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クラスメイトの美少女と無人島に流された件  作者: 桜井正宗
第三部:ハーレム生活Ⅰ
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銃声? 爆発音? 深夜の緊急事態...

 深夜になって、もっと寒くなってきた。

 俺は、薪を焚火の中に放り込んで火を絶やさないよう、作業を繰り返していた。北上は俺の股の中で眠っている。


 なんて可愛い寝顔だ。


 ついつい頬を摘まんだり、押したくなるのだが――止めておいた。


 ちょっと前まで部屋でぬくぬくしていたのになぁ……。


 しかも、天音も北上も甘えてくるし、毎日が最高だ。


 いや、けど今も同じようなものか。


 安心しきって俺に身を預ける北上を愛でながら、髪に触れていると……。



『――――ドォン……』



 なにか爆発音のようなものが遠くで聞こえた。

 ん……気のせいじゃないな。


 しかも爆発は断続的に起きていた。



『ドォン……。ドォン……!』



 な、なんだ。まるでドンパチみたいじゃないか。


 さすがの北上も異常を察知して目を開けた。



「……なんです?」

「さあ、分からん。ただのラップ音ではなさそうだけど」


「まるで銃声です。もしかして、どこかで戦闘が?」

「まさか。この島には俺たちとマーカス以外には……もしや、いるのか」

「みんなを起こしましょう」


 俺は天音を起こした。


「おい、起きろ。天音」

「そ、そこは……だめだよぅ、早坂くん」


 なんの夢を見ているんだ!?

 心なしか顔が赤いような。

 ちょ……天音って、そういう夢を見るのか!


「今すぐ起きてくれ」


 ゆさゆさと体を揺らしても、天音は起きない。


「……早坂くん、激し……」

「ちょぉ!? なにが、なにが激しいんだァ!?」


 これ以上は危険と判断した俺は、軽く叩いて天音を起こした。すると、今度は目を開けてくれた。


「……むにゃぁ。あれぇ、早坂くんどうしたの?」

「どうしたのじゃないよ。天音、どんな夢を見ていたんだ」


「え……夢? 夢だったのー!!!」


 そんなに残念そうにするだなんて……俺と何をしていたんだか。


「それより、大伊さんに琴吹、草埜も起きてるぞ」

「はっ、本当だ。どうしたの? まだ外真っ暗じゃん」


「異音が聞こえたんだよ。もしかしたら、どこかで戦いが起きているのかも」

「うそ……」


「みんな、そういうわけだから装備を整えてくれ」



 北上が最低限整えてくれた防弾ベストを装着していく。

 さて、あとは武器だけど……。


 ナイフ、鉄バット、バッテリー式の改造釘打ち機(ネイルガン)、熊撃退スプレー、スタンガンなど……合法的なものばかり。



「今回、銃はないですが、バッテリー式の改造釘打ち機(ネイルガン)がありますから、多少は心強いです」


 合法ギリギリの改造ネイルガン。

 バッテリーで動作してくれるし、釘を発射すれば20メートル先まで届くようだ。威力も実証済みだとか。


 明らかに違法っぽいのだが……なんとか工具としての体裁は保っているようだ。本当かねえ。


 銃よりは負けるかもしれんが、ないよりはマシな武器だ。



「ネイルガンは人数分ある。みんな使い方は大丈夫か?」

「大丈夫ですよ。一ヶ月の間でみんな多少訓練を積んでいますから」


 そう、一ヶ月の間、なにもしなかったわけではない。また無人島に行くことも想定して、俺たちは訓練を繰り返していた。

 それか本当に役立つ日が来るとはな。


 洞窟に留まるのは危険だ。


「俺と北上さんで様子を見にってくる。みんなは洞窟の奥へ避難してくれ」

「で、でも……!」


 大伊が止めてくるが、俺はどうしても気になった。


「敵がどんなヤツで何人いるか見極めたい。もしなにかあったら電話するからさ」

「分かった。でも、無茶はしないでね」

「ああ、大伊さんもね」


 俺と北上は、洞窟を出た。

 爆発音のあった海側へ向かう。


 ナイトビジョンを装着し、先へ進んでいく。


 明かりを使うと向こうにバレる可能性があるからな。



「啓くん、あくまで敵の人数を知る為です。不要な戦闘は避けること」

「もちろんだ。無駄に戦っても消耗するだけだからな」


 暗い森を二人で突き進む。

 すると、海側でフラッシュが何度も続いていた。

 これは爆発というか、撃ち合いじゃないか――!


 人数は分からないが、機銃掃射が行われていた。


 まてまて、ガチのドンパチじゃないか!!


「これは……ミニ軽機関銃ですよ。あんなものを持ち込んで撃ち合っているだなんて……まるで戦争です」


 嘘だろ……そんなガチの武器を使っているとか、この暗闇にいるのは軍隊か? それとも民間の軍事会社とか……。


 勘弁してくれ!


「どうするよ、北上さん」

「プロとすれば、向こうもナイトビジョンを使用しているでしょうし、こちらの位置がバレるかも」


 くっ、ここまでか。

 でもせめて人数だけでも……!


 俺は少しずつ顔を出していく。すると……マジか!!

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