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なんだか起きている感じがしない。意識が混濁していて、記憶が曖昧だ。
綺麗な夕陽が見える。街は夜に向かっているらしい。
手に持っていた携帯端末に気が付いた。ディスプレイに表示されている時間は16時30だった。
僕は迷わず履歴から三番目の義従妹の名を選択する。
端末を耳に当てる。
僕はまた迷わずにコンクリートから足を放した。羽根が生えた様に躯が軽くなる。
いや、羽根が生えても胸筋が無ければ堕ちてしまうが。
途端、時間が緩やかに流れ出した気がした。
きっと体感時間が変わったのだろう。
今まで感じていた1秒が2秒に。2秒が3秒に。変化していく。
「もしもし?お兄ちゃん?」
伸びる体感時間の中で頭に響く端末からの音声。間違い無く三番目の義従妹の声だ。
「僕の遺体を処分しておいてくれないか?」
「え?」
吃驚して貰っている暇は無い。
「場所は僕の通っている高校だ。」
「え!?待って!!お兄ちゃん!!!」
悪いが待つ気は無い。
「っっっ!!!お兄ちゃんっ!!!」
間も無く地上に辿り着く。
「じゃあね」
それが僕の最後の言葉だった。
・・・・・と思う。




