邂逅編……魂の欠片とコウの死、ハバネロジュースはヤバいっす!
こんばんわ、楽しんでいただけましたら幸せます。
お空は青い! ブルーハワイよりも真っ青で師走の高利貸し的借金取りから追われている妖怪アカナメの顔色よりも真っ青だ。
そんな真っ青なお空の下、名実ともに機械帝国の辺境地方基地が一つ制圧された。
ただ、称賛する者もいなければ殺戮を咎める者もいない、お腹をグーグーと鳴らして飢えを訴える妖怪や神は山ほどいるが。
激しかった戦闘の後、破壊されて撒き散らかされていた瓦礫などは綺麗好きなあんぱん兵達によって懇切な仕事ぶりによって掃除、現在進行で破壊された基地の復旧作業が進んでいた。
無論、機械帝国の支配下ではなく『ご主人様連合』の前線基地としての復旧である。
復旧工事中の前線基地……司令官室にて。
「さぁ、優しくて美人なあたしからのスペシャルプレゼントある、どちらかを選ばせてあげるあるよ……どっちのジュースが飲みたいあるか?」
心の表情をしっかり隠し通すしたのっぺり笑顔の奴隷少女A。
美しすぎる笑顔の裏には欲求不満的フラストレーション風味ガチンコ嗜好的欲求と蜜月アッハンウッフン風味の結婚的願望がバンバンと張り付いている!
その両手に持たてた紙コップ。
やばいですなぁーっ! と吠えあげたくなるほど、この世の物とは思えない濃厚な、そうマンダムーっ! 言って三回は三途の川にたどり着けそうな香りとヤバそうな湯気がもうもうとあがる。
これ飲んだら即効即死で死んじゃうオーラがバンバンしているぞーっ!
「いやぁぁぁーっ! 怖いですーっ! 目茶苦茶怖すぎますーっ! どっちもNGすぎて飲みたくないです」
「あいやーっ! このご主人様の生まれ変わりはとっても贅沢な奴あるね! あたしが大人しくしているうちに愛情たっぷりの手造りジュースを飲むか、あたしと結婚して子供を作るかはっきりしやがれあるーっ! ちなみに右は京都名産激辛栄養のハバネロ果汁100%ジュース、そして、左のジュースは……ムフフ」
「そのムフフの言葉がヤバすぎますよーっ!」
コウのほっそりとした太ももに垂らされる真っ赤なジュース……ってうひゃゃゃーっ、痛い痛い傷口にしみるぅぅぅぅ!
尋常ではない汗を全身の汗腺から吹き出しのた打ち回るコウにハチミツ色の瞳をキラキラさせながら何かを期待するように奴隷少女Aは眺めている。
「気分はどうあるか?」
「痛い痛いいたぁぁぁぁぁーい! 傷口にハバネロジュースをかけるなんて馬鹿かぁぁぁーっ!」
「ムフフ……あたしが欲しいからってそんなに甘酸っぱい嬌声をあげなくてもよいあるよ」
「どこが嬌声やねん! このドSがぁぁぁーっ!」
「あいやーっ!その一字一句間違いない責めセリフを吐いた分体は5人目ある……間違いなく貴方はご主人様の欠片あるね」
注意深く傷口に垂らしていたハバネロジュースのカップを投げ捨てると半端叫びあげているコウの咽元に銅の剣を押し付ける。
距離をとることもできないコウに薄ら笑いを浮かべて視線を向ける奴隷少女Aの手元が静かに動く。
「大丈夫ある……痛いのは一瞬だけあるよ」
……ザクリ。
刃は赤く染まる。
動かなくなった死体を前に奴隷少女Aは笑っていた……それは狂っている様な無邪気な笑いだった。
いかがでしたか?
奴隷少女Aの奇行と5人目の意味とは!?
コウ君の運命はいったい!?
次回に続くのですーっ!
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