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台本、セリフ、声劇台本 まとめ  作者: 紫蛇ノア
声劇台本
1/13

桜舞い落ちるころ(男2 女1 推奨)

★風に花びらが舞うその丘で貴女はどこか遠くを見て言った。


☆「以前、読み(ふけ)った書物にフランス語でこう書かれていました。

 桜の花言葉は『Ne m'oubliez pas(忘れないで)』だと。だけれど、私にはそんな烏滸(おこ)がましいことは言えません」


*紅色の振袖、桃色の美しい髪、薄紅色の(つや)やかな口紅にほんのりと塗られた頬紅。貴女の美しさは、いつまで経っても色褪せない。

★あの春の月夜に出会った我らは、ここで終わりを告げられるだなんて誰が思っただろう。


*「さくら姫、そう言っていつも貴女は自分を卑下(ひげ)してしまう。悪い癖です」

★「そうです、さくら姫。貴女は出会ったときもそうして泣いていた」

*「これ以上、僕らに手を伸ばさせないでください」

★「これ以上、離れがたい存在にならないでください」


☆「この国で、桜の花言葉は『純潔、精神美』。私は名付けられたときから、そうなることを定められていたのかもしれません」


*「………っ」

★「さくら姫に、神のご加護こそあれ」


☆「……さようなら、愛しき人たち。私は、坂を下ります。」


★その美しさゆえに、神に見初(みそ)められしさくら姫は。

*夜が明けてしまえば、もはや手の届かぬ場所へ。

★我らの心など塵芥(ちりあくた)

*ただ『淡泊』に道を違える。


☆「………ほんとうは」

★「嗚咽を堪えたその喉より」

*「手が出そうになるほど貴女を愛していた」


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