表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

74/288

異世界87日目 6月26日(水) ②ドジっ子サラちゃん

 

「ご飯美味しい~! カズヤ先生ご飯作るのも上手~!」


「……いつも美味しいご飯作ってくれる」


「おかわり~!」


「私も~!」


 アメリア一人の時とは全く違う。賑やかで楽しい昼食タイムだ。そしてルーミィ、貴女は自分でやりなさい。どうして園児達に便乗しているんでしょうか?



「……よし。サラちゃんこれはお便り帳と言ってお家に帰ったらお父様とお母様に見せてね」


「はあ~い!」


 保育時間も近くなってきたのでサラのお便り帳に今日の出来事を記載しておいた。すでに口頭ではお話してあるが、ルーミィ特製の保育用品説明書も添えてある。


 尚、アメリアとソフィには朝一番で全力投球してあるので問題無い……筈だ。


「みんな~気を付けてね~」


 ルーミィが園児達を手を振って見送り、アメリア、ソフィがゲートに入り帰宅して行く中、サラが何かを思い出したかのよう振り返って来た。


「あ、そうだ! お父さまから渡してって言われてたの忘れてた! カズヤ先生~!」


 あ、走らなくていいから! 荷物も持ってるしそなんな状態じゃ絶対こけるから!


「はい、どうぞ――」


 俺の一歩手前で見えない何かにつまずいたのだろう、そのままダイブする形で突っ込んで来た。


 なんとかキャッチするものの、勢いがあったのでそのまま後ろに倒れてしまった。この子、マジで危ない。


「ってて……サラちゃん大丈夫!?」


「うん! 痛く無かったよ! カズヤ先生、ありがとう~、はいどうぞ!」


 俺の上に乗ったまま袋を渡してくれる。どうやら十万Gのようだ。流石、世界記憶様、全てお見通しのようだ。


「和也先生? 早く起き上がって下さい」


 ルーミィの怒気を感じる。よく見ればサラを抱きしめるような姿勢になっている。密着状態だ。


「よ、よいっしょっと! サラちゃん気を付けてね。走ると危ないし急がなくてもいいからね」


「は~い! じゃあね~」


 サラはかなりのドジっ子であるがアメリアと同じくムードメーカーのような存在だ。あの子一人で保育園が更に明るくなったな。


 しかし、救急箱の充実を図らねば。もはや専用にしてもいいかも知れない。サラはお世話になる事が多くなりそうだ……。




 夕食も食べ、お風呂に入りさっぱりして恒例の神ポイントチェックだ。さて、今日はサラが入園したのでポイントの変動がある筈だ。早速確認してみよう。



 ――神ポイント――


 ・前日までのポイント 2370ポイント


 ・日常保育3人 6ポイント

 ・園児入園 500ポイント

 ・神力使用 

  内訳:服一式 -100ポイント

  レインコート -30ポイント

  麦わら帽子 -10ポイント


 ・現在のポイント 2736ポイント



 よし、増えてる増えてる。神ポイントを増やすための手段としては神力を使用する場合としない場合の二つだ。


 神力を使用すれば初回ボーナスを狙いやすく手間もかからない反面、コストがかかり、得られるポイントは少なくなってしまう。


 神力を使用しないのであればサマーフェスや保育参観などの行事に取り込む必要がある。これはコストがかからない反面、手間がかかる。


 初回ボーナスは一度切りのものだ。とは言うもののまだまだデータが足りない。コストと手間、両方試しながらどれ程の差が出るか検証してみよう。


「どほ? 神フォイントのふぁまりふあい?」


 アイスを幸せそうな顔して食べている。でも食べながら喋るのはお行儀が悪いですよ? 何より何を言ってるのか分からないし。


「ルーミィ、それ、三個めですよね?」


「ち、ちがうもん!」


 ほう、嘘を申しますか、この女神様は。すでに二個食べている姿を俺は目撃しているんですよ。この目でしっかりとね!


「四個目だもん!」


 あ……そうですか。それ、お腹壊しますよ……。


「これからアイスは一日一個にして下さい。さもなければ今後は一切食べさせません」


 スプーンが床に落ち、金属音が鳴り響き、幾度か音を立てて鳴り止んだ時にはルーミィの表情は絶望にさいなまれていた。まるでこの世の終わりに直面したかのような形相だ。


 そんな顔しなくても……どこまで食いしん坊なんだ……。


「そ、そんなの……酷いよ! どうして、どうして!?」


「冷たいもの取り過ぎはお腹を壊します。一日一個です。これはルールにしますからね。守って下さい」


 床に崩れ落ち、そのまま頭まで付けてしまった。貴女は女神様であり、先生なんですよ? 園児達の前でそんなこと絶対にしないで下さいね……どちらが園児か分からなくなりますから。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宜しければポチりとお願いします!小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ