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25蠱毒脱出(2)

ブクマいただきありがとうございます

暴走した魔力が大量に蜘蛛に流れ込み姿を光で消してしまってからしばらく変わらずしかし、次第に光が小さくなってきた。

光は円状だったものが縦に細長い楕円に変わって、自分の目の高さと同じくらいでとどまって光量が徐々に治まってきた。


光は段々と人形になり、次第に細部が強調され光が収まる頃には綺麗な女性がたたずんでいた。

まーこういうパターンの場合は普通裸なんだろうけどなぜかこの人は紺のロングスカートで、手を腹の前で重ねてお辞儀していた。


「ご主人様。何なりとお申し付けください」


着ている物の雰囲気的に想像はついていたけどこの言い方といいやっぱりメイドさんなんだ…


「ちょっと〜貴女はさっきの蜘蛛なの?」


「………」


「ちょっとぉ〜」


「まーまーテルトちょっと話させてよ」


「もーしらない」


テルトはメイドさんにシカトされて不貞腐れてしまった。

たぶんしょうがない事なんだろうな。いまだに鎖が繋がったままなんだもん。俺の言う事しか聞かないって事なんだろうな〜


はぁ〜面倒な事しか未来が見えないよ…

悩んでてもしょうがないか…早いところここを脱出しないといけないもんね。


「君はさっきの蜘蛛で間違い無いの?」

「左様ですご主人様」

「君はここで何してたの?」

「マスターからの指令をこなしていました」

「マスターって」

「ご主人様が従えております」

「それってさっきの光っていた玉?それとこの鎖?」

「左様です。ご主人様」


会話が続かない…この人聞いた事だけしか答えないね…質問を変えよう。


「君の名は?」


「………」


…結果地道に一問一答するしかなかった…

彼女…アーネ…厳密に言うと名前を持っていなかった。その場でつける事になりテルトと相談してつけさせてもらった。

アーネはこのダンジョンを生き残り拘束され雑用係として使役されていた。主な仕事は繁殖の管理とダンジョン警備でダンジョンの核により鎖で拘束され、意識を支配されて操られていたようだ。

その状態で核を俺が取り込んでしまった事により支配権がそのままに俺が支配者として再登録されてしまったようだ。

姿の変わったのは支配者に都合のいい形態に変換させられたようで、だからと言って黒髪をアップにして正統派メイド衣装ってどうなんだろうね。

しかも包み隠されているとはいえかなり自己主張している胸であったりくびれ具合といいかなりスタイルは良さそうだ。

こんな美人さんにご主人様とか言われたら俺の理性が持つのかね?

そんな不純なことを考えていると…


ゾクっ


何やら横から凄いプレッシャーが…


「けんとぉ〜何考えてたのかなぁ〜」


どうやら下手な事考える前に俺の命が危険にさらされそうだ…

真面目に脱出方法聞き出さないと…


「アーネここから外に出る方法は?」


「それでしたらご主人様が転送陣を作成していただくか、支配者権限を使って階段を作る事も可能です。もしくはご主人様の魔力をお借りできれば私が魔法陣を描き地上程度なら移動も可能と考えます」


「転送陣なんて何書いたらいいんだか…現実的なのはどれかな?彼女たちも全員連れ帰らないといけないし…」


「ケントぉ〜来た時の魔法陣覚えてる?」


あぁ〜そういえば地面に消えてってたからあれが転送陣なんだ…あれ覚えてないなぁ〜


『魔導の書庫に記録済みです』


!?なんですと!!


メガネが会話に参加してきてアドバイスしてきた。急いでタブレットを取り出しメガネに操作権を与えて魔法陣を2人に見せてみた。


「これじゃ〜小さいわねぇ〜」


「ここを変えると対応人数が可能になります」


「へぇ〜そうなんだぁ〜万能なのねぇ〜ケントぉ〜この文字なぞるように魔力を流してみてぇ〜」


「これすぐ発動しちゃうのか?それ次第でみんなを近くに集めておかないと〜」


「ご主人様それではわたくしが集めてまいりますので魔法陣の作成を始めてくださいませ。少々大型の陣なので時間が掛かると思います。それとテルト様は魔力操作が長けているのでしょう。ご主人様の魔力を陣に流し込むのをお任せしてもよろしいでしょうか?わたくしがやるよりその方が精度が高いと思われます」


「貴女は急にどうしたの?饒舌になって〜そんな事よりそっちは任せるわよぉ〜」


「かしこまりましたテルト様」


「おぉ〜いそれで俺はどうしたらいいんだ?」


「まってぇ〜今行くぅ〜。たぶれっとかしてね。」


アーネは捕まっていた女性達20人程を近くに集めるために、まだ意識がない人を運んでいた。そしてテルトはタブレットを受け取り、俺の手をとり外から俺の中にあるダンジョン核に働きかけ魔力を動かし、魔法陣の形に魔力を流し始めた。

結局俺はテルトに手を握られてるだけで、魔力がどんどん放出されていくだけだった。


テルトの操作により直径5m程の円が出来上がり次第に中へ文字が刻まれつつあり順調に作業は進んでいる様だった俺は相変わらず手を握られているだけ…良いのかこれで…


歩ける人は自分の足で円の中に入り、後は地道にアーネが5人ほど運んできたのだが、少々精神的にもダメージを受けていそうな子は放心していてボーッと座って天井を見ているだけだった。

全員が円にたどり着いた頃には、最後に円の中心部分が文字を刻まれ始めていた。

魔法陣が完成するとテルトは何か呟き文字が眩い輝きを放ち、一瞬で視界を奪われて、視力が回復するとそこは森の中についていた。


ここはどこだ?マップ確認。


あれ?ここは最初にあった魔法陣のところか…そうなるとレホの村から20分くらいのところか?

でもこの子達連れて森を歩くなら万が一があった時に守りきれないな…こうなると村まで誰かを呼んできてもらうしかないな…


そうなると俺かテルトどっちかがいかないといけないよな…でもこれだけの女の子のケアに必要な物の手配なんか俺にはわからないし…テルトに頼るか?


「テルトすまんが頼みがある。この人数連れて森を抜けるには少し心許ないんだ。しかも出来たら彼女達のケアに必要なものを手配をして貰いたい。

俺には何が必要かわからないからこの金持って村の人を呼んできてくれないかな?」


「ケントの頼みならいいよぉ〜任せてねぇ〜」


テルトはそう言うと颯爽と去っていった。


「アーネすまんが警護頼むよそれと具合悪そうな人介抱してやってね」


「かしこまりましたご主人様」


「みんな〜ここから20分程のところに小さい村があるけど今受け入れてもらえるように手配して、森を抜け るのに護衛を呼んでくるように頼んだから来るまで少し休憩していて欲しい。

でも魔物は出るかもしれないから元気がある人は周りを警戒していて欲しい。」


「「「はい」」」


こうして助けた女性達を護衛が来るまで森の中で止まるのだった。

主人公が人外の道に進んでしまいそうです

新キャラは蜘蛛の女の子になりました。

予想外に蜘蛛が好きな自分がいたのにはびっくりな作者です


こんな予定ではなかったのですが…

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