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迷宮都市


フォクス村を出てから5日後、俺達は迷宮都市へと到着することができた。

まず最初に見えたのは高い壁だった。


「すげー! あんなにも大きな壁なんて見たこと無いよ。」


「ホントだね~、あれも戦争の名残なのかな?」


「いえ、あれは魔物を外に出さないための壁になりますね。」


「その話は、あたいも聞いたこと有るのじゃ。」


「そうなのか? 外に出さないって何で?」


「はい、この迷宮都市は、迷宮を覆うような感じに壁が有るのが特徴でして、迷宮から魔物が出た時に防ぐための壁になります。」


「それって、スタンピードを防ぐためってやつか?」


「はい、その通りですね。」


「と言うことは、スタンピードって結構起こる物なのか?」


「10年に1度程度の頻度で起こるみたいですね。出てくる魔物の種類はその時によって変わるので、何が出るかは分かりませんが。」


「それって、オーガロードみたいなのが大量に出たら世界が終わるんじゃね?」


「いえ、基本弱い魔物しか出ないみたいです。

 ただ、その中に1体だけ強いのが居まして、それを倒さない限りはスタンピードは収まらないらしいです。」


「参考に聞くけど、一番最近で起きたのっていつ?」


「すいません、さすがにそこまでは…迷宮都市の冒険者ギルドなら分かると思います。」


「そっか、後で行ってみようか。」


「そうですね。」


そんな話をしている内に入り口の門まで到着した。


「うわ~、人が一杯だね~」


アイリさんが言っている通り、かなりの人の列が有った。

結構時間もかかりそうだ。のんびりと入場を待つことにした。


「ハルよ、中に入ったらどうするんじゃ?」


「そうだなぁ…ちょっと質問だけど、迷宮には入りたいか?」


「行きたい~!」


「あたいも行ってみたいのじゃ。」


「私はハルさんと一緒なら。」


シャルはハイハ~イ! って感じに手を上げている。


「と言うことは暫く迷宮都市に居るってことになるな。

 なら、まずは馬を売ることになるな。」


シャルがお馬さん売っちゃうの? って顔でこちらを見た。

その顔はやめてくれ~! 決心が鈍るじゃないか。


「シャル、おそらく迷宮に入ると、入る深さにもよるけど数日は戻ってこれないと思う。

 他にも迷宮都市で色々とやることも有るかもしれない。

 その間ずっと一人で体も動かせずにお留守番しているのも可哀相だろ?

 だから、馬の面倒を見てくれる人に預けておくんだよ。」


シャルは体が動かせない、一人でお留守番ってことに自分を当てはめてみて納得したみたいだ。


【またあえる?】


「他の人に買われなければね。」


こういうのは嘘をついても仕方が無いので、本当のことを言っておく。

シャルは分かったと頷いてくれたので、頭を撫でてあげた。


「ありがとうな。」


シャルは撫でられたことで嬉しそうな顔をした。


「後は拠点になる宿探しと、冒険者ギルドでの情報収集、忘れちゃならないのが奴隷商の確認だな。」


俺がそう言うと、皆頷いてくれた。


「そうですね、何か手がかりが見つかれば良いですね。」


「そうだな。」


「きっと見つかるよ~」


シャルもウンウンと頷いている。

そうこうしている内に俺達の順番になった。

ギルドカードを提示し、無事に迷宮都市へ入ることが出来た。


やっと着いた。」

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