反骨自慢
2019 6 14
SIDE A
前回、作画なんぞ崩壊しても一向に構わぬみたいなオチで終わったが、またも困った事態が起き始めた。
ここしばらく真面目にメインヒロインの立ち絵を仕上げてたんだが……なんか顔が自分好みの大人っぽい顔に変化してる気がする。これも無理ない話で、序盤はそれなりに気合が入ってたので頑張って童顔に描いてた。
そりゃ自分の絵柄がひと昔前のエロゲーに影響受けてるので、イマドキの流行に乗ってないのはそれなりに自覚してる。それでもそれなりに頑張って童顔に描いたのは世間に媚びるためだ。
自分は残念ながら制作でポリシーを貫き通せるほどのクリエイター意識はない。ユーザーに受けるためなら媚びて媚びて媚びまくり、絵柄も作風も平然と流行に寄せられるタイプだ。描けるかどうかは別として。
なので、こだわりなんか特にないのでメインヒロインを自分の好みから外れた童顔キャラにしたところでなんの痛痒も感じない。流行りならば儚い努力でも童顔だろうがツインテールだろうがメインに据えるのである。
が、気合もない、頑張りもしない、妥協しまくってると当然、自分好みの容姿が顔を出す。童顔の美少女キャラって設定なのにいつの間にやら自分好みの、明らかに流行から外れた大人っぽい顔立ちに変わってる。これがなんか恥ずかしい。
作画崩壊はまだ技術的な問題なので仕方がないと割り切れる。が、童顔キャラが途中から大人っぽい顔に変化するってのは自分の性癖だから恥ずかしいのではないかと思われる。
ここでまた頑張って童顔にできるほどの画力は残念ながら自分は持ち合わせてない。最初の頃、どうやって描いてたのかも憶えていない体たらく。
恥ずかしかろうが違和感あろうが、もうこの顔立ちで描き続けるしかないんである。
SIDE B
オマケモードには主人公、当然男なのだが、そいつを登場させることにした。これは大きな掟破りである。
エロゲーの主人公なんてものはプレイヤーの分身なので、まず画面に登場することはない。登場したとしても後ろ姿とか、前髪で目が隠れてたりして顔がよく分からないってのがお約束である。全くないとまでは言わないが、キャラ立ちした主人公キャラが登場するのは高いストーリー性のあるエロゲーに限られる。それ以外の、身も蓋もない言い方をすればヌキ目的のエロゲーなら主人公が登場するのは野暮以外の何物でもない。必要性がないばかりかプレイヤーの感情移入を阻害するからである。
もちろん、自分の作品には主人公の姿は登場しない。セリフとモノローグのみである。が、オマケシナリオとはいえ、主人公キャラを登場させるというのは明らかに定石無視だ。コイツはエロゲーってものを分かってない、とコアなエロゲーユーザーに鼻で笑われそうである。
が、その定石破りを自分はあえてやろうと思う。なにしろフリーゲームだから。制作者がやりたいことをやれるのが最大のメリットだから。
媚びて媚びて媚びまくり、イマドキの流行にいくらでも寄り添える自分でも、この部分だけはどうしても譲れそうにない。それなりにこのゲームに思い入れがあるから。これは恐らくシナリオライターの意識であろう。
シナリオライターは自分の思い描いた世界を作り、主人公キャラはその世界に生きる自分なのである。その分身をゲームに登場させたいって欲望はどうしたって抑えられない。
いくら監督や原画家がめんどいとかメリットがないとか忠告しても、自分はこの我を押し通すだろう。そうでなければ苦労して作る意味もない。自分が作ったんだというサインも入れられないなら、自分は最初から作らない。ユーザー様に笑われようとも、しらけさせることにしかならなくっても、悪いがここだけは好きにやらせてもらう。
……んで、主人公はそこそこイケメン君にした。いや、これは見栄を張りたいとかではなくて、あくまで媚びなのである。いつもの自分ならスキンヘッドのブサメンにでもしてウケを狙いに行くとこなのだが、それではヒロインが主人公にホレる説明がつかないとか、そういうことであって、決して自分の容姿を盛りたいとか、そんなんじゃないんです。
誰だって主人公君はイケメンの方がいいでしょ? やっぱり制作者としては世間に媚びとかなきゃ。 え? ならそもそも主人公なんか出さなきゃいい? ああああああ……




