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58対決巨大ミミズ

石を取って闇に紛れて移動した一行はその夜のうちに崖を降りる所までたどり着きそのまま崖上で仮眠をとることになった。

これは万が一を考えて岩盤の上であれば足元からのミミズに気を使うこと無く休めるだろうと提案して採用された。

湿地帯とまでは呼べないがミミズの好きそうな湿り気のある平原に降りてしまうといつ足元からの食いつき攻撃に気を使わないといけなくなってしまうので、しっかりと体を休めておくことになった。


この日もケント的には快適な睡眠を取ることができた様だ。睡眠時間としては短いが身も心も心置き無く休ませることができた様だ。

皆も今回ばかりは明日からの事を考えて素直に休んでくれたのでありがたかった。


眠りに落ちるまで明日からの狩り方法を考えようとしたのだが、これは失敗した。結果即落ちして考える暇も無くすぐイビキをかいていたそうだ。



翌朝


いろいろとスッキリとした朝が提供された様だ。

朝と言ってもそこそこ日も高く上がり始めていた時間だった。


時間ももったいないので、移動がてら今日のプランを説明した。

以前ケントが巨大ミミズを倒した方法は、偶然飲み込まれた時に毒を持っていて中から毒を吸収させて毒殺して助かったので、正確には倒したうちには入らないと思う。


あの時は武器らしい武器も持ってないし魔法も使えなかったから、今対処すれば別の攻撃プランもあるだろう。しかも今は仲間がいるからいろいろとやりようはありそうだ。


そこでみんなに相談すると…最近こいつらストレス溜まってるのかな?

力技しか言わないぞ?

ミミズは熱に弱いから焼き殺せばいいとか、捕まえて上空から落とすとか…


そもそもどうやった誘き出すんだってーの!

はぁ〜結局俺が考えなくちゃいけないのか…


第1プラン

各自が毒薬持って歩き回って捕食してもらい各自の各自のマジックバック(リーブは時空バック)で中の物回収し毒殺後出てくる。

これはマジックバックの容量が不安と一人で対処しなくてはいけないからリスクが高く保留。


第2プラン

囮を用意して飛び出した所を集中攻撃。しかしミミズが何に反応するか予想がつかないので保留


第3プラン

魔物の死骸を用意してそれに毒薬も仕込んでおいて、毒殺後回収。これも地面の中で息絶えたら回収不能。


ふむ〜どれもイマイチな気がする。


何かいい方法ないかね?


「お兄ちゃん!私が囮になるの!いざとなったら龍になって食い破って出てくるの!」


「しかしそれでは地面の中は助けられないぞ」


「では子蜘蛛もつけて位置を特定いたしましょう」


「場所が判れば私が地面から打ち上げさせるわよぉ〜」


ふむ〜それならいけるか?それか俺でもいいのか?今なら切りきざめるだろう。

そうなればリーブに食うのに出てきたミミズを空中でキャッチして貰ってもいいよな?


やっぱり女の子を囮には心情的に無理だよな〜

それじゃ〜慣れてる?自分がミミズに食われるとしますか。


意外と一番効率が良さそうだな。よしそれなら段取りを決めますか。

みんなには櫓を組んでそこに待機して貰って、テルトはミミズが出たら地面を焼かせて火あぶりにして貰って、アーネは糸で拘束もいいけど毒持ちの蜘蛛を俺のそばに待機して貰って位置特定と毒攻撃の補助でいて貰うとして、リーブには龍になって貰って捕まえてもらおう。


これで行くとしよう


まずはレーダーでミミズがいる所の近くに櫓を組んでその上に待機して…やばい!?こいつら急に集まってきた!地面に伝わる振動で感知するのか!?


「リーブ!急いで二人を乗せて空に飛べ!足元に10以上きた。俺は自力でなんとかする後は任せたぞ!」


「ケントぉ!」「ケント様!」「お兄ちゃん!」


リーブは叫びながらでも龍になってくれ二人を捕まえて飛び立ってくれた。

間一髪で3人は空に逃れた。

後は俺だがもうすでに足元に大きく開かれた口が迫っていた。

以前は何もわからず食われ大怪我だが今度は判っている。

薙刀を取り出し刃先と体に気を纏わせ、体がすべて飲まれるタイミングでミミズに内側から突き刺してやった。

ミミズは飛び出す勢いのままに一箇所俺の薙刀で切り開かれながら飛んでいった。

中の物もぶちまけながら見事にヒラキが出来上がった。こいつはこいつで楽に始末がついてしまった。


こんなに弱かったっけ?


上を見ると3人は仲良く連携して、見事な亀甲縛りの物体を鷲掴みにしてこんがり焼き上げては放り投げで第一波のミミズの襲撃は無事に撃退ができた様だ。


これなら思っていたよりは楽に行けそうかな。

それなら第二波お出迎えしましょうか?上も片付いたみたいだからアイコンタクトだけしておいて、地面を薙刀の石突で振動を伝えてみた。

すると先程と同じ様に4匹程が集まってきてレーダーの点は真下に揃った。

これからミミズ達は俺と言う餌を求めて競争で飛び出してくるのだろう。

武器を構えて待つ事1秒あっという間に視界が奪われた。

慌ててはいないが余りにも突然出たので、縦に裂くより横に回転する様に振り回してみた。

するとバネというか螺旋の無様に垂れ下がったというかりんごの皮みたいなのになってしまった。


歯応えがなさ過ぎる…土の中に入られたら苦戦はするのだろうけど…出てきちゃったらすんごく簡単。

下手したら他の強目の魔物よりは弱い気がしてきた。


まあいいや


今回は素材集めが主だから希少金属をいっぱい集められればよしとしよう。

ざっと見て最初のと大して中身が変わらなそうで、ぱっと見は単なる石なのだが何かの鉱物が入っていそうなものがちらほら見つかった。

これらの回収は3人に任せて、時空バックがリーブに渡してあるから、そっちにしまう様に頼んでおいた。

そっちに回収すれば魔導の書庫(タブレット)とリンクされているので整理が楽になるし管理が出来て、メガネ経由でいろいろと使う事が可能になるので今後無駄な時間を取らずに済むのである。


少々話は脱線してしまったが、現在10匹程が大地にさらされている。

何匹かは輪切りになったのを中心に大型の鳥が急降下してきて掻っ攫っていかれた。

幸い中身を抜いてあるやつだから持って行かれても別にショックは受けなかったが龍が側に居ても気にせず行くってなかなか自然は逞しいのもいるもんだね。


ミミズの反応が一旦落ち着いて全てをバックに回収を行う事になった。

レーダーで監視しながらだが沢山の石を回収して、使えそうな武器防具もひとまず入れて持って行く事にした。

安全を確保して四人で手分けをしているのだが何せ石の量が尋常じゃないが欲しいのはその石だからしょうがない。

集め終わる頃には空が赤く色づいているのだった。


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