんなもの解毒魔法で!!」




星詠 ユウリ


「させへんで。蟹座の群襲ぐんしゅう。」




透明な体で体内に光る小さな星を宿した小さな蟹の大群が、


白みぎゃ子にまとわり付いた。




「クッ、解毒する隙を与えないつもりね!!


 こんなもの、弱者霧散!!」




星詠 ユウリ


「まだまだや。次行くで。


 やぎ座のひと突き。」




白みぎゃ子の前に突然現れた透明なヤギが、その角を突き刺そうと


首を後ろに物凄いスピードで振りかぶって来た。




白みぎゃ子


「ガード・エンジェル!!」




咄嗟の事に、最低限の防御呪文を打ち出す白みぎゃ子。


しかし、まだ攻撃は止まない。




星詠 ユウリ


「アララ~、そうやってる間にも、結構毒が回ってるんとちゃう?


 いて座の毒矢!!」




白みぎゃ子の背後、150m程度の位置に透明なケンタウロスが現れる。


しかし白みぎゃ子は瞬間、気付けない。


黒みぎゃ子が「あっ!」と言った瞬間には、矢が放たれた。


白みぎゃ子がその声に気付き振り向いた瞬間、左胸に矢が刺さった。




「っっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!」




声にならぬ声をあげ、白みぎゃ子はその場に倒れ込んだ。


先ほどのさそりの毒と相まって、血管が段々と青黒くなって行く。


うめき声をあげる事すら許されぬほどの痛み。




何とか立ち上がろうとするが、それよりものたうち回るだけしか出来ない。




黒みぎゃ子


「白!もうダメだ、降参しろ!!って、あ、出来ないのか!!


 おい、関西弁の変なヤツ!!白は降参だから、早く解毒しろ!!」




星詠 ユウリ


「え~、でもこの子、自分から降参言うてへんで~?


 そんなん、面白くないやん。それとも、キミが何か、


 面白い事してくれるん?そやな~、例えば、


 たとえ死んででも、二人と連続で戦う、とか(笑)」




「ぐっ・・・!!や、やってやる!!


 やってやるから、早く白を解毒しろ!!!!」




星詠 ユウリ


「ふぅん、ほんま?まぁえぇわ、キミらみたいな弱い子達、


 こうやって弄ぶくらいしか僕には旨味が無いもんなぁ。」




黒みぎゃ子


「ぐ・・・!!!」




星詠は袖口から薬の小瓶を取り出し、それを白みぎゃ子に飲ませた。




星詠 ユウリ


「最初から、解毒魔法なんて効かへん、特製の毒なんや。


 この薬でしか治せへんから、僕の機嫌を損ねへん事が大切なんよ。」




星詠に対して、リーダーの天城が戒める。




「星詠、別に彼らは悪人じゃない。


 そこまでやり過ぎる事はないだろ。


 お前は確かに強いが、それは正義のために使うんだ。」




星詠 ユウリ


「ハイハイ、っと。まぁ、天城さんが従ってるリーダーも、


 別に正義とはちゃうと僕は思うけどなぁ?」




銀髪の女性も天城に加勢し、叱咤する。




夜桜 カオリ


「星詠、いい加減にしろ!!


 必要なのは相手を痛めつける事じゃない。


 ただ勝つ事だけだろ!!」




星詠 ユウリ


「あ~、皆して怖いなぁ~。


 せやけど、夜桜はんもステージに上がったらわかるわ。


 この場は、殺し合いをする場や。本気で無いと、


 いくら強くても寝首をかかれ兼ねへん、極限の場やで。」




ようやく解毒が効き、しかし自分の足では立てない白みぎゃ子は、


黒みぎゃ子の肩を借りながら、ほとんど引きずられるようにして


チームの元へと戻った。


白みぎゃ子は目に涙を浮かべて言う。




「ごめんね、黒ちゃん・・・私、全然何も出来なかった。


 しかもこれで二敗。もう、負けられない。


 せめて私が一勝しなきゃだったのに、ごめん・・・


 本当に、ごめんなさぁぁぁぁあぃ!!!!!」




号泣してしまった白みぎゃ子に、真顔で黒みぎゃ子が答える。




「大丈夫だよ。何が何でもアタシが絶対に二勝するから!!


 それで、最後みぎゃ子にバトンを渡す!!


 命に代えても、コレは、絶対!!」




強い決意を固めて、黒みぎゃ子は三回戦の為にステージへと上がった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ