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追いかけてくる大量のゴブリンを振り切り、どこをどう走ったのか分からないが、どうにか一息つけるスペースを見つけた。
そこでひとまず息を整えてからアドに説教。
毎回毎回あんな風に脳内で大音響をやられるとたまったものではない。こちらのメンタルが粉々に死ぬ。
『………でも……でも………私のお仕事……ひぐっ…………くすん……ぐすん………』
……ぅぐっ、なんで被害者のはずの俺がこんな罪悪感をねじ込まれなければならんのだ。
「分かった、もう分かったから。今度から穏やかに頼むな。」
『…………………………』
本当に分かってくれたのだろうか。
とりあえず音楽はコンビニの入り口サウンドみたいなピロンピロン程度にしてもらうことにした。
ちらほら現れるゴブリンをざくざく切り倒しながら先程の広い空間を探した。
お、あそこだ。
覗いてみるとあれほど大量にいたゴブリンたちは去ったようだ。今は恐ろしいほどの静寂に包まれている。
さて、3つの通路のどれにするか。
『はいはいピロンピロン♪………好きなの選べば〜』
あ、アドやっぱりまだむくれてた。
投げやりだがしかし仕事はするようだ。
空中にスクリーンが浮かび、選択肢が表示される。
―右の道へすすむなら50ページへ→
―真ん中の道へすすむなら215ページへ→
―左の道へすすむなら87ページへ→
うーん、相変わらず全く情報のないままだ。この運ゲー、結局勘でいくしか無いんだよな。
「アド、真ん中にする。」
『はいどーぞ、お好きに!!!』
ま、今はアドの機嫌を取る必要も無いだろう。
俺の選んだ道が正しいことを願うだけだ。
真ん中の通路をまっすぐ歩いていくと、突き当たりにドアがあった。これを開けるということか。
ここで悩んでも仕方がない、思い切ってドアを開き中に入った!
と思ったら何もない。
床もない。
「床!?床が無いぃーーーーー!!!ぎゃあああぁぁーーーーー………」
俺は暗闇の中、真っ逆さまに落下していったのだった………
〈終〉
「ぅわっっっ!?!?うぇっ!げほっ気持ち悪っっっ!?」
また俺は選択する前の場所に戻っていたが、あのひたすら落ちる浮遊感、超気持ち悪い………戻れないバンジージャンプみたいだ。
「おいアド!俺永遠に落ちていくところだったぞ!!」
『…………つーん!………』
まだ拗ねてたのかよこの駄々っ子め。
またアドベンチャーゲームブックの理不尽極まりない洗礼を受けてしまった…まあ前の毒ガスよりかはマシだったけど。
さて、今度は右にするか左にするか。
無事に11階層に行けますように。




