夢はシャカシャカキーホルダーの中にある・3
前回のあらすじ:武士が選んだシャカシャカキーホルダーのメインは、宇宙人(グレイ型)でした
「早速作るぞ!」
帰宅した武士は意気揚々と材料を広げ始めた。熱意があるのはいいことだ。見ているこっちまでワクワクしてくる。
じゃ、私はぽこポケさせていただきますね。
「ならぬううううう!!!!」
ぐおおおおお! やめろ、のしかかるな、やめろ、重っ!! こどもか!?
わかったわかった、私も作るよ。
「うむ」
つっても簡単だよね。買ってきた素材をこのキャンディバッグの中に入れればいいだけだから。
「ふ……大家殿。そう容易くはいかぬが世の常ぞ」
そうかなぁ。でも実際簡単だろ。メインの小物入れて、サブのビーズをじゃらじゃらと……。
ん? ちょっと向きが気に入らないな。こっちに小物を寄せて、でかめのビーズをそっちに……。
「ぬふふん」
うおっドヤ顔ウゼェ。
いいからお前も作れよ。
「承知。まずはこのキラキラを……」
そう言いながら武士は細かいビーズの袋を開けようとする。しかし次の瞬間、ウインナーみたいな武士の指の中でビーズの袋が弾けた!
辺り一面の床がビーズまみれになる。呆然とする私。立ち尽くす武士。
そして武士は、ゆっくりと両手を口の前に寄せた。
「きれい……」
お前のために用意した100万ドルの絶景じゃねぇんだよ。はよ片付けろ。
などというトラブルもありながら、十分後にはシャカシャカキーホルダーが完成していた。
手に持ち振るたびに、カシャカシャといい音が鳴る。カバンにつけて歩くにはちょっと恥ずかしいが、結構いいもんだな。
「大家殿。某の根付がしゃかしゃかせんのだが」
そりゃお前ビーズを欲張りすぎだからだよ。袋詰めされた宇宙人がパツンパツンになってんじゃねぇか。
まあ、なんだ。こういうのもたまにはいいもんだな。




