表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鋼月の軌跡  作者: チョコレ
第三章 黒銀の断罪機
94/190

(22)猛機襲迅

「準備はいい?」

 アヤカの声が通信越しに響く。その明るい口調には、いつもの余裕が見え隠れしているが、緊張が微かに滲んでいるのが分かる。


「もちろん」

 操縦桿を握りしめ、深呼吸をする。ディスプレイには敵機三機の情報が浮かび上がっていた。セレナの冷静な解説が耳に残る。


 タイガーマークは高速突撃型、猛獣のようなスピードで接近戦を得意。

 アークトライデントは中距離からの精密なビーム攻撃が主力らしい。

 バルディスは長距離狙撃特化型、ドイツチームの象徴ともいえる主砲。


「煽ってきたことは忘れてください。相手の実力は本物です。」

 ルナの警告が耳を打つ。その冷静な声に、俺たちはそれぞれの役割を再確認し、無言で頷いた。


 通信越しに鳴り響く開始の合図。


「バトルスタート!」


 その瞬間、タイガーマークが青白い閃光を引いて動き出した。目にも留まらぬ速さ。スラスターの噴射が闇に軌跡を描き、次の瞬間には俺たちの間合いに飛び込んできた。


「速い!」

 ロードラストのスラスターを逆噴射させ、なんとか距離を取る。だが、タイガーマークは追撃のスピードをさらに上げ、こちらの動きを読んでいるかのように迫ってくる。


「くっ、こいつ!」

 防御体勢を取る前に、タイガーマークの鋭い爪がロードラストの右肩を掠める。振動が機体全体に伝わり、コックピットが揺れる。


「リュウト、大丈夫?」

 通信越しのルナの声が聞こえるが、返事をする余裕はない。タイガーマークは間髪入れずに次の攻撃を仕掛けてくる。


「私が引き受ける!」

 アヤカのバスターディガー改がカバーに入った。巨大なマグネティックハンマーを展開し、タイガーマークに向けて力強く振り下ろす。


「くらえ!」


 ハンマーの一撃がタイガーマークの胴体を捉えたかに見えたが、その瞬間、タイガーマークはスラスターを全開にして回避する。寸でのところで攻撃をかわすその動きは、まるで戦場を遊び場にしているようだ。


 解説が響く。「マグネティックハンマー、電磁力を利用した武装です。反動を制御する逆スラスター技術は、宇宙空間ならではの工夫ですね。」


「もっと褒めてほしいけど、当たらなきゃ意味ないじゃん!」

 アヤカが苛立った声を上げる。タイガーマークは反転し、今度はアヤカを狙って接近してきた。まだまだ始まったばりだ。

ページを下にスクロールしていただくと、広告の下に【★★★★★】の評価ボタンがあります。もし「続きを読みたい!」と思っていただけた際は、評価をいただけると嬉しいです。Twitter(X)でのご感想も励みになります!皆さまからの応援が、「もっと続きを書こう!」という力になりますので、どうぞよろしくお願いいたします!


@chocola_carlyle

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ