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綿毛のように遠くまで  作者: かけらあつめ


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13/13

容量


あの時のことはまだ心に残っていることがある。

重なる部分もあるけど、何回も出てくるってことは消化できていない証拠。




心が疲れているだなんて言われてもわかんないし、その時の自分が普通じゃないってことは気づかなかった。



新しい仕事、新しい職場、新しい人間関係。

初めての社会人。

入りたくて入った会社で働けることを楽しみにしていた。


でも、環境がそうはさせてくれなかったしなんせ初めてだからその環境が当たり前だと思っていた。


そして、おかしいかな?って自分の状態に少し違和感を感じたけれど大丈夫って、とりあえず2年は働こうって自分に言い聞かせて。


自分を守るため、悪意には悪意で返すようになって、でも本当はこんなこと言いたくなくて。


行動と心のバランスが保てなくて、周りにいる全ての人が敵だった。




上の人との面談があって辞めたいことも伝えたけれど、人手不足だからこんな私でも会社は辞めてほしくないらしく、とりあえず異動することに。


新しいところになるからって少し安心したけれど、そこでの上司がだめだった。


その人が原因で何人も辞めているって噂の人。

内部告発があったにも関わらず、上の揉み消しで無かったことに。


例に漏れず、私も最後はその人がきっかけでやめた。




人の悪意ってさ、まるで水に黒をおとすようにじわじわ広がっていくみたい。

あたかもそれが初めからその通りであったかのように。

誰も違和感を抱くことなく、言われるのが当たり前、できないあいつが悪いって。

伝染していく。


黒だからさ、色を混ぜても混ぜても初めの色には戻れないんだ。

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