妖々戦国時代

前回作品　火焔と同時に作ったお話です。全く別世界なのでそちらを読まなくても大丈夫です。


現代東京。
他人と比べると遥かに運動能力の高い亜助。

ある日地震により祖父と祖母を亡くした。
現場で亜助に声をかけたのは警察でも救急隊でもなく人間の領域を超えている異様なオーラを放つ男だった。家族を失った亜助は男の指示通り車へ乗った。その日から人には見えない妖怪が亜助には見えるようになる。
男の正体は分からないが亜助は何故か懐かしい気持ちになった。

連れて行かれた先は妖怪討伐専門の組織だった。

一般の人々には知らされていないが、妖怪は存在し、国は混乱を起こさないようその事実を国民には隠していた。
それらの事件や事故を解決していくのがこの組織の仕事である。亜助が特別だと思っていた身体能力は組織の中では足元にも及ばないほどの小さな能力でしかなかった。

始めて会った気のしない仲間。
世の中の全ては輪廻転生や何かしらの縁で繋がっていることを知っていく。そしてその全ての世界に絶対の平和はないことへ絶望する。亜助の今生きている世界は妖怪の蠢く世界。神様と共に生きた記憶は亜助には残っていない。大切な人の為に能力を伸ばして敵と立ち向かっていく。
化け物のような妖魔だけではないと知った亜助は何が正義なのかわからなくなっていく。
魂で繋がっている仲間とどう乗り越えていくのか。