【愉快適悦】
まだコーイチ達の旅は続きます。
獣人 兎族の集落は、ちょっとしたお祭り状態になっている。
狩猟を苦手としている獣人 兎族の集落に、人族が沢山の肉を持って来た事で、久し振りにお肉が食べられるのだから。
焼肉や肉を煮込んだりして、みんなで美味しく食べている。
光一や一暗達一行は、今日は獣人 兎族の集落に泊まる事になった。
集落に一泊 お世話になりながら、新しい居住地の候補の情報を教えて貰う事にしたのだ。
一泊する事になったのは、それだけが理由では無く、肉を持って来た事への感謝として、
獣人 兎族達に、一泊して旅の疲れを取る事を提案された事から、決まったのだけれどね……
「この集落の周辺の事を知りたいけど、教えてくれるかな?」
イアンが集落に案内してくれた兎族に声を掛けた。
[良い 教える]
教えてくれそうだ。
「この近くには、他の種族の者は住んでいるのかな?獣人とかさ?」
そう訪ねた。
[いる 鼠族 いる]
「そうかぁ…… 鼠族の集落が近くにあるんだね。他にはいないのかな?」
更に訪ねるイアン。
[近く 無い]
「そう、教えてくれてありがとう。近くにある集落は、鼠族だけだね」
重要な情報をゲットした。
「僕達は山に新しい集落を作りたいんだけど、どこか良い所は無いかな?兎族や鼠族のみんなに迷惑にならない所でさ」
[ある 山 兎族鼠族 住まない]
「本当に!?良かった!どこかな?」
[あっち]
そうイアンに伝えて兎族は南の方向を示す。
「南か…… ありがとう。鼠族の集落はどっちに在るのかな?」
[あっち]
今度は南西の方角を示す兎族。
「先ずは鼠族達に肉を持って行って、挨拶してからかな……」
そう、コーイチに告げるイアン。
「そうだね。鼠族に集落を作っても問題無いか確認して、候補地を見に行こう」
目的が決まった。
子供達は、明日は南西に進んで、鼠族に会いに行く。
コーイチ達が旅している頃、【人類村】では、私を中心に、新しい居住地の整備を始めた。
東陽区と命名される居住地は、コーイチが移り住んで長をする。
北陰区と命名される居住地は、イアンが移り住んで長をする。
白村と黒村は、名前の変更と同時に、長が変わる。
新しい居住地は、巨大な塀や堀は完成しているけれど、各住居は完成していない。
だから、私も住居作成を手伝っている。
土の魔法を使って、ガッシリ安定した物を作って行く。
「そうそう、上手いね。」
今 小さな子達にも魔法の使い方を学ばせるのも兼ねて、住居作りを手伝って貰っている。
「そう、ギュッと土に圧力を掛けて、石みたいに硬く変化させるの…… そうそう…… 上手く出来てエライね!」
この【土を操る力】は、文明的な生活をするのに、凄く使い勝手が良い。
家を作るのにも、木材などを使うより、安全性も居住性も高い物が作れるし、
狩りをしやすい場を作るのにも役立つ。
全員が使えると良いのだけれど、白い髪の子達の一部に、どうしても使えない子も誕生する。
黒い髪の子達の場合は、半数は使えない。
「お母様!中を焼いたよ!」
【土を操る力】が使えない子で、【火を出す力】が使える子には、住居の【焼き】をお願いしている。
固めた土の表面を高温で焼く事で、艶が出て耐水性や耐久性が高くなる。
特に屋根の部分をよく焼いて貰って、雨風に強く変えて貰っている所だ。
「上手く出来たね!えらいねぇ!今度は外側をお願いね!」
と、声を掛けると……
「うん!特に屋根をしっかり焼くんだよね?頑張る!」
そう言って、高温の炎を出して、外を焼いている。
地球では有り得ない作り方だけど、ずっとこうして作ってきた。
焼き上がると、表面がキラキラしてきれいなんだ。
【土を操る力】が使える子達は、【造形】する事を頑張り、【土を操る力】が使えなくて、【火を出す力】が使える子達は、【焼き】をする事を頑張り、両方の力が使えない子達には、焼き上がった住居の【冷却】を、【風を起す力】でしている。
そして、時間は夕暮れ時になる。
新築されたばかりの家々の赤茶けた屋根壁が、夕日に輝き美しい風景となっている。
さて、明日はどんな日かな?
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新版の恵の行った世界のマップです。
旧版と配置は同じで、中央の巨大な立木の在る小山が、恵が現れた場所です。
上部(北)中央の集落が、狼族の集落で、上部左側(北北西)に在るのが猫族の集落。
上部右側(北東)の山際に在るのが、【人類村】(規模拡大で【始祖町】と改名予定)で、五つの区画をまとめて一つになっています。
下部右側(南東)の小山の近くに在るのが、兎族の集落です。
鼠族の集落を目指すコーイチ達ですが、何が起きるでしょうかね?




