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Leaving Strawberry  作者: 相沢 朋美
第3章 後悔
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 「俺が楽しませる前提なの?」と問われたが、そのつもりはなかったのだ。行きたい場所や食べたいものは伝えていたし、「なんでもいいよ」と言ったことは一度もなかったから。

 「そんなことない。お金ないなら奢ってくれなくていいし、ごはんもファミレスとかマックとかスタバとかでもいいから。でも誕生日とクリスマスくらいは頑張ってほしい」と言うと、「“でもいいから”って随分だなぁ……」と呆れられたけれど、「とにかく真剣に考えてほしい」と語気を強めて言う。「プレゼントのこと?」と聞かれて、「それもあるけど、今後のことも」と言うと「わかった、俺が悪かったよ」とのこと。

 あっさり折れたことに驚いて「ここまでひどいこと言ってるのに怒らないの?」と問うと、「19の子には怒れないよ。怒ったら泣くだろ?」ーー。そうくんの前で涙を見せたことは一度もなかったのに、どうやら私は喧嘩すると泣く性格だと思われていたようだ。「泣きはしないけどびっくりするかも」と笑いながら言うと、「俺、器の大きさには定評あるから。後輩の女の子には“適当に生きてるから感情がない”ってボロクソ言われたけど、その通りかも。そろそろ弟を高校まで迎えに行かなきゃいけないから、切るね」と返ってきて電話でのやりとりは終了した。

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