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綿毛のように遠くまで  作者: かけらあつめ


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7/13

悪いおとな


周りが私のことをどう思っているのか怖くなったのはこの時からだと思う。


その日は授業参観日だった。


この時離婚間際だったかな。

お父さんにもお母さんにもあることは伝えていなかった。

家にほとんどいないお母さんには伝える手段が当時なかったし、お父さんなんて子供に興味なかったから。

それにこんなのがお父さんだなんて周りに知られたくなかったのもある。


周りはお父さんやお母さんが来ていたけれど私はひとり。

寂しかったけれど仕方がない。

でも、やっぱり周りが羨ましかった。



授業が終わって人気が少なくなった頃、廊下を歩いているときに声をかけられた。


知り合いのお母さんだ。


なんで話しかけられたかは覚えていないけれど、これだけは覚えている。


すっごくにっこりと笑ってお母さんのこと悪く言ったんだ。


すごくむかついた。

なんでお母さんを悪くいうんだって。

言葉にならない怒りだった。


そんなことはしませんよって笑顔で返していた。


そしたらそうよね、ごめんね。って言われたっけな。

それと何か言われたはず。


そこから初めて人が怖くなった。

お母さんが言われたように私ももしかしたら悪口を言われているかもしれない。この知り合いのお母さんみたいに笑顔で話してても裏ではよく思っていないかもしれないって。


大人の悪意ってほんとに怖い。

今はその人に聞いてみたいよ。

どうしてあの時、私にあんなことを言ったのか。





悪意をぶつけてくるなんて大人気ない。と今では思う。

当時は怖かった。

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