表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/24

10.~愛オン通信倶楽部~

従業員用の味気ないコンクリートの通路を歩いていると浩平は携帯を取り出した。


「今から皆が立てこもってる部屋まで行くけど、全部のフロアが安全って訳でもないんだ。皆のところに着くまで静かにしてろよ?」


どうやら建物の中に入ったからといって、安全な場所だとは限らないようだ。


「ああ、わかってるよ。あいつらもわんさか居てるんだろ?映画の脇役みたいな事しねえよ」


俺が理解している旨を伝えると


「そゆこと、中にも結構奴らがいるんだ。従業員用の通過と客用のフロアの出入り口はバリケードで何とかしてるだけで、あいつらに気付かれると保たないかもしれないし…まぁ、向こうに着いてからも客用のフロアとは店舗内のシャッターで隔ててるだけだから安心とも言えないしな」


少し罰が悪そうな感じだ。

どうやら何処かの店舗内で集まっているみたいだ。

モール内で籠城しているものの、まだまだ予断は許さないようだ。

それにしても暑いな、空調は止めてあるのか?


「ちょっと暑いな」


そう言うと携帯を触りながら何日も前から節電していると言っていた。


避難場所まで数箇所だけ中からモール内が見えてしまう場所があったが態勢を低くして静かに通路内を移動していく事でことなきを得た。そこからそのまま一本道だった。店員用の通路で挟み撃ちに合うとヤバい、なるべくならこういう場所は使いたくない。

思考しながら歩いていると男が2人立っているのが見える。


先を歩いていた浩平が男達に歩み寄り話をし出した。チラチラと俺の方を見ながら話している。話は付いたようだ。浩平が俺の方に戻ってくる。


店舗の中でここのまとめ役をしている人物に会えることになったようなので面通しをするらしい。どうにもこういうのは苦手だ。

浩平が先に行き店員用の入り口を開いて中に入る、俺もそれに続き入ると中の人間の視線が一斉にこちらに向くのが分かった。

周りを見ていると俺たちの方と別の方向をチラチラと視線が移動しているのがわかる。

その視線の先を見てみるとこちらへ歩いて来る人物の姿を捉えることが出来た。


「やぁ、君が沢渡くんが言っていた子か。宜しく俺は瀬戸内だ」


瀬戸内と名乗る男は手を出し握手を求めてきた。こういう馴れ合いみたいなのも暑苦しい感じもあまり好きではない。がとりあえず浩平の手前仕方ないので握手し返す。


「着いて早々なんだが、一応ここではルールみたいなものがあるんだ。皆が好き勝手してあいつらと接触する機会が増えるとやはり困るからね。協力して事にあたるんだ、何処に誰が居るのか今誰が居ないのか、何て事も把握して行動しないと行けない。だから定時連絡は欠かさないようにしよう」


そういって連絡先を渡してきた。

携帯の連絡先を登録してメールしておいた。


「お、きたきた、小此木くんの連絡先も皆に言っておくからまた各々連絡を取れば良いよ。あと定時連絡はlaneのグループで連絡しておくよ」


そういって奥に歩いていってしまった。


今までより色々と制限が増えそうだ。

行動などが制限されたりするのも嫌だが友人達の立場もあるので従っておくべきなんだろうな。


laneに通知があった。


(ラブ)オン通信ー


今、沢渡くんの仲間が合流しました。


小此木すぐるくんと言います。


後で食料班に行ってもらおうと思うので皆さんとりあえず各々で連絡を取り合うようお願いします。瀬戸内より



なんだよ、ラブオン通信って…。

口元がにやけてしまった。

どうやら仲間が増えると皆に連絡をしているようだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ