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30南部探索準備

鼻炎がかれこれ3週間止まりません…筆がなかなか進まず…

テルトとアーネがやっと看護から解放された。

後はカイル様が連れてきた治癒師でなんとかなるらしい。

ということで2人を連れてゴルドとロレッタの工房に行って挨拶だけしておく事になった。


工房に着くといつも間にかRGって看板が付いていた。

物作りするところがRG…リアルグレード…いやいや普通にイニシャルくっつけただけだよな。うんそうだそうに違い無い。


「おっちゃんいるかい?2人を連れてきたよ〜」


「ケントかい!?ちょっと待って。今行く」


ロレッタがなぜか大慌てで出てきた。その後をゴルドもなぜか疲れた顔で現れた。

ナニやってたんだこの2人…


「こっちがテルトとこっちはアーネだよ。そんでこっちが鍛冶屋のゴルドとホルドアにいた武器屋のロレッタ」


「ほ〜テルトといいこっちの娘も不思議な娘じゃのう」

「そうだね。何か不思議な力を感じるね。服装通りのメイドでは無いねこっちの娘は」


う〜んさすがに鋭いところあるよな〜


「それで2人には何作る?」


「いや逆に2人には何作るのがいい?」


「メイドちゃんの戦闘方法は?」


「こちらになります。」


そう言うとアーネは両腕から糸を垂らしていた。


「操糸術と申して糸を自由自在に操るのが得意です。他は魔法が闇系統を少々」


「なかなか面白い能力だのう。それでその糸はどこまで出せるのだ?強度はいかほどじゃ?」


「それでしたら鉄のよりは強いですし私の魔力が続く限りだしつくせます」


「それをいっぱい出して!みんなの装備に使えるからお願い!」


「構いません。私の力で皆さんを守れるのなら」


「テルトの嬢ちゃんは魔法ばっかだよな?」


「そうよぉ〜今は魔法を放出するしか無いわねぇ〜」


「どうだロレッタ何か思いついたか?」


「思いの他良い糸を貰えて良いもの作れそうよ。でも私じゃ2人に合う武器が想像つかないや。防具は布で軽いのに鋼並みってのが出来そうだけどね。武器のベース任せて良い?」


「おう良いぞ。こっちも付与は任せるぞ。」


「どのくらいで出来るんだおっちゃん。それとせっかく作ってもらった自転車だが3人では乗れそうに無い何か良いアイデア無いか?その代わり自転車自由に販売して良いぞ。後は大八車の車高下げた荷運びようになんかできそうか?俺が知ってるのはリヤカーってのがこんな感じであるんだが?」


「急ぎか?」


「いや南部探索に出ようと思ってな。急いでるわけでは無いんだがある程度早い方が良いな」


「ふむ〜ロレッタ。嬢ちゃん達のは任せるぞ。俺はケントのを…「ちょっと待ってよ〜」」


「それじゃ〜意味無いよ。ケント達は私らの広告塔だよ。2人の力作を使いこなして初めてうちらの実力が広まるんだ。妥協の産物は渡せないよ」


「じゃ〜どうする気だ?」


「ちょっと待ってくれ」


そしてロレッタは紙を取り出し何やら書き始めた。

次々に仕上がる紙をゴルドに渡し、ゴルドが考え始めた。そこに何やらゴルドも見せかえし、数枚選び分け俺たちに説明してきた。


現状フル装備にするには時間が足りないし素材ももうワンランク上のを使いたいらしいので、限定する事になった。

武器は俺の分とアーネ用の量産品ながら鎖鎌がチョイスされた。

防具は俺が籠手、テルトが手甲、アーネがエプロンとなった。

不思議なチョイスだが詳しい事は出来てのお楽しみらしい。

これだけなら明日には出来るらしいから今日はまた徹夜してでも仕上げるのかもしれないな。


そんなわけでRGを後にして南部探索準備のために仮設のギルドに赴いた。

ここは素材買取センターが代理窓口になってギルド業務が始まっている。

隣にはちゃんとした建物を建造中でまだしばらくかかりそうだ。

他にも急ピッチで建造されている物が多くいつの間にか沢山の職人さんで溢れ帰っていた。


500人もいない村規模だったのに騎士団が来てから移住者が増え、1000人を超えて町規模になりつつあった。そこで住む家が圧倒的に足りず建設ラッシュ。それに合わせて酒屋や料理屋、宿屋などが増え、それらが増えた事により冒険者が集まるとの好循環がおきはじめていた。


まだケントが来てから二ヶ月も経っていないのにすでに別物の村へと変わりつつあった。

さらには南部に拠点を設ける話もある事から街道を南に作る話も始まっている。

そんな求人募集もギルドが行っているから非常に混んでいるのである。

だからスルピーノさんもなぜか受付をやっているので、仕方なく俺たちもその列に並ぶ事にした。


列に並び30分…ようやく俺たちの番が来た。今回は地形探査と魔物調査を受けていく事にした。

昨日やっと俺以外でダンジョンに複数同時に入れるようになり、その管理をカイル様が連れてきた魔導師が出来るようになり、シャロルとジャックが教官として同行する新人育成が始まったから俺は自由になれた。

ダンジョンがシュワルツ家管理になったのでかなりの収益が見込めるらしいから、それを見越した建設依頼が山のように出ているそうだ。


ギルドもその恩恵で仲介料もすごいが素材買取の恩恵がすごい事にになりそうで近々受付を増員するらしいから、探索系で長期いない方が良いかもと逆に言われてしまった。

そういう事なら次に村へと帰ってきた時には、浦島状態になっているのではないかと少し恐怖を感じている。


そんなわけで南部探査の依頼を受け取りに来た事をスルピーノに伝えた。

俺は今現在、唯一の探索許可者らしい。

みんなダンジョンが気になるようで潜るのに行列が出来ているそうだ。

コアが見つかってないから危険な面もあるが、ダンジョン産武器を購入して素材を集めて防具を新調するものが大半のようで、実入りの少ない探索系は嫌われるからギルド的には喜ばれるようである。いちよ〜ダンジョンコアらしき物が俺に取り込まれているのは内緒である。その代わりに別で魔玉を置いてコアの代わりをさせて維持しているのである。


話は戻って俺の受けた依頼は地形探査、生息調査、魔物の分布である。

これは今後開発村を出すための必要情報を収集するのが目的のようである。

期限は無く情報量に応じて報酬と危険手当が入るので戻るまでは収入が決まらないし、一攫千金を夢見るリスクが高い依頼とも言える。


「わざわざお前が行かなくても良いだろう?何かあるのか?」


「何か南が気になるんだよね」


「そうか…記憶が戻るきっかけがあればいいな。無理はするなよ」


そうだった記憶が無い設定だった。でも面倒にはならなそうだな。さっさと行かないとカイル様あたりに何か頼まれそうだし、準備だけは終わらせておこう。


こうして急ピッチで旅支度を整えるのであった。


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