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41到着

宿を設置してかなり遅い時間になったがそれでも宿のスタッフはフル稼働で晩飯を準備してくれた。

あれだけ日中頑張ってくれたから今度はこっちも頑張ると意気込んでくれての事だ。


今夜はみんな頑張っていたので、見張りを普通より長めに俺が受け持って、みんなは早めに休んでもらった。

夜間は俺のレーダーが冴え渡り、接近しそうな気配があれば1人で殲滅を受け持った。

レーダーはかなり広範囲で設定してたので日付が変わる頃、中洲にカニとザリガニが現れたので、暇潰しに食材として確保する事にした。

もちろん中洲に行ってもレーダー範囲は宿をいれて問題が起きても対処出来る範囲で展開している。そんな状況で獲物達にウォーターラインを高温にして噴射し一気に茹で上げながら討伐していき、ある程度時間も潰せ宿屋に帰宅をすると見張り台にはなぜかテルトが登っていた。


「ケントぉ〜1人でひっそりナニしてたのかな〜?」


「なんか怪しい想像してないか?ほれこれ」


そう言うと真っ赤になったカニとザリガニを投げて渡し、俺も自分の分を取りまずはザリガニを頭と尾を分けて殻を剥いてかぶりついた。

テルトもそれを見て真似してかぶりついていた。


「おいしいぃ〜」


「夜食になったな。寝なくて平気か?魔力回復しないんじゃないか?」


「だいじょうぶよぉ〜」


そう言うとテルトはまだ口の中でモグモグしながら、俺の肩に頭を乗せて目を閉じてしまった。

俺もテルトの温もりを感じていたら睡魔が襲ってきたが、そのタイミングでアーネが毛布を持ってきて渡してくれた。


「ケント様少しは目をおやすめください。私が代わりに見ておきます」


「わかった。任せるよ」


俺はアーネの申し出に素直にそう言うとすぐに俺の意識は闇に溶けていった。


結局アーネが気を使って見張りを引き受け俺たちは朝まで見張り台で寝ていた様だ。

結局他も長時間戦闘の緊張状態で疲労が溜まっていたようで、リーダークラスしか起きてこなかったが動きを探知したアーネが先回りして見張りを引き受けると挨拶に行っていたようで、その後、日が昇るまではアーネがほとんど一人で見張りをしてくれたそうで、朝を迎えみんなが活動を始めたところで起きた者達と交代して3人でもう少し休ませてもらった。



3日目は移動路が湿地になるのだが前回テルトの魔法で路面整備をしておいたがそれでも足りないのを追加で整備してもらい、途中馬車のすれ違いポイントも何箇所か用意をして、順調に進んでいた。


しかし湿地に生息する魔物の襲撃には手を焼いていた。

道が狭いので馬車に隣接しての護衛しか出来ず、フラウが上空から急降下で掴み上げ、道路上に叩き落とし生き残りをミルが指揮して駆除していた。


他にもアーネが糸で拘束して手繰り寄せたり、たまに実験と称してゴルドが蜂の軽弩で針を打ち出し性能強化につとめていた。


湿地を抜けて、途中沼の側を通ったのだがワニ型の魔物が繁殖していて危険そうだから少々迂回するルートを通る事になり、それでも襲撃してくるワニ型がいて警護部隊は緊張感を持って、気配探知を鍛える良い訓練になったようだ。


しかし時間的に今日は進んでも山岳地帯を抜けないといけないので、宿泊地を確保出来ないから山裾に取ることが決まった。

ここにも1つ櫓を用意して、さらに直線で作った道は物資を乗せた馬車では登れないとなり、これもまた迂回路作りをしなくてはならなくなった。


そこで俺達3人は先行して道を作る事にして別行動を始めた。

冒険者達は沼に戻りワニ狩り、騎士は馬車の護衛となるようだ。

万が一の時はフラウを連絡員として飛ばすと言っていたが、ま〜探知範囲を広げてもそんなに危険な物はいないしたまに魔物が寄るだろうけど単独だから問題も起きないだろうと気楽に木の伐採と整地に励む事にした。


もう慣れたもので日没までには右に左にと二回繰り返し、折り返し地点に広く回せる場所を作り直線に接するところも相互に乗り入れられるように整える事が出来た。


そこまで行けば後は降ればいいだけで下り側は緩やかだから迂回路も必要なさそうである。


整備が終わったところでいいタイミングにフラウが夕食だと呼びに来たので宿屋に戻り、夕食を食べその日はゆっくり休ませて貰え早めに床に入ったのだが部屋の中で何者かの襲撃を受け体力の回復はあまりはかられなかった。



翌日


もう大して強い魔物も居ないので、山越えルートを通りながら近くに見える野草採取やキノコなど食用可能な物の生息地を確認しながら登って行った。

山頂に到達するとそこから見渡せるのは右手には小さいながら山々が連なり山の稜線が砦のように囲っていながらその内側には広大な平原があり真ん中を通るように川が流れ、その川は左手奥にある広大な砂浜を持った湾に流れ込んで、見る者の心を奪う絶景が広がっていた。


「さてみんなどうする?どこに家建てるか希望はあるかい?俺はあの丘の麓にある川の側を予定しているんだ。」


俺がそう言うとみんな口々にいろいろ行ってきます。


宿屋は山を下りきった平地の辺りを希望し、農家は山裾の広大な平地の近く、マーサやゴルドは宿屋やギルドの近くで俺の近くがいいとなり、ギルドは肥沃な平地の邪魔にならずに海寄りの平地方面に構える事になった。


ギルドは素材の運搬に海路も検討してそうで、湾の左端岩場地帯に倉庫を持って、船を発着させて都合が良さそうな所を見越したようだ。これにより宿屋も若干海寄りに動き、陸海どちらで来ても同じくらいの位置に立てるようだ。


ゴルドとマーサは燃料の都合で山裾に近く、川も近くにあり宿屋よりは右に寄った位置に落ち着いた。

俺はそこより陸路入口側の川沿いで、農家の2人はそこよりさらに上流で川の左右で別れて開拓するそうだ。


これでも端から端まで歩いても30分程度のコンパクトな所だから離れていてもご近所さんお隣さんって感じで、騎士の人も平地の中央部でこの中では最南端に居を構え、入口側に1つと北西の平地部分の北端に1つ監視所を設けて交代で見回りするそうだ。


住む所はだいたい決まったが食料事情はこれからなので、みんなしばらくは食堂で取る事になっていて、離れすぎじゃないか?となったのだがここはすぐに移住者が来るだろうと立地のいい所を優先して抑えときたいそうだ。


ここはレホの村のように森を切り開いて広がる事がなさそうだから中心になり人が集まりそうな位置をキープするそうで、多少の移動は苦にならないそうだ。


魔物の襲撃も俺達、騎士、冒険者がいるのでみんな気にならないそうだ。

それで冒険者達の住まいは宿屋の従業員の練習台として当分宿泊するそうだ。料金は格安ではあるが自立させるために無料にはしないそうで、ジャックから依頼されたようだ。


さてある程度決まった事だし明日からは建築ラッシュかな?


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