月はいつも僕らの側に.後日譚
としき「まさかお前らに先を越されるとはなぁ…」
ゆきな〔早くプロポーズしなよーとしきー〕
「匂わせてはいるんだけどなー…」
たくみ〈はっきり伝えないからだろ〉
「そんなことはわかってんだよ…」
〔まぁ、みうも鈍すぎるところはあるからね〕
〈可愛いよなーそういうとこ〉
〔うん!〕
「お前ら…他人事だと思って…」
みう『おまたせしました!ごめんなさいー』
今日は何度目かの
いつものメンバーで食事をする日だった
たくとゆきなが結婚することになったから、
招待状を受け取りにきたんだけどー…
〔みう、お疲れ!〕
〈走ってきたの?〉
『うん!みんなに早く会いたかったの!』
「言ってくれたら迎えに行ったのに…なんで連絡しないんだよ」
『いいのいいの!すぐ近くだし!
それより、遅れちゃってごめんなさい!』
〔いいんだよー仕事なんだもん〕
『わっ!もしかしてご飯も待たせちゃってた!?』
〈大丈夫だよ 俺たち大人だからさ?
ゆきはグーグー腹鳴らしてたけど〉
〔ちょっとぉ!!やめてよね!〕
『ふふ 仲良しさぁん』
〔そうだ!みう、こーれ♪〕
『わぁ…招待状だぁ…素敵…おめでとう!2人とも』
〔それ、いいでしょー!自分でデザインしたの〕
『えー!すごぉい!!わたしの時もゆきちゃんに
お願いしたぁい!ね?としくん!』
「へ!?」
〈おっと…〉
〔任せといて!2人のイメージに合うもの作ってあげるから!〕
『うれしいー!ゆきちゃんありがと…あれ、どうしたの?』
「…いや…」
『ん?』
「結婚してくれんの?」
『え?…わっ!!わたし今、なんか言った!?』
〔ねぇ、写真撮っといた〕
〈さすがーゆき、あとで送れよ〉
真っ赤な顔のみうと
真っ赤な顔して手で口を抑えてる俺の写真が
グループRileで送られてきた
「おまえ!こらっ!?」
『ゆ、ゆきちゃん!?』
〔かーわいいー〕
〈なぁ、俺たちお邪魔なんじゃねーの〉
『え!?』/「は!?」
〔ほんとだ…気が利かなくてごめん!さ!帰ろっか〕
『だめぇ!』/「帰るな!」
〈…だって、なぁ?〉
〔あんまりいじめたらみうが泣いちゃうよ〕
〈あーさすがに泣かすわけにはいかないか〉
『もう!2人ともー!』
「はぁ…ったくよー」
食事が済んで、食後のコーヒーを飲みながら
話が尽きない女子たちを
微笑ましく見てる俺たち
「楽しそうだなー二人とも」
〈ほんとだなーチャットでもずっと話してたもんな〉
「そうそう 俺たちが抜けたりしても、帰ってきたらまだいた!?ってのが多かったよなー」
〈あの二人の会話癒されるんだよな〉
「わかるわー あっ、そういやぁさ、なんでずっとゆきなに近づかなかったの」
〈んー…大事にしたかったから、かな〉
「あー…逆に、ってとこか」
〈あんときゃ、俺も一応既婚者だったからな〉
「ま、いろいろあるよなー」
〈ちゃんと清算してから向き合いたかったわけよ〉
「うん」
〈ちょっと待たせすぎたみたいだけど、な〉
「俺思うんだよ」
〈ん?〉
「人生ってさ、遠回りしても必ず一緒になれる人に
出会えるんだなーって 俺にとってはみうだし、
たくにとってはゆきなでさ」
〈そうだなー〉
〔それで?2人はいつ結婚するって?〕
「は!?」
『ゆきちゃんってば…!!』
〈こらこら!俺たちがいたら話せないだろ
そろそろ帰ろうぜ ほんとに〉
『たくみさーん…』
〈みうちゃん、ちゃんと聞いてあげて な?〉
『…はい』
〈いい子だ じゃあな とし、これ俺たちの分
ゆき、行くぞー〉
「おう、サンキュー」
〔みう、としき また連絡するね♪〕
「おう、またなー」
『気をつけてねー!』
2人は手を繋いで帰っていった
「飲み物、なんか頼む?」
『あ、ううん まだ飲み終わってなくて…』
「ん、そか」
『としくん』
「ん?」
『ごめんね わたしがゆきちゃんにあんなこと頼んだから…』
「なんで謝るんだよ」
『わたしからは言っちゃいけなかったのに』
「は?」
『…』
「みう」
『え?』
「何考えてる?」
『わたし…自分の勝手で離婚して、としくんを選んだけど…結婚とか、そういうのって
わたしから言うべきじゃないなって思ってて』
「だからなんで?」
『え?』
「何を気にしてるのか知らねーけどさ
俺、うれしかったんだけど?」
『としくん…』
「つかさ、俺、散々プロポーズしてんだぞ?」
『え!?』
「映画も観せたし、みうの味噌汁毎日飲みてぇとかさ ちょこちょこ言ってたんだけど?」
『え?あれってプロポーズしてくれてたの!?』
「…だよなぁ…そういうとこも可愛いけどさ」
『としくん…』
「結婚して」
『はい…うれしい…!』
「やっと伝わった…あのなぁ?みう」
『ん?』
「俺さ、これからもみうのそばで
楽しい時も、つらいことがあった時も一緒に気持ちを共有していたいんだよ」
『うん…わたしも…ずっと一緒にいたいよ』
「だからさ もうそろそろ一緒に住んでくれないか?」
『…うん』
「ほんとか!?」
『うんっ!ありがとう、としくん!』
「こっちこそ!ありがとう
今日はとりあえず俺んちに連れて帰るけど、
これからゆっくり決めような」
『うん!』
【たくみpoint of view】
〔今頃うまくいってるかなー〕
〈そりゃうまくいくだろ
あの二人は離れられないんだよ〉
〔なんで?〕
〈何でも 俺たちも、だろ?〉
〔うん!…あーそれが言いたかったのね?〕
〈バレた?〉
〔そういうとこ好きよ〕
〈そういうとこだけ?〉
〔ううん、全部好き!あ、寝起き悪いところはあんまりー〕
〈お前なぁー…ま、いいけど
それよりさ、今更だけど
式、ほんとにあの規模で良かったのか?もう少し大々的にとか…〉
〔気にしすぎ!そもそも、式だって挙げなくてもいいの 式に呼べるような友達だってそんなにいないし あの2人が来てくれるだけでいいの〕
〈そか…ゆきは初めてなんだしって思ったんだけど〉
〔たくと一緒にいられたらそれで幸せよ〕
〈ま、挙げたくなったらまたすればいっか〉
〔結婚式?〕
〈そう 5回くらいやるか?〉
〔なんでよ!〕
笑い転げてる…本気なんだけど
俺がバツイチだからって、気にしてるんだと思った
親や親戚も呼ばないで2人だけの結婚式がいい、
なんていうからさ
でも、やっぱりみうたち呼びたい!!って
そりゃ、そうだよな
あの二人は俺たちにとって特別だから
式だけ挙げて披露宴はなし
その代わり海沿いの綺麗なチャペルを二人で探した
ウェディングドレス、めちゃくちゃ綺麗なんだよな
【たくみとゆきな結婚式当日 としきpoint of view】
『素敵…!』
「おー…」
式、いいなー 俺たちも考えないとな
やっと一緒に住めるようになったところだけど
早くみうのドレス姿が見たくなった
〔みーう!〕
『わっ!!ゆきちゃん!ありがとぉ…!』
ブーケを渡されたみうは泣きながらも
俺の方に笑顔で振り向いて
『としくん…似合う?』
「うん、可愛いよ」
『ふふ ありがとう!』
「次は俺たちの式に来てくれよ」
〈おう!楽しみにしてるからな〉
〔みうたちの招待状作っておかないとね♪〕
『ありがとぉ!うれしいっ!』
〈着替え持ってきてる?持ってきてたら着替えて飯行かね?〉
「持ってきてるよ」
〔じゃあ、みう あっち行こ 控室〕
『はぁい!』
〈先使われたわ〉
「ま、レディファーストだな」
〈おう〉
「ここ、いいなぁ」
〈だろー?お前たちもここにするか?もしあれだったら紹介するけど〉
「みうさえよけりゃーなー」
〈そりゃそうだ 式は女性のもんだからな〉
「うんうん」
〔おまたせー!〕
〈おう!じゃ、俺たちも行こうぜ〉
「はいよー」
『行ってらっしゃい!』
【みうpoint of view】
〔みう〕
『ん?』
〔同棲生活はどう?〕
『楽しいよ!』
〔だよねーあたしも楽しくてさ〕
『うん!』
〔でも、時々思うんだ〕
『ん?』
〔欲が出てきちゃって嫌だなって〕
『ゆきちゃん…』
〔最初はチャットで話せればいい、だったのが
付き合いたいな、そばにいたいな
付き合えたら一緒に住みたい!結婚したいって〕
『みんなそうじゃないの?』
〔みうはそうじゃなかったでしょ〕
『わたしは…また事情が違うから』
〔みうはガマンしすぎだったもんね〕
『ううん…この間も気にしすぎって怒られちゃった』
〔それはそう!〕
『うん』
〔でもね それってさ、みうの愛ゆえなんだよね〕
『…うーん』
〔ん?〕
『わたしが傷つきたくなかっただけかも』
〔あー…それもあるよねぇ〕
『期待しすぎたらね 少しでも外れるとつらいとかどうして…?とかって悩んじゃうから』
〔あたしもそうよ〕
『ゆきちゃんは素直でいい子だから
わたしは、素直になりきれないの』
〔みうは気にしすぎちゃうとこも可愛いんだけどね〕
『えー』
「一人で気にしすぎるのは可愛くないけどな」
『としくん!?』
〈おまたせ〉
「まったく…」
〔どっから聞いてたのよ〕
「欲がでちゃう、だっけ?」
『結構前から聞いてたのね!?』
「もっと素直に甘えてくれよ 傷つけるかもしんないけどさ
その都度、話し合えばうまくやれるだろ?」
〈そうしな みうちゃん〉
『はい…』
〔よかった ちゃんとフォローしてよね!としき〕
「わかってんだよ」
〈じゃ、行こうか〉
『はーい!』/〔はいはーい〕
【としきpoint of view】
その日から
少しずつ、少しずつではあるけど
思ったことを話してくれたり、甘えてくれるようになって
一人で泣くこともだいぶ少なくなってきてるように思う
みうは、本当に気にしすぎる性格で
俺が思いもしないところまで意識がいっていたりする
何でだろう
それでも、話し合って擦り合わせして
これからもやっていこうって思う
「まったく…俺の奥さんはなかなか難儀だな」
『う…気をつけます…』
「でもな、そういうところも引っ括めて
ぜんぶ愛してるから」
『としくん…わたしも愛してます…』
「顔真っ赤 かーわい」
『もう!』
初めてチャットで出逢ってから
早いものでもう4年
愛してる…って初めて口にした
これからもずっと君のそばには俺がいたい
君も同じ気持ちでいてくれるだろ?
Fin…
こちらの記事はnote様で同一名義にて投稿しております。
再編集して投稿しております。




