第7話「動物園大園長」
まだ読んでいない人は第1話から第6話を読んでね!
第8話は9月21日19:00投稿します!
用語集は7時10分に投稿します!
困った事になった…。
私の名前は二紙赤豊賀。
南武動物園で25年働いて、現在は園長を務めている。
ついさっき、新人の北上が私に報告してきた。
「子ライオンの様子がおかしい…と。」
私は25年間この園に居て、子ライオンを飼育していたことも数回ある。
(しかし、こんな個体は初めてだ…)
私は大きくため息を吐く。
(彼らを見ると過去の子ライオンより知能がいい…もし、その知能で、脱走などを企てていたら…)
(もし、万が一脱走されてしまったら、警察を呼ぶ事になり、大騒ぎになりニュースになって報道されるだろう。)
(そうなっては私の面目が丸潰れだっ!)
(入念に…入念に手を打たねば…)
* *
みんなに向かって話しかけると、
最初にキツネが手を挙げ、続々とパンダや猿も手を挙げる。
「……!!!!」
僕とラーッツは思わずガッツポーズをする。
そして、早速、
「この動物園に関して情報を持っている者はいないか?」
と、みんなに向かって問うと、1匹の猿が「バッ!」と手を挙げた。
* *
「あー。ひまだ〜」
今日も今日とてやることがない。
どうせ、ラスティも同じことを考えているのだろうな。
俺の名前はハチ。
ここに3年間もいるベテランの猿さ。
(まじでぇ、やること無さすぎて死にそう〜)
俺は動物園にいた母と父から生まれた。
だから生まれた時から動物園で、外の世界を知らない。
たった1つの柵の外に、広い世界が待っているのに。狭い場所に閉じ込める人間が憎い。
「何か」が足りない、毎日だ。
(ん…あれ?なんか新しい子ライオンいね?)
奥の屋外放飼場に子ライオンが2匹いる。
(新入りか〜)
(まぁ、何も変わらんけど。)
すると兄の方がこちらに「見ててね」と言わんばかりにアピールする。
(まぁ、暇つぶしにでも見てやるか。)
俺は大きくあくびをしながら、彼らの方を見る。
そして、飼育員がやってくると彼らは飼育員を叩き始めた。
「うわっ!」
と言いながら飼育員は逃げていく。
俺はその瞬間、足りない「何か」が埋まっていく感覚がした。興奮した。
そして、彼らは叫ぶ。
「みんな、聞いてくれ!僕たちは今からここから脱出する!同じ様に脱出したいと思うものは手を挙げろ!」
俺は手を挙げた。ラスティら他の動物も手を挙げている。
続いて彼らは
「誰か、動物園に関する情報を持っている者はいないか?」
と問いかける。
(俺も脱出してぇ。今こそ、俺の3年分の全ての情報を使う時が来た…!)
心の衝動が、止められない。
俺は「バッ!」と素早く手を挙げた。
読んで下さりありがとうございました!
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