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模倣自慢

 2019 5 26




 商業作品の場合、お仕事だからやらずにはいられない。金が稼げないなら作り続けるしかない。非常にドラスティックでリアリスティックである。だから尊い。なにしろ命がけだ。素人の投稿作品のノリで作るわけにはいかない。現実と折り合いをつけ、妥協点を見つけなきゃなんない。作品としてのクオリティの維持は大前提である。


 その制約の中で作り手の表現したいもの、やりたいことを最低限入れ込むとなると、そのストレスは尋常じゃあるまい。

 大体、ゲーム制作者とか小説家って、偏見だけど、見た目不健康そうで病的で、精神も病んでるんじゃないかというくらい繊細なイメージがある。自分とは真逆の人種である。

 凄い作品作る人、ってのはそういう凡人離れしてるイメージがあるって話だ。実際、凡人に凄いストーリーとかシナリオとか書けはしないと思うし、クリエイターには変な人多いし。

 ゲームに限らず、小説書いてる人や絵を描いてる人ってのも、こう言っちゃあなんだが、プロアマ問わず自分的に少々気後れしてしまう。


 ただの先入観かもしれないが、彼ら、つまりクリエイティブな人には常人に見えないものが見えてたり、見ようとしてたりするところがある。そう思えてしまう。ワイドショーやバラエティでありきたりな薄っぺらいコメントしかできない人たちばかり見てるから、なおそう思うのかもしれない。またそんなもんを職場や学校なんかでそのまんま受け売ってる人たちのなんと多いことか! そうかと思えば人の作った作品の類似点なり低俗さをあげつらい、作品を潰すべくファイトを燃やす人もいたりする。

 そんなことができるくらいなんだからその人にはよほど独創的な、すんばらしくクリエイティブなアイデアがあるに違いない。そのアイデアを具現化する方法がないもんだから人の作品をディスらずにはいられないのだろう。そのエネルギーをぜひ、創作に傾注し、いつか夢を叶えていただきたいもんである。


 そんな世間の風潮などものともせず、自分の作品つくりに邁進できる人がいる。思うに、彼らは自らを救うために制作しているんじゃなかろうか。そうとでも考えなければ制作のモチベーション維持の説明など凡人の自分にはできそうにない。


 心の中にくすぶってる想いとか、消化しきれない負の感情を作品という形でしか表現できない人たちなのではあるまいか。だから彼らはとんでもない作品を作り上げたり、数多の凡人に影響を与えたりする。シンパシーを感じてしまう人は素質を開花させたりもする。だから怖い。凡人は本能的に彼らを恐れてしまうんである。偏見かもしれないが。


 そんなワイドショーやバラエティばっかり見てる自分のような凡俗には彼らに憧れてその真似事はできたとしても、到底本物には近付けない。作るという行為は真似できても作った作品の面白さまでコピーできるわけがない。アタリマエである。


 自分が臆面もなくパクリを公言できるのはパクリエイターの自覚があるからだ。ハガキ職人時代からいろんなものをパクりまくってたし、それは今でも大差ない。

 内から沸き上がってくる衝動というのは作品を作りたいという強烈な創作意欲でも何でもなく、俺もあんな風になりてぇ〜とかいう、薄い憧れ程度である。彼らが裏でどれだけ苦労と努力を重ねてるかなんて想像もしないで。


 だから商業作品には文句が言いたくなることがあったとしても、そこには大人の事情とか、どうにもなんない現実があって、そうならざるを得なくなったというのも理屈では分かる。実際、自分だっていちゃもんは昔からつけてたし、今でもそれは大差ないと思う。でも、そこまで言いたくなるってことは、やっぱり期待してたから、好きだったから、沢山の人に応援して欲しかったから、という感情の裏返しでもある。


 逆にディスられるのは幸せなことかもしれない。一番辛いのは記憶にも残らず、誰にも見てもらえないってことの方だ。それは自分が嫌というほど味わってる。だってしょうがないじゃん。パクリエイターなんだもん……


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